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四国河川ニュース

10/20(土)〜10/26(金)》318号

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                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.93○

 

   ○ 美しく豊かな安田川の清流を保全

     〜「日本一のアユが棲むまち」〜安田町       高知県 安田町 有岡 正幹 町長

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 「物部川 川祭り」の開催                 (物部川水系 高知県)

 

   ○ 「仁淀川わくわく源流域探検隊」を実施           (仁淀川水系 高知県)

 

   ○ 仁淀川河口シラスウナギ漁の作業小屋対策 第3回協議会を開催  (仁淀川水系 高知県)

 

   ○ 吉野川河口一斉清掃を実施                 (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 野村ダム(朝霧湖)湖畔でのイルミネーションの開催案内    (肱川水系 愛媛県)

 

 

 

 

四国・水こぼれ話談話室Vol.93

 

1.美しく豊かな安田川の清流を保全

  〜「日本一のアユが棲むまち」〜安田町  (高知県 安田町 有岡 正幹 町長)

 

○ 安田町は、高知県の東部に位置し、県都高知市から車で約1時間20分、50kmの距離にあって、東西約4.2km、南北約12.5kmと細長い形をしており、総面積53.03km2で、三方を四国山脈から分岐する急峻な山岳に 囲まれ、南部の山裾は海岸段丘を形成して、黒潮あらう太平洋に面し、町の中央部を南北に安田川が貫流し、その下流部流域に広がる清流のまちです。

 

○ 下流の平野部は、温暖な気候と自然環境に恵まれ、蔬菜園芸発祥の地として発展し、ナスやミョウガなどが盛んに栽培されています。また、先人の技術を活用した土佐湾を背景とした定置網、一本釣り等の沿岸漁業などの一次産業と、清らかな安田川の伏流水を活用しての醸造業、魚梁瀬杉を生かした製材業等の二次産業が主要を占める商工業の町でもあります。

 

○ 観光面では、四国霊場27番札所神峯寺を始め神峯神社や神峯山空と海の展望公園、ほたるの里河川公園・花と香りの広場、安田川アユおどる清流キャンプ場といった施設も人気を呼んでいます。

 

○ 中でも、安田川アユおどる清流キャンプ場は、人と川、人と自然、人と水に棲む生物がふれ合うことができるキャンプ場として好評であり、平成15年には、四国地方整備局による河川や渓谷、滝などの四国のみずべ八十八カ所に、「鮎おどる清流キャンプ場のみずべ」として選ばれ、シーズンには大勢のキャンパーで賑わっています。

 

○ 特に、町の自慢である安田川は、馬路村に源を発し、ダムのないそのままの自然が残る清流として知られています。水の透明度も高く水底には多種多様な藻類が付着しているため、それを食べる鮎や川魚は美しく元気に育ち、味も良く身がしまっていると好評で、鮎漁の解禁日には友釣り、餌釣りと太公望が腕を振るいにやって来ます。

 

○ アユについては、全国規模で開かれている「清流めぐり利き鮎会」で、県内外の数々の有名参加河川を抑え、2度のグランプリを受賞するなど、その味には定評があります。

 

○ こうした自然環境を守っていくため、私たちは、その一つである清流を後世に引き継いで行くため、平成15年度に「安田川の清流が失われつつある今、私たちの共有財産である美しく豊かな安田川を保全していくことは、現在に生きる私たちの責務であり、そのため、川底までよく見える川、鮎、アメゴ、メダカなどの天然魚が豊富に生息している川、美しい景観が保たれ、住民の生活環境と調和している川」を守り育むことを基本理念に安田川清流保全条例を設け、上流の馬路村とともに毎年「安田川水系資源保護推進協議 会」を開催し、川に対する清流保全の看板設置を安田川を美しくする町民会議等を中心に設置するなど、官民一体となって河川環境の保全と水質向上を図るための取り組みを行っています。

 

 

 

 

2.「物部川 川祭り」の開催     (物部川水系 高知県)

 

○ この川はやさしい。

  どれだけ水が渇いても、どれだけ水が濁っても

  毎日流れ続けて、私たちの生活をひっそりと支えてくれている。

  そんな物部川に感謝の気持ちを伝えたい。

  やさしい川に育てられた、やさしい人がそう言った。

  そうだ。祭りをしよう!

  この川に「ありがとう」を言う日。   、、、、、ということで

 

 物部川21世紀の森と水の会が主催で、10月14日(日)に祭りが催されました。

 

○ 祭りは、まず、物部川に関係する団体の代表者が川の神に感謝することから始まり、参加者による河川一斉清掃、地域交流物産展、音楽祭、小学生による物部川の環境学習成果の発表会等が行われました。

 

○ また、物部川ウォーキングが同時開催され、上流から下流までの25Kmを歩いて、物部川の現状を認識されました。

 

○ 祭りとウォーキングに約800名もの参加者があり、盛会のうちに終了しました。

 

 

 

3.「仁淀川わくわく源流域探検隊」を実施      (仁淀川水系 高知県

 

○ 10月18日(木)、19日(金)に、高知河川国道事務所、高知県及び流域市町村等で構成している仁淀川わくわく会議の主催イベント「仁淀川わくわく源流域探検隊」を開催しました。

