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四国河川ニュース
《10/13(土)〜10/19(金)》317号
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【2007.10.22発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.92○
○ 徳島県 鳴門海岸の浸食対策 徳島県 河川課 石井 良直 課長
○ 「豊かな自然環境に支えられた観光活性化・自然環境の保全」 徳島県 鳴門市 吉田 忠志 市長
○今週のニュース○
○ 「防災・減災フォーラム2007in高知」を開催 (高知県)
○ 「平成の渡し舟」の開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 吉野川水系河川整備計画【再修正素案】を公表 (吉野川水系 徳島県)
○ 平成19年度 直轄ダム管理担当者会議を開催 (四国地方整備局)
○ 「渇水対策のための人工降雨・降雪に関する総合的研究」公開シンポジウムの開催案内 (四国地方整備局)
四国・水こぼれ話談話室Vol.92
1.徳島県 鳴門海岸の浸食対策 (徳島県 河川課 石井 良直 課長)
○ 鳴門海岸は、鳴門市北端の鳴門海峡に隣接し、瀬戸内海国立公園に属する風光明媚な景勝地となっております。
○ 当海岸は昭和30年代後半から侵食により汀線の後退が進んだため、昭和47年度から離岸堤や突堤の整備を実施してきました。しかし、沖合施設の未施工箇所においては近年の侵食が特に著しいため、砂浜の回復と安定を図り、背後地の安全を確保するために景観にも配慮した人工リーフによる整備を進めてきました。
○ 海辺は、多種多様な生物が生息する場であるとともに、人々の生活の場でもあります。本事業による離岸堤、人工リーフ等の完成で、海岸の侵食を防止し背後地の安全・安心が高まるとともに貴重な海辺空間が保全され、今後、当海岸の利活用や観光の更なる促進、鳴門ワカメや鳴門金時(さつまいも)を中心とする農水産業の発展等、地域の活性化につながるものと期待しております。
【お知らせ】
○ 全国なぎさシンポジウム
次のとおり「全国なぎさシンポジウムin徳島」を開催しますので多数の方々のご来場をお待ちしております。
実行委員会 会長 徳島県知事
1.日時 平成19年11月8日(木) 13:15〜17:00
2.場所 徳島県郷土文化会館(徳島市藍場町2丁目14番地)
詳しくはこちらのアドレスへ
http://www.odoru-kokubunsai.jp/jigyou.php?id=20071015111731
2.「豊かな自然環境に支えられた観光活性化・自然環境の保全」 (徳島県 鳴門市 吉田 忠志 市長)
○ 鳴門海岸一体は、海を背景とした景観と自然環境に恵まれた瀬戸内海国立公園に属する「美しい自然環境を守り活かす環境」と「観光」が調和してい る地域です。
○ 鳴門公園、千鳥ヶ浜、大毛海岸、海岸線(県道公園線)に続く砂浜や、竜宮の磯、夫婦岩等の岩礁地帯など変化に富む海浜環境があり、白砂の風光明媚な海岸で、夏は海水浴やサーフィン等、海浜レクリエーションの拠点となっています。
○ 自然に恵まれた特産品もたくさんあり、鳴門鯛、鳴門わかめ、なると金時、らっきょうなど自然の食材も豊富で、その味は正に絶品です。
○ 鳴門海岸一帯は観光関連の施設も多く、鳴門公園、渦の道、大塚国際美術館は、市内でもっとも多くの観光客の訪れる場所となっています。
○ また、「渦潮」は鳴門の象徴であり重要な観光資源となっています。
○ 鳴門海岸については、管理者である徳島県が主体となって、海岸侵食対策事業を実施していただいたことにより、砂浜の回復と安定及び背後地の安全がはかられ、生活や憩いの場として、観光の創出の場として一層の期待が膨らんでいます。
○ このような自然環境と観光が調和した鳴門海岸一帯のすばらしい環境を将 来世代に引き継いでいくために、本市では、21世紀半ば50年先という長 期的展望のもと、環境施策を総合的、計画的に進めるためのよりどころとして、「鳴門市環境基本計画」を策定し、自然や環境にやさしいまちづくりを推進しているところでございます。
○ 具体的な取り組みとしまして、鳴門海岸一帯は、瀬戸内海国立公園内に位置することから「瀬戸内海環境保全特別措置法」「瀬戸内海環境保全基本計画」に基づく景観保全を国や県との連携をはかりながら進めるとともに、海辺の自然に触れ、生きものの生息環境を保全し、美しい景観を守るために海辺の生態系、環境空間の保全・再生をはかります。
○ また、沿岸域における漂着ごみや投棄ごみの市民参加による清掃活動の推進や、関連地域(瀬戸内海隣接自治体・各種関連団体等)との連携をはかることによって、ごみのない美しい海岸づくりを進め海辺に親しめる環境の確保に努めます。
