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四国河川ニュース

11/10(土)〜11/16(金)》321号

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                                                            【2007.11.19発行】

 

 

                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.96○

 

   ○ 紙芝居で語り継ぐ先人の苦労 〜わがゆめ水路トンネル〜  高知県 四万十町 前田 哲生 町長

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 平成19年度 河川管理・ダム管理研修を実施          (四国地方整備局)

 

   ○ 「四万十川の宝」を地域全体で守ろう 〜「マイヅルテンナンショウの会」が発足〜  (渡川水系 高知県)

 

   ○ 「第20回四万十川エコ・リバー研究会」を開催        (渡川水系 高知県)

 

   ○ ツルのデコイ除幕式を実施                  (渡川水系 高知県)

 

   ○ 『防災・減災フォーラム2007in徳島』を開催            (徳島県)

 

   ○ 重信川まるごと体験学生作品展を開催            (重信川水系 愛媛県)

 

   ○ 吉野川水系河川整備計画の「第3回吉野川流域住民の意見を聴く会」を開催  (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 四国のみずべ八十八カ所&歩いてなんぼじゃわ〜バスツアーを開催     (徳島県)

 

   ○ 四国管内首長と河川局幹部の意見交換会の開催             (四国4県)

 

   ○ 『四国治水事業促進懇談会』の開催                  (四国4県)

 

   ○ 水防法第15条に係る説明会の開催                   (徳島県)

 

   ○ 「重信川水系河川整備計画【素案】」への意見を募集     (重信川水系 愛媛県)

 

   ○ 仁淀川河口のシラス作業小屋設置撤去に関して小屋の設置者らと協定  (仁淀川水系 高知県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.96

 

1.紙芝居で語り継ぐ先人の苦労 〜わがゆめ水路トンネル〜  (高知県 四万十町 前田 哲生 町長)

 

○ 四万十町は、高知県の南西部に位置し、東から西に流れる四万十川の中流域にあり、東南部は土佐湾に面し、総面積は642.06km2で淡路島より広い自然豊かな町域となっております。

 

○ 本町を貫流する四万十川から、水の恵みを受けている台地部では、標高230mで昼夜の寒暖差が大きく肥沃な土地から、仁井田米や生姜が生産され、 また、海岸部ではミョウガやピーマンが生産されており、四万十川の下流域では、四万十桧や椎茸などが代表的産物であります。

 

○ 「法師ノ越水路トンネル」は、本町の最上流部で上秋丸地区にある、四万十川本流から取水堰により直接取水し、法師ノ越山裾を大きく迂回する四万十川沿いの水路によって、下流の一斗俵(いっとひょう)地区と、市生原(いちゅうばら)地区の耕地20haの灌漑用水として使われてきたが、明治23年(1890年)9月の大洪水により、法師ノ越山裾を迂回する部分すべてが決壊したため、修理を行ったが、再度の洪水により再び決壊した。明治25年(1892年)に大復旧工事を行ったが、またまた洪水によりすべてが決壊した。

 

○ もとは土佐藩の侍であったが、市生原に帰ってきて農業をしていた野村成満が、毎年起こるこの自然の猛威から農民を守るためには、法師ノ越山に水路トンネルを掘る以外にないと考え、明治27年(1894年)10月に両地区の農民を説得し、工事費1,000円を集め、自ら測量し工事に着手した。

 

○ 掘り始めると、山は岩石で当時の手掘り作業では工事は進まず、見る間に工事費の1,000円はなくなった。成満は、これ以上の工事費を農民に負担を課すことは忍びないと、自分の田畑3.5ha、山林1.8haを売却し、これに充てたがそれでも足らなかったため、今度は弟の野村成晴の田畑1.4haを売らせて、総額5,000円の私費を投じて、10年後の明治37年(1904年)1月にようやく完成した。

 

○ 手掘りのため、硬岩に行き当たると柔らかい場所を探して掘り進めたため、中で「コ」の字に曲がっている箇所や柔らかい箇所を通したため、落盤もあり、また、両側から掘り進めたが、一向に行き当たらず調べてみると、出口側のトンネルが途中から4mも高くなっていることが分かったりで、地元の農民の間では、「成満のトンネル馬鹿」と言われたこともあったが、この献身的な努力により、被害を受けていた川沿いの水路が1,640mからわずか256mのトンネルに短縮され、農民は洪水の被害から免れたため、毎年の負担が大きく軽減され、農地も37.6haとなり四万十川の恩恵を受けてきた。

