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四国河川ニュース

4/19(土)〜4/25(金)》343号

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                                                                                                                          【2008.4.28発行】

 

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.115○

 

   ○ 徳島県 桑野川広域基幹河川改修事業

     〜安全で安心できる未来に向けた川づくり〜  (徳島県 南部総合県民局県土整備部  柳本 敏雄部長)

 

   ○ 桑野川の河川整備に期待すること        (徳島県 阿南市 岩浅 嘉仁市長)

 

 

○今週のニュース○

 

   ○ 「第9回中筋川流域委員会」を開催              (渡川水系 高知県)

 

   ○ 高校生による工事現場見学会を開催            (肱川水系 愛媛県)

 

   ○ 「那賀川源流碑開き」の開催                   (那賀川水系 徳島県)

 

   ○ 土器川・YOU・遊フェスタ〜泳げ鯉のぼり〜の開催    (土器川水系 香川県)

 

   ○ 吉野川砂防出張所庁舎が移転                (吉野川水系 高知県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.115

 

1.徳島県 桑野川広域基幹河川改修事業

  〜安全で安心できる未来に向けた川づくり〜  徳島県 南部総合県民局県土整備部 柳本 敏雄部長

 

<事業概要>

 

○ 桑野川は、本県中南部に位置する那賀川下流圏域のほぼ中央を流れる流路延長約25.4km、流域面積約67.5km2の一級河川です。

 

○ 流域においては、昭和40年9月洪水など、台風や前線による集中豪雨による被害が頻発しているため、下流端の派川那賀川合流点から7.0km地点を境に、下流を国直轄管理区間、上流を県管理区間としており、県においては昭和31年度から中小河川改修事業、平成10年度から現在の広域基幹河川改修事業により整備を進めてきました。

 

○ しかし平成10年5月〜11年6月までの僅か1年余りの間に3度もの甚大な水害を被ったことから、平成11年度より4箇年で桑野川災害復旧等関連緊急事業による引堤整備を実施、現在は広域基幹河川改修事業により、改修区間上流端の一連区間において引堤及び狭窄部の改築を実施しております。

 

○ また国直轄管理区間においては、平成14年度から桑野川床上浸水対策特別緊急事業による引堤及び排水機場を整備するなど、地域一体となって流域の治水安全度の向上に努めているところです。

 

○ そのほか桑野川においては、水位情報の周知や浸水想定区域の公表等のソフト対策により、流域住民への防災情報を提供し、浸水被害の軽減を図っております。

 

<施工箇所>

 

 阿南市上荒井〜入田

 

<施工期間>

 

 昭和31年度〜平成25年度

 

<施工延長・施工内容>

 

 施工延長L=9.75km、河道掘削、築堤、水門、取水堰改築等

 

 

 

2.桑野川の河川整備に期待すること    徳島県 阿南市 岩浅 嘉仁市長

 

○ 阿南市は、徳島県の南東部に位置し、東は紀伊水道、南は太平洋に臨み北は那賀川に沿って隣町に隣接し、西は四国山系の東端に連なる山地と沖積平野からなっています。

 

○ 行政区域面積は279.39km2で、人口は7万8千余。徳島県南部の産業・経済・文化の中心的役割を担っています。現在、市の新しい将来像を「活力あふれ、豊かな心でふれあう阿南」とし、阿南の新しいまちづくりを推進しています。

 

○ 市内の主要な河川には、那賀川、桑野川、福井川などがあり、これらはいづれも蛇行し急峻な山間部より市内を流下しています。川からは豊かな水と緑と文化の恩恵を受ける一方で、過去幾多の洪水が発生し、浸水被害を受けてきました。那賀川及び桑野川では、近年においても大洪水が発生し、流域では家屋や田畑が浸水するなど大きな被害を受けました。また、福井川や岡川などにおいても、しばしば被害が発生しています。

 

○ このため、治水事業の推進は、当市にとって最重要課題となっています。

 

