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四国河川ニュース

11/23(土)〜11/30(金)》323号

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                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.98○

 

   ○ 瓜切って 貝切った                 高知県 三原村 久保知章 村長

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 四国地方整備局管内の渇水状況について(続報)         (四国地方整備局)

 

   ○ 吉野川水系河川整備計画の「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」を開催  (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 『防災・減災2007in愛媛』を開催                 (愛媛県)

 

   ○ 「第1回 重信川流域住民の意見を聴く会」を開催      (重信川水系 愛媛県)

 

   ○ 「鹿野川ダム水質検討会」を開催               (肱川水系 愛媛県)

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.98

 

1.瓜切って 貝切った         (高知県 三原村 久保知章 村長)

 

○ 三原村は、高知県の南西部に位置し、四万十市、宿毛市、土佐清水市に囲まれた85km2の中山間の過疎の村で、この地域で村としては唯一、絶滅危惧種の如く頑張っています。

 

○ 人口も現在では、1900人を割り込み、土佐清水市との境を成す886mの今ノ山を主峰として、周囲は3〜400mの山々に囲まれて盆地を形成し、その盆地の中に小高い小さな山々があり、三原平野は山の海と歌われたりもした。

 

○ 今ノ山を始とするその山々から湧き出る命の水は清流を成し、土佐清水市下の加江の里へと流れ下る。

 

○ その昔、その昔、三原郷と呼ばれた三原米は特に味がよく、早くから稲作が盛んで、耕地整理は進み、今でも三原米の評判は上々である。農道も隅々まで舗装整備され、この穏やかな里の全村公園化を私は望んでいます。人々の日頃の営みが、四季折々の美しい景観を見せてくれる。桃源郷の夢を見ています。

 

○ 三原郷では山々から湧きこぼれる清らかな水と、美味しいお米に恵まれて、秘境として存在し、官は怒っても、神は許してくれると、古くから命を育む酒、どぶろく造りが秘かに盛んに行われていたという。

 

○ そんな三原郷のむかし、昔のお話。三原の若衆の一人八郎こと、はち公は、自慢のどぶろく一本ひょいと背に、久し振りで長年の仲良しである下の加江の勝こと、まあ公に逢いたく清流沿いを急いでいた。不思議なことに、まあ公も又、天気もよく波も穏やかな日和に思いたち、磯で採れた貝をこじゃんとぶら下げて、足取りも軽く、はち公に逢いたさに山道を急いでいた。

 

○ 川沿いの道は一本じゃけん二人は、たちまち出会ったと。久し振りで逢え た二人は抱き合って喜び見晴らしのよい木陰で山の畑でとれた瓜と、浜でとれた貝を肴にどぶろくで大いに盛り上がったのは言うまでもない。

 

○ たろばあ喋くって、さてさて、そろそろ帰ろうかと腰を上げると、はち公がお父に黙ってこっそりもって来た、立派な腰のものを、当たり前のことのように、まあ公が腰へ差している。はち公は怒って、『なんぶ言うたち俺の大切なものをおまえは取り上げるがか』と、どぶろくの勢いもあって、まあ公に喰ってかかった。ところが、まあ公は落ちついたもの。『これは俺のものだ』という。二人はワンワン、ガヤガヤ。正に取っ組み合いになろうとした。

 

○ そのとき、『ワン等あ辞めんか』と大声で仲に割って入ったのは、三原郷の長老だった。訳を聴いて長老はにっこり笑い言い放った。『三原のはち公は瓜を切った。下の加江のまあ公は貝を切った。勝負は決まっておる。売り切って、買切ったら、まあ公のものだ。』

 

○ はち公はへなへなと座り込んだが、その後も二人は仲良く、共に白髪の生えるまで、仲良く長生きしたそうな。

 

○ 三原村では近年、特区の許可を得て、今再び、どぶろく造りが盛んになろうとしています。どうか一度なりと、三原郷のどぶろくをお楽しみ下さい。ほろ酔い散策は格別です。

 

 

 

 

今週のニュース

 

2.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報)   (四国地方整備局)

 

○ 四国地方は8月以降少雨傾向にあり、平成19年11月19日(月)に高知県の仁淀川が渇水調整に入っていますので、12月3日(月)現在の四国地方整備局管内の渇水状況をお知らせします。

 

○【仁淀川水系仁淀川】

   ・施設の状況(12月3日0時現在)

      大渡ダム:貯水率30.4%(平年値74.9%)

   ・支部等の設置状況

      高知河川国道事務所渇水対策支部設置:11月19日12時〜

      大渡ダム管理所渇水対策支部設置  :11月19日12時〜

   ・取水制限の状況

      一次取水制限:11月19日12時〜

         農水35%、上水30%

      二次取水制限:11月26日17時〜

         農水50%、上水40%

 

○ 仁淀川水系以外でも、現在平年よりも厳しい状況にある河川があります。今後の気象状況によっては、さらに取水制限が開始される地域も予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。

 

    http://www.river.or.jp/shikoku/index.html

 

 

 

3.吉野川水系河川整備計画の「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」を開催  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 四国地方整備局は、吉野川水系河川整備計画を策定するため、「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」を11月24日(土)に北島町(北島町立公 民館)において、参加者46名のもと開催しました。

 

○ 意見を聴く会では、事務局より吉野川水系河川整備計画【修正素案】について多くの方々からいただいた意見をもとに修正した吉野川水系河川整備計画【再修正素案】を説明し、その後、流域住民の方々からご意見・ご質問をいただきました。

 