 

○ その後、平成9年9月の台風第19号で大規模の崩落があり通水困難となったが、国庫補助事業を導入し、243mの新しい水路トンネルを開削することとなり、平成16年3月に貫通竣工した。

 

○ その野村成満の業績を後世に伝えていくため、受益者の一斗俵・市生原水路組合は、感謝の気持を込めて、『わがゆめ水路トンネル』と題した、紙芝居を作成し、地元と町立図書館に置き、地域や学校、また各種の会合等で上演しており、野村成満の偉業を後世に語り伝えております。

 

 

 

 

今週のニュース

 

2.平成19年度 河川管理・ダム管理研修を実施    (四国地方整備局)

 

○ 四国地方整備局では、11月5日(月)から5日間にわたり、四国技術事務所において『河川管理・ダム管理研修』を実施しました。

 

○ 本研修の目的は、河川管理・ダム管理における専門的知識を実践的な講義により身につけてもらうことです。具体的には、水防工法、河川堤防モニタリング、河川危機管理模擬演習(ロールプレイング)、水質採水分析、流量観測などの実務を経験したり、河川法における許認可事務やダム管理の実務について、カリキュラムを組みました。

 

○ 河川部河川情報管理官の講話では、河川管理の現状や歴史、更に管理の重要性や河川管理者としての心構えを学び、野外講義では河川管理に必要不可欠な基礎データ(水質、流量)を自ら測定・収集し、河川危機管理模擬演習では、数分おきに発生する事案(付与カード)に悪戦苦闘しながら意見をぶつけ合っていただきました。

 

○ 本研修は技官と事務官の両方が参加する数少ない研修であり、本研修で得た経験や知識が、受講生の皆さんの現場における今後の業務に役立つことができたら幸いです。また、本研修がさらなる自己研鑽のきっかけになることを期待しています。

 

 

 

3.「四万十川の宝」を地域全体で守ろう 〜「マイヅルテンナンショウの会」が発足〜  (渡川水系 高知県)

 

○ 四万十川河川敷には、環境省レッドデータブックで絶滅危惧種U類に指定 されている植物「マイヅルテンナンショウ」が自生しています。平成18年春に実施した県立牧野植物園及び地元学識者の現地調査で、およそ11,000個体が見つかり、全国でも最大級の群落であることが確認されました。

 

○ マイヅルテンナンショウの自生地の一部が、洪水流下の妨げとなっている樹木の伐採予定地と重なっていたことから、県立牧野植物園並びに地元学識者の指導のもと、球根を掘り起こして移植実験を行うこととしました。マイヅルテンナンショウの移植は全国的にも初めての取り組みであり、今後の保全方策の貴重な資料としていくものです。

 

○ 昨年は、平成18年7月8日の「第14回自然観察会」でマイヅルテンナンショウの生息状況・特徴等を観察し、平成18年12月17日の「第15回自然観察会」で第1回移植を行いました。

 

○ 今年は、平成19年4月22日の「第17回自然観察会」で移植後の状況の確認と周辺部の除草作業を行いました。

また平成19年7月7日に、マイヅルテンナンショウの継続的な観察活動と、保護を目的として「マイヅルテンナンショウの会」を設立(現在、全国からの会員数が124名に)しました。

 

○ 「マイヅルテンナンショウの会」設立後初めての活動として、11月5日(月)に、会役員、四万十川自然再生協議会役員及び中村河川国道事務所職員により「マイヅルテンナンショウ」の球根掘りを行い、700個の球根を集めました。

 

○ 今後も、昨年と同様に「自然観察会」を通して、移植作業を行うとともに「マイヅルテンナンショウ」の保護と四万十川の自然環境保全、良好な河川空間の維持への協力を呼びかけていきます。

 

 

 

4.「第20回四万十川エコ・リバー研究会」を開催  (渡川水系 高知県)

 

○ 「第20回四万十川エコ・リバー研究会」が11月5日(月)に四万十プリンスホテルで開催し、様々な分野の学識経験者及び行政関係者の委員から、四万十川の環境に関する意見を頂きました。

 

○ 本会は四万十川周辺の環境・生態系に優しい河川空間のあり方と、流域開発の方策について提言すること目的として平成4年に発足し、今回で20回目の節目を迎えました。

 

