四国河川ニュース《5/11(土)〜5 /17(金)》No.39
1,肱川の課題解消方策再構築計画(第1次案)を提示、
平成14年5月13日(月)
○山鳥坂ダムについては、昨年5月に見直し案を提示しましたが、中予地区の同意を得ることができなかったため、11月に事業評価監視委員会から、
「中予分水を除外した上で、肱川の治水・利水・河川環境等の課題解消のために、計画を再構築して、流域の合意形成を図ること」とのご意見を頂き、
これまで、計画案の再構築を検討してきました。
○平成14年5月13日に、これまでの検討結果をとりまとめ、再構築計画案(第1次案)として、山鳥坂ダム建設対策協議会理事会
(流域の大洲市などの6市町村の首長、議長により構成)に提示しました。
○再構築計画(第1次案)は、これまでに行った流域住民へのアンケート結果や山鳥坂ダム建設対策協議会理事会がまとめられた「肱川のあるべき姿と課題(案)」
(肱川を次世代に引き継ぐための基本的な方向と、役割分担を整理したもの)等も参考にさせていただき、河川管理者としての考えで叩き台として作成しましたが、
今回の案は、ダム以外にも、引堤や河道掘削、遊水池での対応も含めて、肱川の課題解消のための方策の比較検討をしてお示ししました。
計画そのものはまだ作成途上にあり、流域の皆様のご意見も聞きながら、計画案を策定して参りたいと考えています。
当面は、
・再構築案(第1次案)を幅広く配布する。
・説明会等を開催する。
・意見・提案をお聞きする(例えばハガキ)。
などを、流域自治体と協議しながら、行っていきたいと考えています。
○また、13日の理事会では、流域が主体となって、公聴会や勉強会なども行うことも決定され、
さらに住民が学習等に主体的に取り組むことの重要性や行政としての支援の必要性も話し合われました。
○四国地方整備局では、今後、流域の方々からもご意見・ご提案をいただきながら、よりよい肱川を目指した計画を策定し、
最終的には、事業評価監視委員会で評価いただくことを考えています。
再構築計画案(第1次案)の詳しい内容をお知りになりたい方は、
◇http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/◇
をご覧下さい。
2.四国4県自治体防災担当者の四国河川防災スタッフセミナー研修の開催
○実践的な水災防止対策を学ぶことを目的として、平成14年5月14日(火)〜17日(金)の日程で四国地方整備局が初めて実施しました。
○この研修は、度々大規模な水害に見舞われている防災担当者(整備局、県の他5市4町からの35名)が参加しました。
○研修内容の概要
@「水害を踏まえて」
●高知市防災対策室長;平成10年高知水害では、夜間の大雨で実態が把握できず避難勧告をだせなかった苦い経験や
その後の防災行政無線などの連絡体制の強化の取り組みなど‥‥
●土佐清水市の総務課長;昨年の高知県西南部を襲った集中豪雨では、山から流れ出した流木が被害を大きくした。
森林の保水機能を保つためにも間伐など山林の手入れもかかせないなど‥
A講演として
●陸上自衛隊第2混成団本部副団長、林政夫氏;阪神大震災時の情報収集の困難性や、当時の姫路連隊の自衛隊の災害対策をドキュメントタッチで体験談を‥‥
●NHK解説員藤吉洋一郎氏;「災害報道から防災報道へ」災害が起きてから放送するのは災害報道、災害が起きないうちに、起きても被害が少なくなるように、
事前に報道するのは防災放送。災害報道では被害を減らすことには余り役立たないが、防災放送は被害を減らすことが目的。
今後放送局はこの防災放送に力をいれていかなければならないなど‥‥
●河川情報センター理事、山中敦氏;危機は千差万別マニュアル化することはできない。
そのため代表的な事例で訓練し自分でイメージトレニングしていくことが重要で、自分でマニュアルを作ることが大事‥‥
B危機管理演習
●研修生がA班、B班の2班に別れ、鍛えれれる側、鍛える側の立場ロールプレイング方式で一日半にわたる演習を実施しました。
○研修生からは、「セミナーを通して、組織の問題点、改善すべき点などが認識できた。
またセミナーが国、県、市町村の防災担当職員が合同で同じ研修をするという点についても、誠に有意義であった」などの感想がありました。
○本スタッフセミナー研修は、四国の住民の命を救う防災担当者の能力向上のため、四国地方整備局として、管内の自治体や防災機関と連携しながら
今後も進めていきたいと考えています。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、
また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■
四国地方整備局 河川部 防災対策官 松尾裕治
〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32
TEL 087-851-8061(代) マイクロ88-3125(松尾)
FAX 087-851-8474(河川計画課)