○ 旧吉野川、今切川の堤防を早く作って欲しい、など多くの意見が出されました。主な意見としては以下のとおりです。

   ・広島地区は非常に危険な地区である。今後10年以内というのではなく、早急に改修に着手してもらいたい。

   ・宮島江湖川・榎瀬江湖川に水門を設置してもらいたい。

   ・ここ10年間で非常に潮位が上がっている。今切川の堤防は古い堤防なので、高潮になった場合、危険である。また、旧吉野川も石積み堤防があり、早急な工事をお願いしたい。

   ・鍋川付近(老門地区)には堤防がないところがある。早く堤防を作って欲しい。

   ・堤防を作るということで用地買収(坂東谷川合流点直下流)をしてくれたが、未だ工事にかかっていない。買収したところは早く工事に着手してほしい。

 

○ 「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」は、今回を含め来年の1月末までに計8回実施する予定です。

 

○ なお、会議等の資料及び吉野川水系河川整備計画に関することは以下のHPにて、ご確認下さい。

 

      吉野川水系河川整備計画HP

       http://www.yoshinoriver.info

 

 

 

4.「第1回 重信川流域住民の意見を聴く会」を開催  (重信川水系 愛媛県)

 

○ 重信川では、「重信川水系河川整備計画【素案】」を平成19年10月29日に公表し、流域の皆さんから様々なご意見をお聴きしています。

 

○ 11月24日(土)に東温市(第二会場)、11月26日(月)に松山市(第一会場)において、【第1回 重信川流域住民の意見を聴く会】を開催しました。

 

○ 参加した住民の皆さんからは、重信川の水量の減少、瀬切れ対策、泉や霞堤の保全、親しみやすい川の整備などについて意見が出されました。

 

○ 「第1回 重信川流域市町長の意見を聞く会」については、以下の予定で開催します。

 

    日 時 : 平成19年12月12日(水)15:00〜17:00

    場 所 : 松山市総合コミュニティセンター 企画展示ホール1F

          (松山市湊町7丁目5番地)

 

           *伊予鉄道「松山駅」より徒歩約10分

           *なお、会場の駐車場は台数が限られていますので、

           ご来場の際は公共交通機関をご利用ください。

 

○ 「重信川水系河川整備計画【素案】」に対する意見等は、【はがき、FAX、電子メール】により募集中で、平成19年12月7日(金)まで受け付けています。

 

  「重信川水系河川整備計画」のアドレス

    http://www.skr.mlit.go.jp/matsuyam/river/seibikeikaku/index.html

 

 

 

5.『防災・減災フォーラム2007in愛媛』を開催      (愛媛県)

 

○ 11月25日(日)に、国土交通省松山河川国道事務所・愛媛新聞主催による『防災・減災フォーラム2007in愛媛』を新居浜市の「愛媛県総合科学博物館」で開催し、会場には約250名の方が参加し、「防災教育」をテーマとした取り組み事例の紹介や、専門家からの提言を通じて災害に強い地域づくりの重要性や今後の課題について考えました。

 

○ 今回のフォーラムは、まず愛媛大学防災情報研究センター社会基盤整備部門長の矢田部教授による基調講演で始まり、「今、求められる防災教育」と題して、地球温暖化や巨大地震の発生に加え、高齢化などの要因から「自然災害への危機は今後増大する」との指摘があり、失われつつある地域力を復興する防災教育の重要性を提言しました。

 

○ 事例発表では、防災教育に取り組んでいる新居浜市立多喜浜小学校児童4人による「多喜浜防災まちあるきプロジェクト」として実施した、2004年の台風災害で被災した地域住民らの聞き取り調査や災害マップづくりなどの報告が、また、西条市立丹原小学校教頭より「西条市12歳教育推進事業」の紹介がありました。

 

○ パネルディスカッションでは、矢田部教授、阿部新居浜教育長、日野多喜浜小学校教頭、坂井西条中学校教頭、日野新居浜市連合自治会長、高松松山河川国道事務所長の6名と、コーディネーターの大西愛媛新聞論説委員長により、「防災教育」をテーマとして「災害に強い地域づくり」について意見が交わされました。

 

○ サブイベントとして、四国山地砂防事務所の協力により「大粒くん小粒ちゃん」降雨体験装置及び土石流3D体感シアターによる災害の疑似体験コーナーも設けました。

 

○ このフォーラムを通じて、今一度、自助、共助、公助の役割を再確認し、「防災教育」の事例を踏まえた、災害に強い地域づくりの重要性について住民の皆さんに理解してもらえればと思います。

 

○ なお、この防災・減災フォーラムの詳細については、12月8日(土)の愛媛新聞の特集で掲載される予定です。

 

 

 

6.「鹿野川ダム水質検討会」を開催         (肱川水系 愛媛県)

 

○ 山鳥坂ダム工事事務所では、鹿野川ダム貯水池やダム下流河川の水質改善のための貯水池内及び流入河川における水質改善対策について、助言を頂くために「鹿野川ダム水質検討会」を設置し、11月30日(金)に第1回鹿野川ダム水質検討会を開催しました。

 

○ 検討会メンバーは、学識経験者4名、地域関係者4名、行政関係者4名の計12名で構成されています。

 

○ 検討会ではまず、自己紹介をかねて学識経験者からは、アオコが増殖するメカニズムや発生を抑えるための対策事例等について、地域関係者からは、肱川の水質に関する経験談、活動内容等について説明頂きました。その後、事務局より鹿野川ダムの水質の現状や過去のアオコ処理について報告しました。

 

○ 委員による積極的な質疑応答が行われ、鹿野川ダムの水質の現状、水質浄化対策の必要性が確認されました。

 

○ 次回の検討会(議題:鹿野川ダムの水質改善の方向性)は1月中旬を予定しており、来春を目処に水質改善対策をとりまとめます。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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