○ 今回の会議では、四万十川自然再生事業における「アユの瀬づくり、ツルの里づくり」の実施状況、貴重植物保全の取り組み、災害復旧工法等、四万十川周辺での取り組みについて説明し、委員の方々から意見や今後の整備に関する助言を頂きました。

 

○ 事例紹介では、中筋川総合開発工事事務所から「人と野鳥のふれ合いの取り組みについて」と題して、中筋川ダム周辺に設置した野鳥のための巣箱の利用状況や、利用する鳥の種別及び取り組み成果に関する紹介がありました。

 

○ 今後も、委員の皆さまからの助言を頂きながら、人にも自然にもやさしい河川環境の実現を目指していきます。

 

 

 

5.ツルのデコイ除幕式を実施     (渡川水系 高知県)

 

○ 11月9日(金)に、四万十川自然再生事業「ツルの里づくり」で整備した中山箇所、及び「四万十つるの里づくり会」が休耕田を借上げて整備した江ノ村箇所において、ツルを呼ぶ「デコイ」3体(デコイとは、もともと狩 猟の際に鳥をおびき寄せるために使用したおとり用の鳥や模型のこと)の設置除幕式を地元小中学生58名の参加により行いました。

 

○ 当日は、野生生物環境研究センターの澤田佳長所長による、四万十川のツルについての現状や種類及び飛来状況などの授業が、ツルの本や写真などを見ながら行われました。

 

○ その後中山箇所に移動して、設置した「デコイ」1体の除幕を生徒代表の4人が行いました。「デコイ」は空からよく見えるよう本物よりやや大きめの150cm程度あり、南向きに設置しています。

 

○ 最後に、江ノ村箇所の2体の見学を行い、学校毎に記念写真の撮影を行いました。今後のツルの飛来に期待しながら、見守っていきたいと思います。

 

 

 

6.『防災・減災フォーラム2007in徳島』を開催      (徳島県)

 

○ 11月10日(土)に、国土交通省徳島河川国道事務所・徳島新聞社共催 による『防災・減災フォーラム2007in徳島』を徳島市内の徳島プリンスホテルで開催し、会場には約240名の方が参加し、防災情報を共有することの重要性やその発信のあり方・活用法について知識を深めてもらいました。

 

○ 今回のフォーラムは、まず徳島地方気象台の藤時久地震防災対策官、弘田実土砂災害気象官によるトークショーではじまり、今年から始まった緊急地 震速報や土砂災害警戒情報などの活用法が紹介されました。

 

○ トークショーの後は、ときめきダンスカンパニー四国(田村典子四国大学教授主宰)に所属する小学生が、防災ダンス「いのちをまもろう」と「地震だぁー」を踊り、引き続き津田中学生の3年生が今年7月に総合学習の一環として行った「防災キャンプ」での体験談を発表しました。

 

○ その後、「防災情報の共有とその活用」をテーマに、徳島県消防協会の宮島佳三副会長、俵徹太郎三好市長、徳島新聞社の斉藤秀人編集局次長、佐々木一英徳島河川国道事務所長の4名のパネリストとエフエム徳島の黒田忠良アナウンサーのコーディネートにより、パネルディスカッションを行いました。

 

○ 正確な防災情報を出来るだけ早く発信し、それらの情報を共有することの重要性、情報伝達としての光ファイバー網や防災無線の整備など様々な意見が出され、熱心な討議が展開されました。

 

○ また、サブ会場では「防災ロープワーク〜日々の暮らしにも活用〜」コーナーを設け、防災エキスパートの方々による指導のもと、ロープワーク等について参加者に取り組んでいただきました。

 

○ このフォーラムを通じて、少しでも住民、地域、行政が協働した防災・減災への取り組みに役立ててもらえればと思います。

 

 

 

7.重信川まるごと体験学生作品展を開催      (重信川水系 愛媛県)

 

○ 11月10日(土)に、愛媛大学総合情報メディアセンターにおいて、『重信川まるごと体験学生作品展』を開催しました。

 

○ 本イベントは、愛媛県内の大学生グループからなる「エコリーダー」を中心に、重信川の魅力をたくさんの人に体験してもらうこと、伝えることを目的としており、今年で5回目となります。

 

○ 小学生から大学生までの学生を対象に、夏休みや学校の総合学習で体験したことを絵画や作文、俳句などにまとめてもらったり、自然観察(環境学習)結果としてまとめてもらった成果を、発表形式で行いました。