○ このような背景を受けまして、特に桑野川におきましては、平成11年6月の梅雨前線豪雨災害を契機とする「桑野川災害復旧等関連緊急事業」の完成に引き続き、現在更なる治水安全度を向上するため、国による「床上浸水対策特別緊急事業」並びに県による「広域基幹河川改修事業」による整備を急ピッチで進めるなど、鋭意ご努力をいただいているところであります。

 

○ また、平成19年6月に策定された「那賀川水系河川整備計画」に基づく、今後とも計画的な河川整備の推進により、那賀川流域全体の治水安全度の早期向上に向けた取り組みにも期待するところは多大であり、国、県、市町、流域住民が一体となって安全安心の確保に努めてまいりたいと考えています。

 

○ 市としても、地域防災計画やハザードマップ等に基づき、多種多様な災害に対応した総合的かつより有効な防災計画の確立をめざします。また、生活様式や高齢化に伴う災害弱者の増加等社会・経済の変化に即し、消防体制、救急救助体制の充実強化や市民一人ひとりの防災意識の高揚による予防対策の充実に務め、安全安心で災害に強いまちづくりを目指していきます。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.「第9回中筋川流域委員会」を開催        (渡川水系 高知県)

 

○ 4月15日(火)に「第9回中筋川流域委員会」を開催しました。

 

○ 本会は、中筋川河川整備計画の策定及び変更にあたって意見を戴き反映することを目的に平成13年に設立したもので、地域の有識者や学識者(15名)で組織しています。

 

○ 河川整備計画策定後は、ほぼ年1回のペースで開催しており、今回で9回目を向かえ、中西宿毛市長を始め中筋川沿川の区長など11名の委員の方々に出席頂きました。

 

○ 今回は、設立以来7年間に渡って委員長を務めて戴きました玉井佐一高知大学名誉教授が昨年にご逝去されたため、新委員長に今井嘉彦高知大学名誉教授を選出した後、中筋川の河道内に繁茂し流水阻害となっている樹木伐採工事や津蔵渕水門の耐震補強工事、自然再生事業(ツルの里づくり)のほか、横瀬川ダム建設事業の進捗状況について事務局より報告を行いました。

 

○ 委員からは「直轄区間だけでなく、上流の県管理区間も伐採して貰いたい」、「ツルの飛来時期が猟期と重なるため、猟を規制して欲しい」、「浸水被害が多いため、ポンプ場を設置して欲しい」等の要望のほか、横瀬川ダムについても「浸水被害軽減のため、早く完成させて貰いたい」、「ダムによる新しい自然ができるよう工事に配慮して欲しい」など数多くの要望・意見が出されました。

 

○ 毎年のように家屋や国道の浸水被害に悩まされ続けている中筋川沿川地域を少しでも早く被害軽減を図れるようにするとともに、ツルが安心して越冬できるような自然豊かな中筋川となるよう、今後も地域の方々の意見を聞きながら河川事業に取り組んでいきます。

 

 

 

4.高校生による工事現場見学会を開催        (肱川水系 愛媛県)

 

○ 4月17日(木)に、肱川において愛媛県立八幡浜工業高等学校土木科3年生27名が参加し、大洲市阿蔵地区で行っている堤防工事の見学会を行い ました。

 

○ 平成16年の台風で浸水被害のあった阿蔵地区においては、国の河川改修事業と県の災害復旧助成事業が一連区間で実施されており、見学会は両区間にわたって行われました。

 

○ 現場見学会参加者は、堤防の上から工事状況を眺め、事業の概要や工法などの説明を聞いた後、完成した樋門の上屋に入り、樋門ゲートの開閉操作を見学するなど貴重な体験をしました。

 

○ 参加した生徒からは、「僕たちの知らないところで、泥だらけになりながら大切な工事をしている人たちがいる。今後の進路の参考にしたい」との意見があげられました。

 

 

 

5.「那賀川源流碑開き」の開催          (那賀川水系 徳島県)

 

○ 4月20日(日)10時半から、徳島県那賀郡那賀町木頭北川の那賀川源流碑建立地点(剣山トンネル西側広場)において、「那賀川アフターフォーラム」主催で「那賀川源流碑開き」が行われました。

