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四国河川ニュース
《12/6(土)〜12/12(金)》376号
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【2008.12.15発行】
○ 「四国・水こぼれ話談話室」は、今週、お休みです。
○今週のニュース○
○ 四国地方整備局管内の渇水状況(続報20)
(四国地方整備局)
○ 「南海地震勉強会」の開催
(渡川水系 高知県)
○ 平成20年度 河川計画T研修を実施 (四国地方整備局)
今週のニュース
1.四国地方整備局管内の渇水状況(続報20) (四国地方整備局)
○ 四国地方は、平年よりも早い7月4日に梅雨明けし、7月に入ってから少雨傾向が続いたことから、7月25日(金)9時より吉野川水系吉野川が第一次取水制限を開始するため、24日(木)14時に四国地方整備局が渇水対策本部を、同時に、徳島河川国道事務所及び吉野川ダム統合管理事務所が渇水対策支部を設置したことが、今年の四国管内における取水制限の始まりです。
○ 四国地方は、7月、8月と記録的な少雨となったため、以下のように取水制限(自主節水は含まず)が実施されましたが、8月下旬には徳島県の東部、高知県の南西部を中心にまとまった降雨があり、9月後半には台風13号、台風15号及び秋雨前線による降雨があり4水系で取水制限が解除され、さらに10月上旬にも秋雨前線によるまとまった降雨が四国全域であり、重信川水系石手川で10月6日(月)に取水制限が解除されました。
・那賀川水系那賀川(長安口ダム・小見野々ダム)
取水制限期間 : 7月26日〜8月28日
最大取水制限率 : 農水20%、工水20%
・物部川水系物部川(永瀬ダム)
取水制限期間 : 9月11日〜9月19日
最大取水制限率 : 農水20%
・仁淀川水系仁淀川(大渡ダム)
取水制限期間 : 8月6日〜8月15日
8月20日〜8月30日
最大取水制限率 : 農水50%、上水40%
・鏡川水系鏡川(鏡ダム)
取水制限期間 : 9月10日〜9月16日
最大取水制限率 : 農水71.6%、上水45%、工水78.2%
・重信川水系石手川(石手川ダム)
取水制限期間 : 8月4日〜10月6日
最大取水制限率 : 農水46.7%、上水20.0%、
かんがい35.0%
○ 吉野川水系吉野川(早明浦ダム)については、10月5日13時より実施していた取水制限の一時解除は、10月21日(火)8時に終了し、同時に、冬期における第二次取水制限を開始していました。しかし、10月23日(木)から低気圧による降雨があり、24日(木)8時から取水制限の一時解除を実施していましたが、28日13時より取水制限の一時解除を終了し、同時に、冬期における第一次取水制限を開始していました。
○ その後も、まとまった雨ではありませんでしたが、断続的に降雨があり、早明浦ダムの貯水率は60%以上に回復したため、11月25日に取水制限を解除しました。それを受けて、7月24日に設置していた四国地方整備局渇水対策本部を11月25日10時をもって解散しました。
・吉野川水系吉野川(早明浦ダム)
取水制限期間 : 7月25日〜11月25日
最大取水制限率 : 徳島用水27.8%、香川用水60.0%
(但し、発電専用容量からの緊急放流を除く)
○ 12月15日(月)現在の四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。
○【吉野川水系銅山川】
・施設の状況(12月15日0時現在)
銅山川3ダム:貯水率63.5%(平年値74.7%)
・支部の設置状況
吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:7月24日14時〜
(早明浦ダムの取水制限により設置)
・取水制限の状況
自主節水 :8月18日0時〜
工水10.0%
一次取水制限:8月29日0時〜
工水20.0%
二次取水制限:9月17日0時〜
工水30.0%、上水5%
○ 吉野川水系銅山川以外でも、今後の気象状況によっては、取水制限が開始される地域が増えることも予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。
○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/index.htm
2.「南海地震勉強会」の開催 (渡川水系 高知県)
○ 11月26日(水)中村商工会議所主催による「南海大地震勉強会」が開催されました。
○ はじめに、高知県危機管理部地震・防災課の小溝主幹より、昭和南海地震の被害状況や今後の南海地震の被害想定、県の取り組みなどについての講演がありました。具体的には、南海地震対策のパンフレットやポスターなどに関心を持ってもらうため、アンパンマンを描いた「やなせたかし」さんのキャラクターを使用し、子供から大人まで親しみやすいものを作っていることや、地震時には、助け合いがとても重要で、地域の防災活動などに積極的に参加し防災に強い地域づくりが重要です!、と呼びかけました。
○ 次に、中村河川国道事務所の高橋工務第一課長より、四万十川で行っている南海地震対策についての講演を行いました。具体的には、現在、大規模地震災害に備えて、四万十川右岸河口部に位置する津蔵渕水門で、河川構造物としては四国で初めてとなる耐震補強対策が行われていること、そして南海地震が発生した場合、現在の水門ではどれくらいの被害が発生するか、対策後にどこまで被害を防ぐことが出来るのか、などの説明を行いました。また、南海地震では大変な被害が予想されています。その被害を少しでも小さくするように自分自身が日頃から注意をし、明日起こるかもしれない大規模災害への備えをしてもらいたい、と呼びかけました。
○ 今回の勉強会の参加者は約50名で、その中には実際に昭和南海地震を体験した方もいて、被害状況や地震の恐ろしさを話してくれました。一人ひとりが地震の恐ろしさを知り、防災の大切さを再認識することが被害を未然に防ぐことになります。
○ 今回の勉強会が、参加者の皆さんの「地震に対する意識改革のきっかけ」になったのもと考えています。
3.平成20年度 河川計画T研修を実施 (四国地方整備局)
○ 四国地方整備局では、12月1日(月)より5日間にわたり、四国技術事務所において『河川計画T研修』を実施しました。
○ 本研修は、河川計画(主に治水計画)立案に関する概要把握を行うとともに、河川の調査計画に関わる基本的な視点や個別計画の体系的構造を課題演習等から習得し、河川に関わる具体的な問題に関する講義などを通じて、これからの河川計画立案能力の向上を図るものです。
○ 研修講師には、民間で活躍される方を招き、行政だけに偏らない講義と演習を行いました。
○ 河川の調査計画に関わる基本的な視点を養うために実施した、外部講師による講義「森林流域からの雨水・物質流出機構(徳島大学 田村准教授)」、「川の見方(徳島大学 岡部教授)」、「天然アユの保全を通してみた河川生態系のいま(たかはし河川生物調査事務所 高橋所長)」では、それぞれのテーマで河川に関する重要な視点について、講義をいただきました。研修生は、植物の生息環境を現地で説明を受けることで、より講義の内容が理解できたとの意見がありました。
○ また、課題演習では、吉野川右支川山口谷川をケーススタディとし、支川処理計画について流出計算から河道計画、内水処理計画までの演習を行い、最適な支川処理方式についての提案を通じて治水計画の議論を行いました。
○ 本研修で得た経験や知識を、受講生各位が今後の業務に役立てていただけることを願っています。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
〒760-8554 高松市サンポート3番33号
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8416(河川計画課)
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