 

○ 参加者の方々には、たくさんの応募作品を通じて「重信川」の魅力が伝わったと思います。

 

 

 

8.吉野川水系河川整備計画の「第3回吉野川流域住民の意見を聴く会」を開催  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 四国地方整備局は、吉野川水系河川整備計画を策定するため、「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」を、11月11日(日)に吉野川市(吉野川市川島公民館)において、参加者40名のもと開催しました。

 

○ 意見を聴く会では、事務局より吉野川水系河川整備計画【修正素案】について多くの方々からいただいた意見をもとに修正した吉野川水系河川整備計画【再修正素案】を説明し、その後、流域住民の方々からその【再修正素案】についてのご意見・ご質問をいただき、意見交換を行いました。

 

○ 参加した住民からは川島排水機場関係、麻名用水関係、内水対策や無堤地区対策、河川管理など多くの意見が出されました。

 

○ 「第3回 吉野川流域住民の意見を聴く会」は、今回を含め来年の1月末までに計8回実施する予定としています。

 

○ なお、会議等の資料及び吉野川水系河川整備計画に関することは以下のHPにて、ご確認下さい。

 

      吉野川水系河川整備計画HP :  http://www.yoshinoriver.info

 

 

 

9.四国のみずべ八十八カ所&歩いてなんぼじゃわ〜バスツアーを開催  (徳島県)

 

○ 11月11日(日)に、後世に残したい四国の水辺風景「四国のみずべ八十八カ所」(「四国のみずべ八十八カ所」実行委員会で、徳島県内では21カ所選定されている)に選定されている日和佐海岸(美波町)、轟九十九滝と王余魚谷川(海陽町)、海部川・母川(海陽町)を訪れる「四国のみずべ八十八カ所」&「歩いてなんぼじゃわ〜」バスツアーが開催されました。

 

○ このバスツアーは平成18年11月、平成19年3月に続いて3回目となります。今回広報活動の一環として「四国のみずべ八十八カ所」の魅力を皆様に知っていただき、今後の活動への幅広いご意見をいただくため、今年2月に発行した小冊子「歩いてなんぼじゃわ〜」と提携した企画を盛り込んだバスツアーを開催しました。

 

○ バスツアーは、一般公募を行い(応募総数159組216名)、抽選で選ばれた40名により行われました。

 

○ 今回のバスツアーのメインとなる「轟九十九滝と王余谷川」では、龍瀑院の総代さんより轟の滝について説明を受けた後、徒歩コース、俳句コース、写真コースにそれぞれ分かれ、みずべ小冊子「歩いてなんぼじゃわ〜」にあわせ遊歩道を歩いたり、俳句を詠むための周辺散策、滝などの風景を写真撮影したりと秋の自然を満喫しました。

 

○ 参加者からは、「風景がすばらしく、とてもよかった。」などのご意見をいただき、「四国のみずべ」の良さが理解され、有意義なバスツアーとなりました。

 

 

 

10.四国管内首長と河川局幹部の意見交換会の開催      (四国4県)

 

○ 11月12日(月)に、国土交通本省河川局幹部と、四国管内の15名の市町村長さん方との意見交換会が開催されました。

 

○ 治水課長から、「治水事業をめぐる最近の話題」として、今年7月に四国をおそった台風4号による被害の発生をはじめ、最近水害が頻発していることや、地球温暖化に伴う気候変動の影響の説明がありました。

 

○ このような悲惨な水害を未然に防ぐため、今年3月に完成した仁淀川水系宇治川放水路が台風4号で被害軽減に大きな効果を発揮したことの紹介があり、予防対策がいかに重要であるか強調されました。一方、予算が非常に縮減しており、この予防対策に充てる投資が減少、河川事業予算の半分以上は、水害発生箇所への事後的な対策に回っている状況の説明がありました。

 

○ また、今年7月に発生した新潟県中越沖地震における国土交通省の対応を事例として、大規模な被害を被った地域においては、地方公共団体において十分な対応が困難な場合があり、これまで国による緊急支援をその都度とって対応してきたが、さらに国土保全は国の責務であるとの考えに基づき、こ れを強化するため、緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)の創設を要求しているとの説明がありました。

 

○ 市町村長さん方からは、水害の解消のため、河川事業予算の確保の必要性の強い要望・意見が数多く出されました。

 

