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四国河川ニュース

5/3(土)〜5/9(金)》345号

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○四国・水こぼれ話談話室Vol.116○

 

   ○ 香川県 詰田川広域基幹河川改修事業    香川県 高松土木事務所長 細谷 芳照

 

   ○ 新しいまちづくりを目指して            香川県 高松市長 大西 秀人

 

 

○今週のニュース○

 

   ○ 水防工法技術講習会を開催           (吉野川水系、那賀川水系 徳島県)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.116

 

1.香川県 詰田川広域基幹河川改修事業  香川県 高松土木事務所長 細谷 芳照

 

○ 詰田川は、その源を高松市六条町に発し、宮川、御坊川などの支川と合流しながら高松市朝日町にて瀬戸内海に注いでいます。

 

○ 流域は高松市のほぼ中央に位置し、流域面積は約34.8km2です。

 

○ 詰田川水系の治水事業は、昭和36年から始まり、支川の御坊川、宮川、そして本川詰田川と改修を進めているところです。その間に流域の市街化が大幅に進み、詰田川水系の治水事業の重要度はますます増大しています。

 

○ 平成16年は台風が数多く上陸し、全国で多くの災害が発生しましたが、詰田川水系でも台風16号の接近による高潮により大きな浸水被害を受けました。8月30日夜、潮位はTP+2.46mまで上昇し、これまでの最高潮位であった昭和36年第二室戸台風接近時の潮位を、43年ぶりに50cm以上も更新しました。

 

○ 台風16号接近時、詰田川と御坊川では堤防の低いところから水があふれ、詰田川と御坊川の周辺での浸水家屋は7,683戸を数え、高松市全体では海岸部を含め15,561戸もの被害を記録しました。

 

○ さらに、その数日後に来襲した台風18号による高潮でも、御坊川で浸水被害が発生しました。

 

○ このような高潮被害を全県に受けた香川県では、「津波・高潮対策整備推進アクションプログラム」を策定して、ハード、ソフト両面から対策を行うこととし、このうちハード面では、緊急性の高いところから順次、整備に着手することとしました。詰田川と御坊川は、このアクションプログラムにおいて緊急に対策が必要なT期施工区域に位置づけられ、平成17年度から護岸の嵩上げに取り組んでいます。

 

○ 嵩上げの高さは、既往最高潮位TP+2.46mに波の高さを考慮して、本川詰田川でTP+3.0mに、支川御坊川でTP+2.7mに設定しています。

 

○ 現在、今年秋の完成に向け工事を進めており、防護設備の着実な整備と、堤防背後地の排水施設の整備との相乗効果で、高潮による浸水家屋ゼロを目指してまいります。

 

 

 

2.新しいまちづくりを目指して      香川県 高松市長 大西 秀人

 

○ 高松市は、四国の北東部、香川県のほぼ中央に位置する県庁所在都市で、北は国立公園の瀬戸内海に面し、南は緩やかな勾配をたどりながら、讃岐山脈に連なっています。宇高連絡船の就航を契機とし、四国の玄関口として、また、中核管理都市として発展してきた本市は、平成11年4月に中核市に移行し、更に、平成17年9月26日に塩江町と、平成18年1月10日には牟礼町・庵治町・香川町・香南町・国分寺町の近隣5町と合併し、総面積375.09km2、人口約42万人を擁する「新生・高松市」として、新たな歩みを始めました。

 

○ このような中、本市では、平成20年度から、第5次高松市総合計画「新生たかまつ 人・まち 輝き ビジョン」に基づくまちづくりを推進しており、今後、中核市としての権能を最大限発揮しながら、来るべき道州制における州都機能の確保も視野に入れ、市民との協働による地域に立脚した都市の再生に取組むこととしています。

 

○ 平成16年の台風では、潮位の高い夏季と満潮時刻に近かったことが重なり被害が甚大なものとなり、市街地域では冠水により通行止めになる道路が相次ぎました。消防車も冠水地域に乗り入れることができず、結果的に救助が遅れることとなりました。

 

○ こうした貴重な体験をもとに、高松市では、各種災害の発生により被害が想定される場所を事前に知り、災害に備えていただくことを目的として本年4月に防災マップを作成しました。この防災マップは台風・大雨・津波など、災害によって被害が想定される箇所や避難所の位置などを地図に示したもので東南海・南海地震などの地震が発生した場合にも十分活用できるものだと考えています。

 

○ また、浸水対策事業として、福岡ポンプ場の揚水量の増強と中部バイパス幹線工事に取り組むほか、河川港湾事業では、平成16年と同規模の台風を想定した護岸改修工事を行っています。

 

○ 平成16年の台風は、高松市民に心身ともに大きな傷跡を残していきました。そのため、住民の防災意識の高まりも感じられるようになり、自助の面で大きく成長しています。地域コミュニティのつながりが救出作業・被災者への支援・災害後の復旧へのスムーズな対処を生むこともよく知られています。

 

○ 私ども基礎自治体は、日ごろから住民と接して、その地域的自助を補うような形で共助・公助といった支援を行うべきであると考えています。もとより、災害前の技術的対策も大切ですが、本市といたしましては、「災害は起きるもの」との前提に立ち、今後、それに対処するため、地域住民と一体となった防災対策に取組み、安全で安心なまちづくりを更に積極的に進めてまいりたいと存じます。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.水防工法技術講習会を開催     (吉野川水系、那賀川水系 徳島県)

 

○ 4月13日(日)、20日(日)、27日(日)に吉野川、那賀川において水防工法技術講習会を開催しました。

 

○ これまで水防団の要請に応じて毎年6月〜9月頃に実施していましたが、今年は5月25日(日)に吉野川・那賀川合同水防演習が開催されることもあり、早めの講習会の開催となりました。

 

○ 講習会は5会場に分かれて行い、徳島市、吉野川市、阿波市、阿南市、上板町、石井町、板野町、松茂町、北島町、藍住町の水防団から約280名、徳島市、吉野川市、石井町、板野町の自主防災組織から約30名、徳島大学工学部から約40名の方々が参加するなど全体で約350名が参加しました。

 

○ 講習会は、四国地方防災エキスパート・水防専門家である山本邦一氏をはじめ、吉野川・那賀川が担当の防災エキスパートの方々6名を講師に招き、各会場を分担して、水防の基本となる「土のう作り」、水防工法の基本となる「ロープワーク」、水防工法として「積み土のう工」「改良積み土のう工」「月輪工」「釜段工」「シート張工」の指導を受けました。

 

○ 参加者からは、「勉強になった」「繰り返しやらないと一度では覚えられない」などの声が聞かれました。

 

○ 今後も適宜「水防工法技術講習会」を実施し、水防技術の向上・伝承につとめていきたいと考えています。

 

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

           http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

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