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四国河川ニュース

1/24(土)〜1/30(金)》382号

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                                                                                                                       【2009.2.2発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.136

 

   ○ 徳島県 園瀬川広域基幹河川改修事業              (徳島県 県土整備部東部県土整備局長 音見 敬三)

 

   ○ 豊かな自然と共存する水害に強いまちづくり       (徳島県 徳島市長 原 秀樹)

 

 

 ○今週のニュース○

 

   ○ 「平成20年度 四国河川技術研修」を開催         (四国地方整備局)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.136

 

1.徳島県 園瀬川広域基幹河川改修事業  徳島県 県土整備部東部県土整備局長 音見 敬三

 

○ 園瀬川は、その源を名東郡佐那河内村上付近に発し、徳島市を北東に流れ、新町川に流入する、流域面積67.0km2、流路延長約25.5qの一級河川であります。

 

○ 園瀬川については、昭和21年から改修事業に着手し、事業効果を早期に発現させるため、当時、資産のある片岸だけを築堤し、資産のない対岸を遊水させる片岸築堤方式で一次改修を終えております。

 

○ しかしながら、その後の流域の都市化の進展や昭和25年のジェーン台風による浸水被害を契機として、昭和28年に流量改訂を行うとともに、両岸築堤による改修方式に変更し、現在は延長約7.5qの区間で下流から再改修を実施しております。

 

○ また、園瀬川流域では、近年にもたびたび浸水被害を受けていることや、右岸側に国の徳島南環状道路の整備が進められていることなどから、平成15年度から「緊急対策特定区間」の選定を受け、平成19年度までの5ヶ年間で寺山工区下流の築堤締切を緊急的に実施し、浸水被害の軽減が図られております。

 

○ 今後は、未改修区間である川北工区及び川西工区において改修を進める予定であり、国の道路事業と連携を図り、早期の無堤地区の解消に向け、園瀬川の河川改修に取り組んでまいります。

 

○ 施行箇所 徳島市西新浜町〜徳島市上八万町

 

○ 施行期間 昭和21年度〜平成29年度

 

○ 施行内容 施行延長 L=7.515q

      築堤、河道掘削、護岸整備、橋梁改築、樋門改築等

 

 

 

2.豊かな自然と共存する水害に強いまちづくり  徳島県 徳島市長 原 秀樹

 

○ 徳島市は、四国一の大河“四国三郎 吉野川”の沖積平野に発達し、年間を通じて比較的温暖な気候に恵まれ、東部は紀伊水道に臨み、南部は山々の緑を背にした自然豊かな都市です。また、本市の象徴ともいうべき眉山や、城山が市の中心部にあるほか、吉野川をはじめ大小138の河川が市内を縦横に流れる他都市に類をみない水とともに発展してきた都市です。中心市街地には、新町川と助任川に囲まれた「ひょうたん島」の愛称で親しまれている地域があり、その周辺を巡る周遊船が運航されているほか、緑や光により、水の魅力を演出する景観づくりが行われるなど、水を生かした個性的な市街地が形成されています。

 

○ 一方、市の南部を流れる園瀬川下流域の八万・上八万地区は、ゲンジボタルや絶滅危惧種のスナヤツメが生息するなど多様な自然環境を形成しており、また、河川改修に伴う埋蔵文化財調査により寺山遺跡が発掘されるなど往古の文化が偲ばれます。上八万町の宅宮(えのみや)神社では、毎年8月16日の送り盆の日に「神踊り」、「出雲踊り」など多彩な芸題の風流踊りが奉納されており、悪病退散を祈念し、五穀豊穣を願うこの踊りは、古い時代の踊り形態を伝えているとして、昭和38年に本市の文化財に指定されています。

 

○ 園瀬川の改修については昭和21年から行われていますが、平成16年10月の台風23号による豪雨により八万・上八万地区では死者2名、家屋の床上・床下浸水236戸という大きなツメ跡を残しました。この地区の河川改修と内水排除による浸水対策は長年にわたる大きな課題であり、台風23号の被災後、地区住民の要望もますます強くなっています。

 

○ このため、当該地区において、「豊かな自然と共存する安全で安心して暮らせるまちづくり」を目標に都市再生整備計画を平成19年3月に策定し、水害に強いまちづくりの実現に向け、河川改修、道路整備及び排水施設整備事業等との調整を図りつつ総合的な推進に努めています。また、八万地区の橋北・法花谷・寺山においては、徳島南環状道路との連携により「緊急対策特定区間」として平成15年度から平成19年度にかけて緊急に整備を行い、これにより早期に無堤地区が解消され、浸水被害の軽減が図られています。

 

○ 今後は、残された上流部の無堤区間の改修が一日も早く完成し、住民が安全で安心して暮らせるよう、国及び県と連携を図りながら水害に強いまちづくりを推進してまいりますので、関係各位の更なる御尽力、御協力を賜りますようお願いいたします。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.「平成20年度 四国河川技術研修」を開催     (四国地方整備局)

 

○ 1月27日(火)、28日(水)に香川県の高松テルサ(高松市屋島西町)において、「四国河川技術研修」を開催しました。この研修は、社団法人日本河川協会の主催で行っており、四国では平成18年度に続き2回目となります。

 

○ 本研修は、四国地方整備局・四国各県・各市町村の職員及び建設コンサルタンツ協会の会員等を対象に、河川事業実施上の課題や問題点について、共に学び議論する場を設けることにより、四国における河川事業の実施に必要な実務的な知識を習得させ、河川整備や管理の強化・充実に役立てることを目的としています。

 

○ 参加者は、総勢約210名(研修生約90名、聴講生約120名)が参加しました。

 

○ 1日目は、中央大学研究開発機構の福岡教授から「河川の維持管理」について、(財)河川環境管理財団の宮尾審議役からは「河川の安全利用」について、それぞれ講義していただきました。その後、四国地方整備局の藤山河川情報管理官の司会進行により、四国地方整備局・四国四県から「河川管理の取り組み」について、現場での取り組み状況や創意工夫している事例発表を行いました。

 

○ 2日目は、午前中、研修生と聴講生に分かれ、研修生は8つの分科会で河川の維持管理(6テーマ)、河川の安全利用(2テーマ)について討議を行い、聴講生は、元四国地方整備局の河川管理経験者3名からの「伝えたい河川の管理」と題した河川技術の講義と、徳島、大洲、高知の各事務所から「河川維持管理計画の策定と取り組み状況」についての発表を聴講しました。

 

○ 午後からは、東京工業大学大学院の桑子教授より「地域づくりと合意形成」と題して、合意形成には「時間」と「空間」の概念が重要との特別講演があり、その後、午前中に行われた分科会の討議内容をもとに「これからの川の管理を考える」と題して、パネルディスカッションを行いました。コーディ ネーターとして、四国地方整備局の新井田河川調査官、アドバイザーとして、福岡教授、宮尾審議役と本省治水課吉田企画専門官、河川環境課舟橋課長補佐、そして各分科会から8名の発表者が壇上に上がり討論が行われました。

 

○ 討論は、河川の維持管理としては@住民との協働、A管理水準・管理計画・コスト、B河川の管理・占用、C土砂管理、D樹木等管理、E除草、についてを行い、河川の安全利用では、@河川・施設の利用、A学習・教育・事故と対応、についてを行い活発な討論が行われました。

 

○ 本研修は、今後も継続して開催される予定ですので、今回参加できなかった方も次回の研修には、是非参加をお願いします。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

           http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

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