○ これとあわせて、今年4月に内閣府に地方分権改革推進委員会が設置され、そこで「一つの県内で完結する一級河川については、県が管理をおこなえばよいのではないか」とか、「平常時については、県に任せ、災害時に国が対応すればよいのではないか」といった意見が出ていることが報道されたことから、以下のような意見も多く出されました。

 

 「本川だけでなく、支川も多く、流域全体で対策を考えていかないと効果が出ない。人材、技術、知識を持つ国でないと、流域全体を見ることは出来ない」

  「県自体も財政難。県に権限を委譲してもすぐに対策はできない」

  「県も必ずしも、地域の実態をつかんでいる訳ではない。住民の安全・安心を直接あずかる基礎自治体としての市町村長の意見を聴くべき。」など

 

○ これは、水防対応の最前線に立ち、指揮をとる責任者として、地域の実態に基づいた議論がなされているのか、とのご懸念から出された声であり、その迫力に圧倒される思いがしました。それぞれのご意見をしっかり受け止めていかなければならない、とあらためて強く感じました。

 

 

 

11.『四国治水事業促進懇談会』の開催    (四国4県)

 

○ 11月13日(火)に、東京のホテル・ルポール麹町で、四国選出の国会議員の先生方を交え、四国治水期成同盟連合会、四国河川協議会合同の懇談会が開催されました。本省からは、平井卓也副大臣、山本順三政務官をはじめ国土交通本省河川局幹部のご出席をいただきました。

 

  参加者は以下の通りです(順不同、敬称略)。

 

  [愛媛県] 小野晋也(衆・3区)、山本公一(衆・4区)、

       山本順三(参・県選出、国土交通政務官)、友近聡朗(参・県選出)

 

  [香川県] 平井卓也(衆・1区、国土交通副大臣)、木村義雄(衆・2区)、大野功統(衆・3区)、小川淳也(衆・四国比例)、

       山内俊夫(参・県選出)、植松恵美子(参・県選出)

 

  [高知県] 福井照(衆・1区)、山本有二(衆・3区)、

       西本勝子(衆・四国比例)、石田祝稔(衆・四国比例)、

       広田一(参・県選出)、武内則男(参・県選出)

 

  [徳島県] 山口俊一(衆・2区)、後藤田正純(衆・3区)、

       岡本芳郎(衆・四国比例)、小池正勝(参・県選出)、

       中村博彦(参・全国比例)、脇雅史(参・全国比例)

 

○ また、新たに四国治水期成同盟連合会長に就任された板原啓文土佐市長から主催者あいさつ、意見発表を四県それぞれを代表して、川原義朗東みよし町長、栗田隆義まんのう町長、大森隆雄大洲市長、澤田五十六四万十市長から、総括要望を原秀樹徳島市長、閉会のあいさつを塩田始いの町長より、なされました。

 

○ 地方分権改革推進委員会での議論に対して、

  一級河川の管理を国から県へ権限委譲するとの案について非常に危惧している。

  洪水被害は、地域的、時間的に極めて偏って発生するものであり、県単位での管理では、災害対応や応急復旧に関する技術や経験が蓄積されにくく、地域住民が安全で安心して生活するためには、引き続き国による直轄管理が不可欠である。

  といった趣旨の意見が相次いで表明されました。

 

○ ご出席いただいた国会議員の先生方からも、まったくもって同感であるとのご発言も多くいただきました。

 

 

 

12.水防法第15条に係る説明会の開催     (徳島県)

 

○ 平成17年7月に改正水防法が施行され、水防法第15条において「浸水区域内における円滑かつ迅速な避難を確保するための措置」として、市町村 防災会議(市町村長)による、浸水想定区域内地下街施設及び災害時要援護者施設に対する洪水予報等の情報伝達等について、市町村地域防災計画への規定が義務づけられました。

 

○ この促進に係る説明会として香川県・愛媛県に引き続き、11月14日(水)に徳島県内の自治体を対象に、徳島県庁にて「水防法第15条に係る説明会」(主催:徳島県)が開催されました。説明会には徳島県内24市町村(約30名)の担当者にお集まりいただきました。

 

○ 四国地方整備局河川部河川管理課より、水防法第15条の概要・全国の取り組み状況・今後各市町村に行って欲しい事項についての説明を行いました。「地域防災計画の見直しは、調整や手続きに時間を要し、その間に、水災が発生する恐れがある。まずは、地域防災計画の原案として、対象施設のリストアップと情報伝達の手段・経路・体制を整理し、いざというときに備えてほしい、そして、原案をもとに地域防災計画を早急に見直してほしい」という説明に対し、各自治体の担当者からは「対象施設のリストアップは終わっているが伝達方法を決めかねている」等の悩みが多く聞かれましたが、12月末までに原案作成に向けて努力することとなりました。

