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四国河川ニュース

8/25(土)〜8/31(金)》310号

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                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.88○

 

   ○ 豪雨災害を乗り越えた土佐清水市    (土佐清水市 西村 伸一郎 市長)

 

 

 

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 「未来人交流会in香川」の実施                    (香川県)

 

   ○ 第21回筑後川フェスティバルin日田に参加        (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 「第2回四国三郎の郷サマーフェスティバル」の開催     (吉野川水系 徳島県)

 

   ○ 那賀川・ナカちゃん記念レリーフ除幕式の開催        (那賀川水系 徳島県)

 

   ○ 「第2回 動植物の保全措置に関する専門部会」を開催    (肱川水系 愛媛県)

 

 

 

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.88  豪雨災害を乗り越えた土佐清水市 (土佐清水市 西村 伸一郎市長)

 

 

○ 四国の最南端に位置する土佐清水市は、黒潮が日本で一番最初に接岸します。

 

○ 市のほぼ全域が「足摺宇和海国立公園」に属し、南国の太陽とコバルトブルーの豊かな海、したたる緑などの美しい自然環境と私達は共生しています。

 

○ ここには高速道路も鉄道も巨大リゾート施設もありませんが、土と潮の香りのする人情味溢れた暮らしがあります。

 

○ 「ジョン万こと中浜万次郎」は、1827年に本市中浜で漁師の子として生まれ、1841年、足摺岬沖で漁の最中にシケに遭い漂流後アメリカの捕鯨船「ジョン・ハウランド号(ウィリアム・ホイットフィールド船長)」に助けられました。

 

○ その後、日本人初のアメリカ留学生として約10年間暮らした後、日本の開国とアメリカの民主主義や技術を伝える為に、鎖国中の日本へ決死の覚悟で帰国、維新の偉人坂本龍馬をはじめ中江兆民、植木枝盛、板垣退助、岩崎弥太郎などに大きな影響を与え、また、咸臨丸の事実上の船長として再渡米し、日米友好に努めるなど幕末から明治にかけて活躍いたしました。

 

○ いかなる状況の中でも常にベストを尽くそうとする真摯な姿勢「ジョン万スピリット」で、将来を担う青少年がスケールの大きな人間として羽ばたくことを願っています。

 

○ 土佐清水市は、清水という名前が示すとおり水とは縁の深いものがあります。毎年、台風シーズンとなれば足摺岬が全国に放映されます。何と言っても忘れられないのは平成13年9月6日の「高知県西南部豪雨災害」の試練であります。

 

○ 10時間に500mmもの集中豪雨による沢抜けにより全ての谷から土石流が発生し、山は崩れ、橋は流され、川は氾濫し、道路は川となって人家を飲み込み、田畑の土は全て海に流され、その後には土石が積もりました。

 

○ 全壊18棟、半壊214棟、床上・床下浸水294棟等をはじめ、公共被害総額は232億円にものぼりました。

 

○ 自然の猛威の前に人の力の小ささを思い知らされると同時に、市民はもとより全国から駆けつけていただいたボランティアの泥まみれの支援活動やその後の復興振りを目の当たりにして、人の力もまた無限であることを教わりました。

 

○ 全国の皆様に改めてお礼申し上げます。

 

○ この大災害で一人の犠牲者も出さなかった自治組織と地域連帯の伝統は、今後とも受け継いでいかなくてはなりません。

 

○ なお、豪雨災害により流れ込んだ田畑の土がサンゴを覆った為、壊滅的な被害を受けた日本最初の海中公園「竜串湾」では、環境省直轄の竜串再生事業が導入され、15年度から3ヵ年の調査を経て地元住民参加の法定協議会も設立され、18年度より本格的な事業が展開されています。

 

○ 豪雨災害の貴重な経験を生かし、これからも恵まれた自然景観と共生しながら、たくましく生きる土佐清水市を全国に発信したいものです。

 

 

 

 

2.「未来人交流会in香川」の実施  (香川県)

 

○ 8月25日(土)〜26日(日)で、土器川、まんのう公園等に於いて、四国四県から河川愛護(清掃等)活動とスポーツに取り組んでいる小学生(2〜6年生)59名を含む総勢約100名が参加し、「未来人交流会in香川」(四国河川文化ネットワーク主催)が開催されました。

 

○ 初日は、吉野川から水をひいている香川用水、現在工事中の調整池等についての学習、また、日本一のため池の満濃池、土器川について説明を受け、子供達は一生懸命に勉強をしていました。

 

○ 二日目のサッカー大会は、猛暑の中、四国四県による対抗戦方式で試合が行われ、父兄等の熱い声援がおくられるなか、子供達は元気に駆けまわって いました。

  結果は、飯山FC(香川県)が二連覇を果たし、賞状と優勝カップが授与されました。また、試合終了後には、参加者に、讃岐名物のうどんがふるまわれ、試合の後の懇親を深めました。

 