 

○ 仁淀川の源流は、石鎚山の山麓にある「御来光の滝」付近にあると言われていますが、確定していません。

今回のイベントは、源流域の探索を「仁淀川わくわく会議」のメンバーが行い、御来光の滝までの流れを確認しました。

 

○ 今後は、源流域がある久万高原町とも協力して、仁淀川源流の確定や源流記念碑の設置等に向け、上流域の住民と共同で活動を行うことにより、仁淀川の恩恵を受ける人たちの交流促進を進めていきます。

 

 

 

4.仁淀川河口シラスウナギ漁の作業小屋対策 第3回協議会を開催  (仁淀川水系 高知県)

 

○ 平成19年10月19日(金)、高知河川国道事務所にて、「仁淀川河口シラスウナギ漁の作業小屋対策第3回協議会」を開催しました。

 

○ 第1回、第2回目の協議会では、小屋の設置に許可を与えるという方向で まとまっていました。しかし、占用料金の徴収を含む具体的な事務手続きについて関係機関との調整が整わなかったため、今年度の実施は見送りとなり、今後の継続課題となりました。

 

○ ただし、これまでの検討成果が後退することのないよう、今年の漁期には、現地に立て札を立て、漁従事者に対してチラシを配布して小屋の撤去を呼びかけます。また、漁従事者と河川・海岸管理者が小屋の設置・撤去に対する覚書又は確認書を交わし、放置される小屋を減らしていきたいと考えています。

 

○ 第4回目の協議会は来年3月、シラスウナギ漁の漁期が終わった後に予定しており、今後の対応を改めて検討することとなりますが、環境面含め適正な河川空間の維持を目指します。

 

 

 

5.吉野川河口一斉清掃を実施      (吉野川水系 徳島県)

 

○ 平成19年10月20日(土)に、吉野川河口の中州及び干潟の2箇所において、清掃を行いました。

 

○ 河口中州については、「日本生物教育学会」の森本先生を筆頭に、「NPO法人新町川を守る会」、「NPO法人ウィ・ライク・リバー徳島」及び徳島河川国道事務所長をはじめ事務所職員の総勢44名により、河川環境などへの影響が懸念されているシナダレスズメガヤ(外来種)159株(860kg)の除去及び河川ゴミ約2m3の収集を行いました。

  シナダレスズメガヤの除去により、在来植物であるコウボウムギ群落やルイスハンミョウの生息環境の保全に努めることが出来ました。

 

○ 干潟については、「フジこどもエコクラブ」、「とくしま自然観察の会」、「日本野鳥の会徳島県支部」及び徳島河川国道事務所職員の総勢約100名により、河川清掃を実施し、約3m3のゴミを収集しました。

  干潟についても河川ゴミを収集することにより、シオマネキなどの生息環境の保全に努めることが出来ました。

 

○ また、流域の住民の方と一緒に汗を流したことにより、河川愛護・河川美化の啓発活動に努めることが出来たと思います。

 

 

 

6.野村ダム(朝霧湖)湖畔でのイルミネーションの開催案内  (肱川水系 愛媛県)

 

○ 野村ダム恒例の湖畔イルミネーションを今年も開催します。イルミネーションは、四国地方が大渇水に見舞われた平成6年に開始し、今年で14回目を迎えます。

 

○ イルミネーションは、野村ダム自前の「ダム管理用の水力発電」(クリーンエネルギー)を使用して点灯します。野村ダムの水力発電設備は、ダム建設当時に、2度のオイルショックを経験したことを契機として、自営電力によるダム管理の安定化、及び売電によるダム管理費の軽減を目的に設置されたものです。

 

○ 開催期間

    自 : 平成19年11月15日(木) 18時

    至 : 平成20年 1月15日(火)  5時

 

    初日の11月15日18時より、野村ダム左岸公園(大駐車場入口付近)において、西予市野村町内の小学生による点灯式を実施します。

 

○ 開催時間

    17時から24時を基本とします。(初日は点灯式実施のため18時〜24時)ただし、以下の期間については点灯時間を延長し、17時〜翌日5時とします。

 

     ・12月22日〜12月24日(クリスマス前)

     ・12月28日〜 1月 5日(年末年始)

     ・ 1月12日〜 1月14日(成人の日前後)

 

○ 点灯場所及び電飾内容

    点灯場所は、ダム左岸公園大駐車場・展望所及び遊歩道で、下記の電飾を行います。

 

     ・使用電球                約35,000個

     ・ツリーイルミネーション(桜など)    14本

     ・ネットイルミネーション(ツゲ)     16本

     ・スポット照明(あずまや、掲示板)    2ヶ所

     ・クリスマスツリー型イルミネーション   1ヶ所

     ・ライトアップ(立木)          7ヶ所

     ・アーチイルミネーション(光のトンネル) 1ヶ所

     ・イルミネーション文字(庁舎屋上鉄塔)  1ヶ所

 

○ このイルミネーションを通して、野村ダムの大切さを伝えられ、また水源地域の活性化の一助になればと考えています。

  ぜひ、一度お越しください。

 

 

 

 

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  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

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