○ 今後ともこの鳴門の海が、いつまでも青く輝き、恵み豊かな美しい海でありつづけるよう、その空間的・質的な環境の保全と再生を基本に、持続的利用をはかり、「安全で美しい」鳴門海岸を次世代へ承継し、自然や環境にやさしいまちづくりを推進してまいりたいと考えています。
今週の河川ニュース
3.「防災・減災フォーラム2007in高知」を開催 (高知県)
○ 10月12日(金)に高知市のRKCホールにおいて、国土交通省高知河川国道事務所、高知新聞社の共催により、「防災・減災フォーラム2007in高知」を開催し、約300人の方に参加して頂きました。
○ このフォーラムでは、基調講演として「災いをやり過ごすための個人の知恵、家庭の知恵、地域の知恵」をテーマに自助、共助、公助が一体となって、地域社会として自然災害に立ち向かう社会の構築の必要性を、群馬大学大学院の片田敏孝教授に講演していただきました。
○ また、片田敏孝教授、土佐市長、高知市消防団本部分団長、浦戸地区津波防災検討会長、高知河川国道事務所長による「洪水・地震・津波から助かる決断」と題したパネルディスカッションを行いました。
○ このフォーラムを通じて、少しでも住民、地域、行政が一体となった地域防災力の向上に役立ててもらえれば幸いです。
4.「平成の渡し舟」の開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 10月14日(日)、吉野川市川島町川島潜水橋付近において、45年前になくなった渡し舟「川島渡し」を1日だけ復活させる「平成の渡し舟」(吉野川青年会議所主催)が開催されました。
○ 今回の「渡し舟」には、鮎釣りに使用する「かんどり舟」を4隻使用し、地元漁師が船頭となり、川島潜水橋下流の善入寺島側から吉野川の右岸高水敷までの約250mをゆっくりと”渡り”ました。
○ イベントには、親子連れら約300人が参加し、参加者は舟の上から川を覗き込んだり、岸に向かって手を振ったりと楽しんでいました。特に子供達は、日常、体験できないこととあって舟の上では笑顔が絶えませんでした。
○ 徳島河川国道事務所では、「吉野川渡し研究会」とともに、高水敷のイベント会場で、「吉野川の渡しパネル展及び体験者談話コーナー」を開催しました。年配の方は、懐かしそうに写真を見て、当時のことを思い出し、渡しがあった頃の様子や思い出話に花を咲かせ、当時の渡しが生活に密着していたことが伺えました。また、会場内にはお接待場所があり、参加者は、鮎の塩焼きやそうめん等を食べながら、渡し舟を鑑賞し、心安らぐひとときを過ごしていました。
5.吉野川水系河川整備計画【再修正素案】を公表 (吉野川水系 徳島県)
○ 四国地方整備局では、現在「吉野川水系河川整備計画」の策定に向けた取り組みを行っています。
○ 今回、「吉野川水系河川整備計画【再修正素案】」を作成し、平成19年10月16日(火)に公表しました。
○ 吉野川水系河川整備計画は、平成18年6月23日に「吉野川水系河川整備計画【素案】」、平成18年12月18日に「吉野川水系河川整備計画【修正素案】」を公表し、専門的立場の学識経験者をはじめ、流域住民、市町村長からご意見をうかがってきたところです。各会場をはじめ、パブリックコメントにより広く意見を募集したところ、たくさんのご意見をいただきました。
○ 「吉野川水系河川整備計画【再修正素案】」は、それら、みなさまから頂いたご意見をもとに、【修正素案】を修正したものです。
○ 今後は、「吉野川水系河川整備計画【再修正素案】」についてご意見を幅広くお聴きするため、「吉野川学識者会議」、「吉野川流域市町村長の意見を聴く会」、「吉野川流域住民の意見を聴く会」を開催するとともに、ハガキやインターネット等によりご意見を募集いたします。
○ 意見を聴く会等の開催予定
■第3回吉野川学識者会議
日時:平成20年2月13日(水)13:00〜17:00
場所:徳島県建設センター(徳島県徳島市富田浜2-10)
■第3回吉野川流域市町村長の意見を聴く会
@上流域
日時:平成20年1月16日(水)13:00〜17:00
場所:土佐町保健福祉センター(高知県土佐郡土佐町土居206)
A中流域
日時:平成20年2月6日(水)13:00〜17:00
場所:四国三郎の郷(徳島県美馬市美馬町字境目39-10)
B下流域
日時:平成20年1月28日(月)8:30〜12:30
場所:徳島県建設センター(徳島県徳島市富田浜2-10)
■第3回吉野川流域住民の意見を聴く会
@下流域(徳島市会場)治水・利水
日時:平成19年12月16日(日)13:00〜17:00
場所:徳島県建設センター(徳島県徳島市富田浜2-10)
A下流域(徳島市会場)環境・維持管理
日時:平成20年1月14日(月)13:00〜17:00