 

○ 最初に源流碑前広場において、渇水、洪水の無いように安全祈願を参加者全員(185人)で実施しました。

 

○ 引続き、那賀川下流から阿南市横見小学校5年生児童19名と地元の那賀町北川小学校全校児童28名(北川幼稚園児4名)で学校紹介や校歌交換などの上下流交流会や、源流餅つき大会を行い、楽しくすごしました。

 

○ 昼食後には、源流モニュメントまでの遊歩道周辺の清掃活動を行うとともに、源流地点での簡易水質テストを実施し、河川環境についても勉強しまし た。

 

○ 当日は快晴で暖かく、子供たちの思い出に残る1日となったことと思われます。

 

 

 

6.土器川・YOU・遊フェスタ〜泳げ鯉のぼり〜の開催  (土器川水系 香川県)

 

○ 初夏の風を受けて、土器川の空にはたくさんの鯉のぼりが泳いでいます。

 

○ この鯉のぼりは、地元の城東幼稚園・青ノ山・土居・ふたば保育所の園児や城東小学校の児童達の手作りで、今年は約340匹を2本のロープで土器川の川幅いっぱいに、4月10日から5月31日まで泳がせます。

 

○ 4月22日(火)に、晴天の下、丸亀市城東町の土器川河川敷「みんなの広場」において、「土器川・YOU・遊フェスタ」が開催されました。

 

○ この行事は、平成12年度に丸亀市立城東幼稚園の呼びかけにより始まり、今年で9回目を迎え、今では土器川の春の風物詩となっています。

 

○ 端午の節句にちなみ、子供達の成長を祝うとともに、子供達が地域のシンボルである土器川の清掃や、淡水魚に接することにより、自然を大切にし、美しくする心を育てることを目的に実施しています。

 

○ 当日は、丸亀市長や香川河川国道事務所副所長等も参加し、楽しいお祝いゲームや丸亀警察署による水難事故防止啓発劇や土器川生物研究会からの淡水魚の説明を行いました。そのあと、土器川河川敷のクリーン作戦を行い、丸亀市淡水漁業組合の協力によりきれいになった土器川にフナ、タナゴ、メ ダカ、モクズガニなど約3,700匹の稚魚などを放流しました。

 

○ みなさん、丸亀の近くを訪れた際はぜひ、たくさんの手作り鯉のぼりを観賞して下さい。お待ちしています。

 

 

 

7.吉野川砂防出張所庁舎が移転          (吉野川水系 高知県)

 

○ 4月24日(木)に四国山地砂防事務所の現場出先機関である吉野川砂防出張所の新庁舎落成記念式が行われました。式典には、来賓として、本山町長、大豊町長、土佐町長、大川村長、いの町長をはじめ、多くの方々に出席をいただき、つつがなく無事終えることができました。

 

○ 移転先での業務は、4月21日(月)より新庁舎で開始されています。

   (新庁舎の所在地:高知県長岡郡本山町本山1010−2)

 

○ 旧吉野川砂防出張所は、昭和54年の吉野川上流域の直轄砂防区域編入に伴い「嶺北出張所」として昭和55年4月に本山町内に設置され、吉野川上流域の直轄砂防事業の要衝としての事業執行の中心的役割を担ってきましたが、施設の老朽化対応と危機管理機能等の向上を図るため新築移転の運びとなり、28年間の幕を閉じることとなりました。

 

○ 新しい吉野川砂防出張所は、新たな防災拠点として耐震対策化を図りつつ、地域にとけこむ民家風のデザインを採用し、内外装には地場産品の嶺北産杉を積極的に活用しています。

 

○ 人と自然にやさしい庁舎を目指し、事務室を1階に配置しバリアフリー化しています。

 

○ 引き続き、吉野川上流域の砂防事業及び防災事業の拠点として、地域と連携し、有効に機能を発揮し、地域の方々の安全・安心な生活を守っていくよう、より一層努力していきます。

 

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

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          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

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