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四国河川ニュース

7/21(土)〜7/27(金)》305号

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                          ○四国・水こぼれ話談話室Vol.85○

                                           

   ○ 物部川の恩恵いつまでも    (高知県南国市長 浜田 純)

                                           

                                           

                                    ○今週のニュース○

 

   ○ 流域講座(野鳥観察会)について              (吉野川水系 徳島県)

   ○ 阿南の夏祭り「水の週間in那賀川」について         (那賀川水系 徳島県)

   ○ 「平成19年 水生生物調査」の実施について           (四国地方整備局)

   ○ 第19回池田へそっ湖まつり                (吉野川水系 徳島県)

   ○ ダムカードの配布について                 (河川部 河川管理課)

 

 

 

1.物部川の恩恵いつまでも  (高知県南国市長 浜田 純)

 

○ その昔、土佐山内家家老野中兼山は物部川から水を引き、約2000町歩の田園を潤したと言われています。南国市は高知平野のど真ん中で地方拠点都市、健康文化都市構想の中で、水との関わりが深い田園学園都市としても目指してきました。

 

○ 今はもうその姿を消しつつありますが「一年にお米が二度とれる」、いわゆる二期作を出来るようにしたのがこの物部川からの水用水でした。その中間地点にある市街地が現在の後免町です。今ではやなせたかし先生から提案を受けて、毎年国内外から約2500通の応募がある「ハガキでごめんなさいコンクール」は昔言えなかったこと、謝りきれなくて心に残っていることをハガキで投稿するもので、だんだんと広がりつつあります。元々この後免と言う由来は、荒れ果てたこの土地に定住してお米を作れば租税や諸役を免除すると言うおふれが出され、御免、それが今は後免、ごめんの町になりました。

 

○ この後免町の中心を西へ流れ、国分川、浦戸湾を経由して坂本龍馬の銅像がある桂浜(太平洋)まで流れ続いているのが舟入川であり、この舟入川は幾路にも分水されており高知平野の田んぼを今でも悠久に田園風景としてこの地域を潤しているのであります。

 

○ このように、新田開発のために物部川に山田堰をつくり、そこから舟入川の用水路を引いたわけですが、同時に物部川と高知城下中心地との水上交通、また流通面での役割も担うことにもなりました。物部川上流域の米、木炭、木材、紙などを城下町へ運び、城下町の日用品などを上流域へ運ぶ水上交通路としても利用されていたのです。私の小学校時代の記憶の中にも、この舟入川を木材を組んだ筏が盛んに下り、夏は私を含め子供達の大きな冒険がこの筏に乗ることでした。

 

○ 山田堰井筋土地改良区では、平成15年沿線小学生により自家製による舟入川筏下りを始め、毎年約200人が往時に思いをはせ楽しむようになりました。「第3回舟入川いかだ下り」に参加しましたが、私には当然筏が小さく、半世紀以上も前の冒険心は遠い記憶の彼方でした。

 

 

 

2.流域講座(野鳥観察会)について  (吉野川水系 徳島県)

 

○ 平成19年7月22日、吉野川の自然環境に親しんでいただく目的で徳島市城東小学校の児童とその保護者の方々(約50人)を対象に吉野川下流の沖ノ州樋門付近において流域講座(野鳥観察会)を開催しました。

 

○ 開催にあたっては、河川渓流環境アドバイザーの小林先生や日本野鳥の会の方々に指導員として御協力頂きました。

 

○ 参加者は、野鳥ガイドブックを片手に吉野川の河口干潟に飛来する野鳥について指導員の方々に質問をしながら熱心に観察し、その特徴をメモや絵などで記録していました。

 

○ 参加者の皆さん!暑い中ありがとうございました。

 

 

 

3.阿南の夏祭り「水の週間in那賀川」について  (那賀川水系 徳島県)

 

○ 「水の日(8月1日)」及び「水の週間(8月1日〜7日)の行事の一環として、水の大切さを啓発するための街頭広報を「阿南の夏祭り」に合わせて実施しました。

 

○ 特に今年、那賀川は春先より大きな渇水に見舞われ、その後台風4号による出水とわずか4ヶ月足らずの間に水の怖さ、大切さを痛感したばかりでした。

 

○ 今年は、7月24日(火)と25日(水)の2日間、初日、事務所長を先 頭に横断幕を持って、街頭パレードに参加してのPR、その後、地元阿南市商店街の一角をお借りして、徳島県、農林水産省那賀川農地防災事務所と共同で水の大切さを訴えるパネル展や広報用チラシ、グッズの配布などを実施しました。

 

○ 当日は、梅雨明け後の好天に恵まれた真夏の暑い夜の19時より、那賀川水系に生息する「オヤニラミ」や今年より直轄管理となった「長安口ダム」を親しみやすいデザインにした絵を印刷した風船を2日間で2000個配布しながら、祭りに訪れた多くの家族連れやカップル、子供たちに来ていただき、大盛況でした。

 

 

 

4.「平成19年 水生生物調査」の実施について   (四国地方整備局)

