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四国河川ニュース
《11/8(土)〜11/14(金)》372号
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【2008.11.17発行】
○ 「四国・水こぼれ話談話室」は、今週、お休みです。
○今週のニュース○
○ 四国地方整備局管内の渇水状況(続報16) (四国地方整備局)
○ 平成20年度 第1回四国地方整備局事業評価監視委員会を開催 (四国地方整備局)
○ 肥料施用に関する合同パトロールを実施〜不適切な肥料施用の防止等を目的として〜 (吉野川水系 徳島県)
○第13回吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」を開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 今年も「シラスウナギ作業小屋」撤去に関する協定を締結 (仁淀川水系 高知県)
今週のニュース
1.四国地方整備局管内の渇水状況(続報16) (四国地方整備局)
○ 四国地方は、平年よりも早い7月4日に梅雨明けし、7月に入ってから少雨傾向が続いたことから、7月25日(金)9時より吉野川水系吉野川が第一次取水制限を開始するため、24日(木)14時に四国地方整備局が渇水対策本部を、同時に、徳島河川国道事務所及び吉野川ダム統合管理事務所が渇水対策支部を設置したことが、今年の四国管内における取水制限の始まりです。
○ 四国地方は、7月、8月と記録的な少雨となったため、以下のように取水制限(自主節水は含まず)が実施されましたが、8月下旬には徳島県の東部、高知県の南西部を中心にまとまった降雨があり、9月後半には台風13号、台風15号及び秋雨前線による降雨があり4水系で取水制限が解除され、さらに10月上旬にも秋雨前線によるまとまった降雨が四国全域であり、重信川水系石手川で10月6日(月)に取水制限が解除されました。
・那賀川水系那賀川(長安口ダム・小見野々ダム)
取水制限期間 : 7月26日〜8月28日
最大取水制限率 : 農水20%、工水20%
・物部川水系物部川(永瀬ダム)
取水制限期間 : 9月11日〜9月19日
最大取水制限率 : 農水20%
・仁淀川水系仁淀川(大渡ダム)
取水制限期間 : 8月6日〜8月15日
8月20日〜8月30日
最大取水制限率 : 農水50%、上水40%
・鏡川水系鏡川(鏡ダム)
取水制限期間 : 9月10日〜9月16日
最大取水制限率 : 農水71.6%、上水45%、工水78.2%
・重信川水系石手川(石手川ダム)
取水制限期間 : 8月4日〜10月6日
最大取水制限率 : 農水46.7%、上水20.0%、
かんがい35.0%
○ 吉野川水系吉野川(早明浦ダム)については、10月5日13時より実施していた取水制限の一時解除は、10月21日(火)8時に終了し、同時に、冬期における第二次取水制限を開始していました。しかし、23日(木)から低気圧による降雨があり、24日(木)8時から取水制限の一時解除を実施していましたが、28日13時より取水制限の一時解除を終了し、同時に、冬期における第一次取水制限を開始しています。
○ 11月17日(月)現在の四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。
○【吉野川水系吉野川】
・施設の状況(11月17日0時現在)
早明浦ダム:貯水率55.5%(平年値89.4%)
・支部の設置状況
徳島河川国道事務所渇水対策支部設置:7月24日14時〜
吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:7月24日14時〜
・取水制限の状況
自主節水 :7月21日0時〜
徳島用水 7.0%、香川用水(上水)10.0%
一次取水制限:7月25日9時〜
徳島用水15.2%、香川用水20.0%
二次取水制限:8月 3日9時〜
徳島用水17.0%、香川用水35.0%
三次取水制限:8月12日9時〜
徳島用水18.8%、香川用水50.0%
四次取水制限:8月21日9時〜
徳島用水21.6%、香川用水60.0%
*8月31日10時より、9月19日15時まで発電専用容量から緊急放流
緊急放流を停止し、取水制限一時解除:9月19日15時〜
緊急放流を停止し、取水制限一時解除の終了:9月24日9時
四次取水制限:9月24日9時〜
徳島用水27.8%、香川用水60.0%
取水制限一時解除:9月30日16時〜10月3日13時
取水制限一時解除:10月5日13時〜10月21日8時
二次取水制限:10月21日8時〜
徳島用水20.2%、香川用水42.2%
取水制限一時解除:10月24日8時〜10月28日13時
一次取水制限:10月28日13時〜
徳島用水18.3%、香川用水20.0%
※29日10時から実施していた香川用水の自主節水40.0%は、11月5日10時で終了
○【吉野川水系銅山川】
・施設の状況(11月17日0時現在)
銅山川3ダム:貯水率62.6%(平年値81.8%)
・支部の設置状況
吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:7月24日14時〜
(早明浦ダムの取水制限により設置)
・取水制限の状況
自主節水 :8月18日0時〜
工水10.0%
一次取水制限:8月29日0時〜
工水20.0%
二次取水制限:9月17日0時〜
工水30.0%、上水5%
○ 吉野川水系以外でも、今後の気象状況によっては、取水制限が開始される地域が増えることも予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。
○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/index.htm
2.平成20年度 第1回四国地方整備局事業評価監視委員会を開催 (四国地方整備局)