 

○ その他、徳島河川国道事務所・那賀川河川事務所からの連絡事項として、「災害情報普及支援室」や「緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)の創設」、「平成20年度吉野川・那賀川合同水防演習」について、徳島県からは徳島県内の水位周知河川の指定状況について、それぞれ説明がありました。

 

○ 住民の方に洪水予報等の河川防災情報を行き渡らせるのは当然のことですが、特に気象状況を把握しにくい地下街利用者や避難に時間を要する高齢者等の災害時要援護者には、より早く迅速に情報伝達することが被害の軽減のために重要です。洪水被害に備えて水防法15条に基づく情報伝達が適切に実施され、一人でも多くの方の安全な避難が可能となるよう期待します。

 

 

 

13.「重信川水系河川整備計画【素案】」への意見を募集  (重信川水系 愛媛県)

 

○ 重信川では、「重信川水系河川整備計画【素案】」を平成19年10月29日に公表し、流域の皆様方から様々なご意見をお聴きしています。

 

○ 同時に、学識経験者の意見を伺うため、11月15日(木)に松山市内において「第1回重信川流域学識者会議」を開催しました。この会議は、重信川流域に関して学識経験を有する方から委員が構成され、「治水」「利水」「環境」等の重信川流域の現状や課題について意見、助言を頂きました。

  なお、会議の議事録は、松山河川国道事務所ホームページに、後日掲載する予定です。

 

○ また、【第1回重信川流域住民の意見を聴く会】を以下のとおり開催しますのでお知らせします。

  第一会場、第二会場とも、同じ内容の説明会で、どちらの会場も参加はご自由です。参加者の受付は、当日開催時間の1時間前から先着順に行いますが、参加者多数の場合は会場の都合により入場できない場合があります。

 

  (第二会場:東温市)

    日 時 :平成19年11月24日(土)13:30〜16:00

         (受付 : 12:30〜)

    場 所 :東温市中央公民館 2階大ホール(東温市田窪2370)

          *伊予鉄道横河原線「見奈良駅」より徒歩約3分

          *なお、駐車場は中央公民館併設の駐車場が利用可能

 

  (第一会場:松山市)

    日 時 :平成19年11月26日(月)18:30〜21:00

         (受付 : 17:30〜)

    場 所 :松山市民会館 中ホール(松山市堀之内)

          *なお、会場の駐車場は台数が限られています。ご来場の際には公共交通機関をご利用ください。

 

○ 【第1回重信川流域市町長の意見を聞く会】は、開催日時及び場所等が決まり次第、お知らせします。

 

○ 「重信川水系河川整備計画【素案】」に対する意見等は、【はがき、FAX、電子メールによる意見】により募集中で、平成19年12月7日(金)まで受け付けていますので、忌憚のないご意見をお待ちしています。

 

  「重信川水系河川整備計画」のアドレス

    http://www.skr.mlit.go.jp/matsuyam/river/seibikeikaku/index.html

 

 

 

14.仁淀川河口のシラス作業小屋設置撤去に関して小屋の設置者らと協定  (仁淀川水系 高知県)

 

○ 仁淀川河口付近の河川区域、海岸保全区域に設置され、シラスウナギの漁期が過ぎても放置されている作業小屋について、11月16日(金)に、仁淀川漁協の組合長を立会人として、高知県海岸課長・高知河川国道事務所長と集荷人(仲買人)の間で、設置・撤去に関する協定の調印を行いました。

 

○ 協定の内容は、作業小屋の設置範囲を仁淀川河口大橋から下流の約20.5haの区域に限定したことと、漁期終了後の10日以内に撤去し、撤去されなかった場合は、集荷人の責任で撤去することです。

 

○ 今回の協定の有効期間は、平成19年度の漁期に限り適用するものとし、来年3月の漁期が終わった後、第4回目の協議会を開催し、協定の効果や問題点などについて再度検討する予定です。

 

○ 事務所としては、長年の懸案であったシラス作業小屋の問題が協定締結を糸口として、抜本的に改善することを期待しています。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

           http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

         四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

               http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html