○ 参加した子供達からは、楽しかった、来年も参加したい、の声があがり、来年の再会を誓い、楽しい二日間が無事終了しました。

 

○ 「未来人交流会in香川」の開催に際しまして、関係各位には大変お世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 

 

 

3.第21回筑後川フェスティバルin日田に参加  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 8月25日(土)と8月26日(日)の2日間、大分県日田市で開催された、第21回筑後川フェスティバルのファイナルイベントに、吉野川交流推進会議の会員の方々及び四国大学の学生と共に参加しました。

 

○ 開会のセレモニーで、吉野川交流団として紹介を受けた後、代表者2名が「ゆたかきよらか筑後川宣言・コンセンサス会議」に参加し、吉野川のアドプト活動の紹介を行いました。また、実行委員会の計らいで筑後川・小野川上流バスツアーが催され、松原ダム、下筌ダム等を見学しました。

 

○ 25日(土)の夜には、「流域交流の夜なべ談義」に参加し、筑後川流域の人達と交流を深めました。

 

○ 今回の筑後川フェスティバルの参加は、過密日程ではありましたが、日田市及び筑後川流域の方々の温かさに触れ、充実した2日間となりました。今後とも吉野川交流推進会議は、筑後川との交流・連携を進めていきます。

 

 

 

4.「第2回四国三郎の郷サマーフェスティバル」の開催  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 8月25日(土)・26日(日)、四国三郎の郷ふれあい広場(徳島県美馬市美馬町)において「第2回四国三郎の郷サマーフェスティバル」(美馬体験交流の会など主催)が開催されました。

 

○ このサマーフェスティバルは、美馬市の合併を期に、美馬市民の一体感と水辺空間を活かしたまちづくり、吉野川中流域からの情報発信・活性化を目的に平成18年から開催され、地元及び吉野川中流域の住民・企業・官・大学が連携したイベントです。

 

○ 今回は「まほろばの共創・よってこんで、しゃべらんで」をテーマに、どのような吉野川中流域をつくれば、「誰もが住みたくなる、誰もがそこへ集いたくなる」場所になるかをそれぞれが共創し、そして協働することを目的に行われました。

 

○ 昨年の「流しそうめん世界一」を達成した勢いをうけ、暑い夏の日の中、今年は美馬サマーダンスフェスタ、花火大会、阿波踊り、カヌー教室、各種スポーツ大会等多種多様なイベントが実施され、会場は多くの人で賑わいました。

 

○ 徳島河川国道事務所も、小学生と一緒に「水生生物調査」、日頃から役に立つロープワークによる「防災体験」、また、あわせて「水防パネル展」でイベントに参加しました。

 

○ 「水生生物調査」では小学生約20人が参加。日頃見慣れない小さい虫を 一生懸命に採取し、資料を見ながら興味深く調査をしていました。「防災体験」 として行ったロープワークでは、もやい結びなどあまりやらないこととあって真剣に講師の説明を聞いて、取り組んでいました。

 

○ たいへん暑い2日間でしたが、吉野川中流域において多くの方々と”ふれあう”ことが出来ました。

 

 

 

5.那賀川・ナカちゃん記念レリーフ除幕式の開催  (那賀川水系 徳島県)

 

○ 平成17年11月に那賀川に突然やってきたアゴヒゲアザラシの「ナカちゃん」。愛くるしい姿が、多くの住民の方々に愛されてきましたが、平成18年8月27日に残念ながら亡くなってしまいました。

 

○ 亡くなってからほぼ1年がたち、アゴヒゲアザラシ「ナカちゃん」をしのぶ記念レリーフが、地元阿南市によって阿南市那賀川町赤池の那賀川堤防斜面に設置され、その除幕式が8月26日(日)に、地元平島小学校児童約50名ら関係者によって開催されました。こげ茶色のレリーフは、縦1.5m、横2.0mでナカちゃんが正面を向き寝そべった姿です。

 

○ 除幕式の後、地元平島小学校児童が作詞作曲した歌「ナカちゃん君は」を児童約50名が合唱しました。

 

○ 今年5月に設置されたナカちゃんモニュメントとこのレリーフは、那賀川河川敷公園のシンボルとして、那賀川を愛する多くの人に見守られていくことでしょう。

 

 

 

6.「第2回 動植物の保全措置に関する専門部会」を開催  (肱川水系 愛媛県)

 

○ 山鳥坂ダム工事事務所では、環境影響評価の動植物に関する保全措置等について技術的な助言を得ることを目的として、山鳥坂ダム環境検討委員会に 「動植物の保全措置に関する専門部会」を設置しています。

 

○ 8月30日に第2回専門部会を開催し、植物の保全措置等について検討して頂きました。検討内容は、前回委員会以降の現地調査結果並びに、直近に移植する種の移植方法及び試験移植先の圃場整備計画についてです。

 

○ 今後は、専門部会での助言等を参考にして、コバノチョウセンエノキや、アカソ等8種について移植実験等を開始していく予定です。

 

 

 

 

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