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四国河川ニュース

1/19(土)〜1/25(金)》330号

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                                                                                          【2008.1.28発行】

 

 

   ○ 愛媛県 長崎海岸の海岸整備

     『長崎海岸 海岸環境整備事業が平成19年度に完成』  (愛媛県 愛南土木事務所 真田 憲高 所長)

 

   ○ 『浜辺の風物詩』      (愛媛県 愛南町 谷口 長治 町長)

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 四国地方整備局管内の渇水状況について(続報8)        (四国地方整備局)

 

   ○ 「カブトムシの里づくり」を実施               (渡川水系 高知県)

 

   ○ 「第6回四国水問題研究会」を開催               (四国地方整備局)

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.105

 

1.愛媛県 長崎海岸の海岸整備

  『長崎海岸 海岸環境整備事業が平成19年度に完成』  (愛媛県 愛南土木事務所 真田 憲高 事務所長)

 

○ 長崎海岸は、愛媛県西南端の愛南町の中心地を流れる僧都川の河口と同町の海運の拠点である御荘港の間にある延長約1,000mの海岸で、背後は四国最大級のレジャープールやテニスコートなどの各種スポーツ施設を有する南レク5号公園(貝塚地区)があり、春に開催される地域最大イベントの「愛南大漁まつり」では、当海岸から対岸約700mまでを網で仕切り、干潮時に逃げ場を失った魚を素手やタマ網で捕らえる「御荘湾立て干し網」のメイン会場として、県内外から約2万5千人が訪れるとともに、地域住民の日常の散策コースに利用されるなど、愛南町で最も重要で親しみのある海岸となっています

 

○ ま当海岸周辺の御荘湾干潟は、「愛媛県野生動植物の保護に関する基本方針」において、自然環境を保全するうえで最も重要なランクAに指定されており、四国で唯一生息する絶滅危惧T類である「ドロアワモチ(巻き貝の一種)」などの希少な貝類、海産動物、淡水魚類が多数確認されるとともに、絶滅危惧U類である「ハマボウ(アオイ科植物)」が県内最大規模で群生するなど、希少動植物の宝庫となっています

 

○ しhz「「「bkbnかしながら、現況は一部を除いた区間が直立コンクリート擁壁護岸で、老朽化も進んでいたことから、平成16年度より長崎海岸の海岸環境整備事業として延長740mの海岸整備に着手しており、実施に当たっては、安全で良好な海岸空間を形成するという海岸施設としての本来の目的を果たしつつ、都市公園との調和や地域イベントへの寄与、希少動植物の保護に配慮する必要があるため、次の方針で整備を進めています。

 

○ 本事業は、平成19年度末に完成することになっていますが、平成19年度から南予の魅力あるみち風景を紹介する「灯篭祭り」という新たなイベントにも利用されており、長崎海岸がさらに地域住民に愛される海岸になるものと確信しております。

 

 

2.『浜辺の風物詩』     (愛媛県 愛南町 谷口 長治 町長)

 

○ 愛南町は愛媛県の西南端に位置し、急峻な山地が海岸線まで迫るリアス式海岸のため平野部は少なく、豊後水道に面している温暖な気候の人口約2万7千人、面積は239.59kuの町です。

 

○ 昔より漁業が盛んで、近年は鯛・鰤等の養殖漁業も盛んであり、県下唯一で全国有数のかつおの水揚げ量を誇る深浦漁港があります。また、温暖な気候を利用して、北部の丘陵、山間地では柑橘栽培が多く行なわれており、晩橘は「愛なんブランド」のひとつにもなっています。

 

○ しかし、台風の通り道であるため、度々災害に見舞われております。また今後30年間において、50,60%の確立で起こるとされている南海地震・東南海地震による災害も危惧されており、災害に強いまちづくりを目指しております。

 

○ そうした中、愛媛県によりまして、護岸が老朽化しておりました長崎海岸が、海岸環境整備事業によりまして緩傾斜護岸・インターロッキング舗装で整備され、防災機能の向上と親水性を兼ね備えた海岸へと生まれ変わり、美 観の向上だけでなく格段に安全で広く空間利用ができるようになりました。

○ 海岸堤防には御荘新四国巡路があり、町内の人達が朝夕にお参りで、順番に巡っていますが、インターロッキング舗装により、安全性・快適性が確保され喜ばれています。長崎海岸の片ノ浜は河口部遠浅であり、シオマネキ等の稀少動植物の宝庫になっており、また昔よりこの浜では、愛南大漁まつり(立て干し網)が5月の連休中に行なわれ、数多くの地元の人達や県内外からの観光客で賑わう伝統的な風物詩ですが、緩傾斜護岸の完成で、より一段と海岸が使い易くなり皆さんに好評を得ています。