 

吉野川@:徳島河川国道事務所

○ 7月24日(火)徳島河川国道事務所による「水生生物による簡易水質調査」を、吉野川の学島橋下流、西条大橋上流の二地点で地元の小学生の参加により開催しました。今年は、7月3日(火)穴吹新橋で小学生約20名の参加により実施した調査に引き続き行うものです。

 

○ 当調査は、水生生物の分布状況を調べることで河川の水質を概観し、身近な河川の水質を知ってもらい、川の水質改善の必要性や河川愛護の普及を図

 る事から河川愛護月間の行事の一環として実施しているものです。

 

○ 10日ほど前の台風4号による出水の影響でやや水量は多かったものの、天気も快晴、小学生の元気さも手伝って、多くの水生生物を採取することが出来ました。

 

○ 学島橋下流会場では、約40名の小学生が、また西条大橋上流には、小・中学生約50名が参加。カワゲラ、カゲロウ、トビケラ類を採取。概ねきれいな水に棲むものが多かったと思います。

 

○ また、今年は、PHやCODなどの簡易パック試験も実施。今後も河川の水質への関心をさらに広げてもらえればと思います。

 

 

吉野川A:吉野川ダム統合管理事務所

○ 吉野川に住んでいる生きもの、 特に川底に住んでいる生きものを観察することで 吉野川の水質現況を認識してもらい、 川や水の大切さを再認識して頂くことを目的として実施しました。

             

○ 開 催 日:平成19年7月26日 (木)             

 

○ 開催場所:徳島県三好郡東三好町昼間

         小川谷川合流点付近 ・ 吉野川左岸距離標73.3km付近

 

○ 参加人員:49名

       幼稚園児2名 ・ 小学生27名 ・ 一般20名        

 

○ 主  催:国土交通省 吉野川ダム統合管理事務所        

 

 

土器川:香川河川国道事務所&四国技術事務所

 

○ 平成19年7月26日(木)、香川河川国道事務所と四国技術事務所が共催して、河川愛護月間の行事の一環として、土器川(丸亀大橋、高速道路橋、祓川橋の3箇所)において、水生生物による水質の簡易調査を実施しました。

 

○ 水生生物調査は昭和59年度より毎年実施しており、今回で24回目で、土器川周辺の小中学校8校など約210名の地域の子供達が参加して行われました。

 

○ 子供達は、それぞれの班に分かれて水生生物を採取し、熱心に生き物の種類を見分けたり、簡易な水質試験用のパックテストも含めて行い、水のきれいさを調べました。 

 

○ なお、テキストにも無いような、わからない水生生物については、先生方やスタッフに積極的に質問し指導を受けました。

 

○ 【調査結果】

  調査結果は以下のとおりで、渇水などの影響もあり、3箇所とも「Vきた

 ない水」と判定されましたが、外観では水質がそれほど悪くはありませんで

 した。

  ・丸亀大橋地点 :Vきたない水(代表的出現生物:ミズムシ)

  ・高速道路橋地点:Vきたない水(代表的出現生物:ウズムシ) 

  ・祓川橋地点  :Vきたない水(代表的出現生物:ヒル)

 

○ この調査が、水環境管理のための基礎的情報を得ることと、ふるさとの川

 「土器川」により一層の親しみをもっていただき「川を大切にする気持ち」 を育んでいただけることを願っております。

 

 

 

5.第19回池田へそっ湖まつり (吉野川水系)

 

○ 平成16年の台風により被害を受けた池田湖水際公園の復旧により、中断していた、池田へそっ湖まつりが3年ぶりに復活しました。

 

○ 池田へそっ湖まつりは、広域利水に画期的な意義を有する池田ダムにおいて、水源地域及び受益地域の住民が相集い、治水及び利水の重要性について、相互理解を促進するとともに 森や湖に親しみ、これを愛護する心を高めて地域の振興を図ることを目的として今回、19回目を迎えました。

 

 開催日:平成19年7月28日(土)

 行事内容:花火大会、各種バザー等

 主催:第19回へそっ湖まつり実行委員会

 共催:三好市、吉野川ダム統合管理事務所、水資源機構池田総合管理所、

    阿波池田商工会議所、阿波池田青年会議所

 

 

 

6.ダムカードの配布について  (河川部 河川管理課)

 

 

○ ダムマニアの要望を受け、全国の直轄・機構ダムではダムカードを作成し、当該ダムに来所した希望者に無料配布する取り組みを始めました。

 

○ このダムカードは、原則そのダムに行かないと貰えません。

 

○ これは、「森と湖に親しむ旬間(7月21日〜7月31日)」に関連した取り組みの一環ですが、配布はその後も継続いたします。

 

○ 四国の直轄ダム(柳瀬ダム、石手川ダム、野村ダム、鹿野川ダム、大渡ダム、中筋川ダム、長安口ダム)でもダムカードを作成し配布を行っていますが、在庫切れの場合もありますので、詳しくは事前に当該ダム管理所にお問い合わせ下さい。

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆 

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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