場所:徳島県建設センター(徳島県徳島市富田浜2-10)
B下流域(徳島市会場)全般・その他
日時:平成20年1月27日(日)13:00〜17:00
場所:ホテル千秋閣(徳島県徳島市幸町3-55)
C下流域(北島町会場)
日時:平成19年11月24日(土)13:00〜17:00
場所:北島町立公民館(徳島県板野郡北島町中村字上地23-1)
D下流域(吉野川市会場)
日時:平成19年11月11日(日)13:00〜17:00
場所:吉野川市川島公民館(徳島県吉野川市川島町繿コ860)
E中流域(美馬市会場)
日時:平成20年1月20日(日)13:00〜17:00
場所:四国三郎の郷(徳島県美馬市美馬町字境目39-10)
F上流域(高知県会場)
日時:平成19年12月9日(日)13:00〜17:00
場所:本山町プラチナセンター(高知県長岡郡本山町本山569-1)
G上流域(愛媛県会場)
日時:平成19年12月2日(日)13:00〜17:00
場所:霧の森(愛媛県四国中央市新宮町馬立4491-1)
○ 今後とも、情報公開、住民参加のもと、幅広くご意見をおうかがいしながら、吉野川水系河川整備計画の策定を進めていきます。
吉野川水系河川整備計画HP
: http://www.yoshinoriver.info
6.平成19年度 直轄ダム管理担当者会議を開催 (四国地方整備局)
○ 10月16日(火)〜17日(水)の2日間にわたり、直轄ダム管理に係わる係長以下の若手職員26名が山鳥坂ダム工事事務所に集まり、「平成19年度直轄ダム管理担当者会議」を開催しました。
○ 本会議は、ダム管理に関する情報の共有とダム管理に携わる若手職員のスキルアップを目的に、昨年度より開催しているもので今回が2回目です。
○ 会議では、各ダムからの情報提供、昨年度実施したワーキング成果の報告の後、今回の討議テーマである「平成19年度放流操作の検証」及び「新し い放流警報立札の文案作成」について、各班に分かれワーキング形式にて検討を行いました。
○ 今回の討議テーマについては、この会議における検討結果を踏まえ、今年度中に最終成果をとりまとめ、今後のダム管理に活かしていきたいと考えています。
○ また翌日は、肱川流域の現地視察を行い、2日間の全行程を無事終了しました。
○ 最後に、山鳥坂ダム工事事務所、野村ダム管理所の担当者におかれましては、本会議の開催にあたりいろいろご準備いただきいただきましたことを、この場をおかりして御礼申し上げます。
7.「渇水対策のための人工降雨・降雪に関する総合的研究」公開シンポジウムの開催案内 (四国地方整備局)
変わりゆく気候と水資源 −人工降雨は四国の渇水対策に有効か!?−
○ 近年クローズアップされている気候変動及び水資源の現状を踏まえ、渇水対策としての人工降雨・降雪技術に対する理解を深めていただくために、国内の専門家による講演とパネルディスカッションの構成で公開シンポジウムを以下の要領で開催します。
日時 19年10月30日(火) 13:30〜
会場 高松サンポート合同庁舎 低層棟2階 「アイホール」
プログラム
13:00 開場
13:30〜13:40 開会挨拶 小宮 学(気象庁気象研究所 所長)
13:40〜14:20 降水の長期変動から見た渇水問題
藤部 文昭(気象庁気象研究所予報研究部第三研究室長)
14:20〜15:00 四国における渇水への対応
小池 剛(国土交通省四国地方整備局河川部長)
15:00〜15:10 休憩
15:10〜15:50 国内外における人工降雨研究
村上 正隆(気象庁気象研究所物理気象研究部第一研究室長)
15:50〜16:40 パネルディスカッション
「人工降雨は四国の渇水対策に有効か!?」
司 会 :佐藤 祐子(日本気象予報士会監事、(株)東芝社会システム社)
パネリスト :久保田 裕(朝日新聞大阪本社科学医療グループ記者)、
藤部 文昭、小池 剛、村上 正隆
定員 100名
交通 JR高松駅より徒歩約1分
その他 参加費無料、申し込み不要
問合せ先
気象庁気象研究所企画室 〒305-0052 茨城県つくば市長峰1−1
TEL 029-853-8536
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■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
〒760-8554高松市サンポート3番33号
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原)
mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8416(河川計画課)
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