 

○ また、昨年より始めました灯篭祭りは地元の子供達やボランティアの人々により支えられ、海岸整備との相乗効果により、水辺の夕闇に灯る灯篭は、付近の景色に溶け込み輝きを放ち、改めて地域の美しさを再認識したとの声が広がっているので、やがてこの行事も地域の風物詩となるでしょう。

 

○ 海岸環境整備は、こういった催しを続けて行く上で、またもっと海岸のアメニテイを図る上で、役立つものと確信いたしておりますので、今後とも河川海岸につきましては、防災面は当然のことでありますが、環境にも配慮した親水性に富んだ河川海岸整備を進めていただきたいと思っております。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

 

今週のニュース

 

3.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報8)  (四国地方整 備局)

 

○ 四国地方は昨年の8月以降少雨傾向にあり、平成19年11月19日(月)に高知県の仁淀川が取水制限に入りました。その後もまとまった降雨がないため、自主節水を継続していた吉野川水系銅山川でも12月14日0時より取水制限が開始され、さらに鏡川も12月14日15時より取水制限が開始されました。

 

○ 四国地方整備局は、高知河川国道事務所・大渡ダム管理所の渇水対策支部設置(仁淀川の取水制限)、吉野川ダム統合管理事務所の渇水対策支部設置(吉野川水系銅山川の取水制限)を受けて、平成19年12月12日に渇水対策本部を設置しました。

 

○ 12月の下旬から平年値を超える降雨があり、各ダムの貯水率は若干回復しており、仁淀川では1月8日21時より取水制限の緩和が行われ、1月15日10時に取水制限が解除されました。

  また、鏡川においても1月11日17時より取水制限が自主節水に緩和され、1月21日11時に自主節水が解除されています。

 

○ 四国地方整備局は、仁淀川の取水制限は解除されましたが、吉野川水系全体が依然として厳しい状況にあるため、渇水対策本部を継続して設置してい ます。

 

○ 平成20年1月28日(月)現在における四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。

 

○【吉野川水系銅山川】

   ・施設の状況(1月28日0時現在)

      銅山川3ダム:貯水率62.3%(平年値80.0%)

   ・支部等の設置状況

      吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:12月12日16時〜

   ・取水制限の状況

      一次取水制限:12月14日0時〜

         工水20.0%

 

 

○ 吉野川水系銅山川では引き続き取水制限が行われており、吉野川水系吉野 川では自主節水が実施されており、その他一部の河川でも、平年よりも厳しい状況にある河川があります。今後の気象状況によっては、さらに取水制限 が開始される地域も予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホーム ページをご覧ください。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/index.htm

 

 

 

4.「カブトムシの里づくり」を実施      (渡川水系 高知県)

 

○ 「カブトムシの里づくり」は、中筋川総合開発工事事務所が三原村の自然フィールドを生かし、地域との交流を深めるために昨年度より進めているもので、今年度は、1月23日(水)にNPO法人「いきいきみはら会」と共 同で実施しました。

 

○ 事前に一般への募集も行い、約30名の参加者があり、ダムで発生した流木等のチップを山に返す「カブトムシの寝床づくり」と、餌となる「ドングリの植樹」をダム公園などで行いました。

 

 

 

5.「第6回四国水問題研究会」を開催   (四国地方整備局)

 

○ 1月24日(木)に高松サンポート合同庁舎アイホール2F大会議室において、四国4県が共有する吉野川水系及びその関連地域の水問題について総 合的に把握するとともに、水資源の有効利用と治水・利水・環境の合理的な恒久対策並びに必要な実施方策について、研究および提言を行うことを目的 に「第6回四国水問題研究会」を開催しました。

 

○ 研究会では、まず、研究発表として九州大学大学院法学研究院教授の七戸委員より「河川法の仕組みと河川行政」と題して発表がありました。

 

○ 徳島県からは「吉野川水系の水利用と徳島県」と題して情報提供を行い、吉野川水系の水利用の経緯などについて紹介がありました。

○ また、今後水問題の解決に向けて、どのような具体策が考えられるかなどについての意見交換が行われるとともに、来年度中に提言書をとりまとめる 予定としました。

 

○ 次回の研究会においては、愛媛大学大学院理工学研究科教授の鈴木委員及び愛媛県、香川県からの研究発表等を予定しています。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

           http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

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