○ 11月7日(金)に、高松サンポート合同庁舎低層棟アイホールにおいて、平成20年度 第1回四国地方整備局事業評価監視委員会(以下、委員会)を開催しました。
委員長 柏谷 増男 愛媛大学大学院教授
副委員長 井原 健雄 北九州市立大学大学院教授
委員(五十音順) 大年 邦雄 高知大学教授
鈴木 幸一 愛媛大学大学院教授
谷口 壽人 四国経済連合会 専務理事
那須 清吾 高知工科大学教授
松根 美幸 松根一級建築事務所長
村上 仁士 徳島大学客員教授
○ 委員会は、公共事業の効率性及びその実施の過程の一層の向上を図るため、新規事業採択時の評価、事業採択後一定期間を経過している事業の再評価、事業完了後の事後評価を行っています。
○ 今回の委員会での審議対象事業は、8事業(全て再評価)で、その内の7事業が治水事業でした。治水対象事業は、以下の通り。
・吉野川直轄河川改修事業(吉野川上流箇所)
・仁淀川直轄河川改修事業(波介川河口導流事業)
・早明浦ダム「水環境整備事業」
・早明浦ダム「河川利用推進事業」
・直轄地すべり対策事業(善徳地区)
・直轄地すべり対策事業(怒田・八畝地区)
・直轄海岸保全施設整備事業(高知海岸南国工区、長浜〜新居工区)
○ 委員会では、「B/Cに過敏すぎるのではないか」、「四国独自の評価手法を検討していくべきではないか」、「早明浦ダム「水環境整備事業」(濁水対策)などは維持的事業であり事業評価になじまないのではないか」など、貴重な助言・意見等を頂き、7事業とも「事業継続」とする事業者の判断は「妥当」である、との審議結果を頂きました。
3.肥料施用に関する合同パトロールを実施〜不適切な肥料施用の防止等を目的として〜 (吉野川水系 徳島県)
○ 吉野川では河川敷耕作地(約660ha)を利用した農業が営まれ、有機質肥料等が多く施用されていますが、一部耕作地では肥料の野積み、鋤き込み不良等の不適切な状況も見受けられます。これら不適切な肥料の施用に関して、有機質肥料等の適正な施用の周知・啓発を行うため、国土交通省・徳島県合同により、パトロールを昨年に引き続き実施しました。
○ 本年は11月7日(金)に約3時間かけて見回り、一部箇所で野積みが見受けられたものの、概ね良好な状況でした。
○ 当問題は、河川法、廃掃法、家畜排泄物法、および県条例などと関係するため、今後も引き続き関係機関と連携して対策に取り組む予定です。なお、当該合同パトロールは、TV・新聞にも取り上げられ、多くの県民に、肥料施用の適正化に対する取り組みをPRすることが出来ました。
○ [パトロール実施内容]
@パトロール場所 : 徳島市上吉野町(国土交通省距離標4k/400)から阿波市善入寺島(国土交通省距離標31k/800)までの吉野川左右岸
A参加者 : 県職員2名、徳島河川国道事務所職員8名の計10名
4.第13回吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」を開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 11月11日(火)に、脇町小学校(美馬市脇町)の4年生26名を対象に第13回吉野川流域講座「吉野川の自然環境について」を開催しました。
○ 今回の講座では、講師の河川環境課環境調査係長から吉野川の中流、下流、河口に生息する希少種や外来種等についての説明が行われました。
○ 児童からは、鯉とフナの違い、鯉の生態系についてなどの質問が積極的にあり、講座に対する熱心な姿勢がうかがえました。
○ アンケート結果では「吉野川にはたくさんの生き物がいることが分かった」「これから私たちは吉野川を大切にしていきたいです」などの意見があり、吉野川に棲む生物の生態系についてだけではなく、河川愛護の精神についても学んでもらえたと思います。
5.今年も「シラスウナギ作業小屋」撤去に関する協定を締結 (仁淀川水系 高知県)
○ 仁淀川河口付近のシラスウナギ漁で問題となっている放置作業小屋への対応を考える、平成20年度の第1回協議会を高知河川国道事務所で、11月11日(火)に開催しました。
○ 昨シーズンの漁期後の作業小屋の除去率は96.7%と、従来約2割以上が放置され、長年の事務所の懸案となっていた放置作業小屋の問題が飛躍的に改善されたことから、集荷人との協定を継続していく方針で、調整を行っていました。
○ 11月5日(水)に、高知河川国道事務所長、高知県海岸課長、仁淀川漁業組合長、7人の集荷人との間で、会合の場を持ち、設置撤去に関する協定を今年も締結したことを協議会で報告を行いました。
○ 昨年の協定締結以前から放置されていた約20棟の作業小屋と協定後に放置され、わずかに残っていた作業小屋が今年になって、現地で相次いで放火・焼却され、仁淀川河口大橋に添架されている光ケーブルの一部が溶けるなどの被害が出たため、当事務所は残された小屋について、簡易代執行によりすべて撤去することとしました。
○ 今年は、こうした事実を踏まえ、仁淀川河口大橋桁下空間への小屋の設置と現地焼却処分の「禁止の徹底」を協定に盛り込みました。20年度のシラス漁は、漁期が12月1日から3月5日までとなっており、11月下旬にはシラス作業小屋が立ち始めます。仁淀川出張所と高知中央西土木事務所、高知土木事務所らは、シラス小屋のパトロールを強化し、協定の遵守を指導していくこととしています。
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■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
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TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原)
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FAX 087-811-8416(河川計画課)
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