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四国河川ニュース
《1/27(土)〜2/2(金)》280号
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【2007. 2. 5発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.76○
○剣山と吉野川のはざまで 徳島県 つるぎ町長 兼西 茂 町長
○今週のニュース○
○四国地方整備局管内の渇水状況について(続報2) (四国地方整備局)
○平成18年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会(課題検討会)の実施について (四国地方整備局)
○四国防災トップセミナーを開催 (四国地方整備局)
○山鳥坂ダム環境検討委員会「動植物の保全措置に関する専門部会」を設置 (肱川水系 愛媛県)
○肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価準備書に対する意見書の提出状況について (肱川水系 愛媛県)
1.四国・水こぼれ話談話室Vol.76
剣山と吉野川のはざまで 徳島県 つるぎ町長 兼西 茂 町長
○ つるぎ町は、平成17年3月1日に貞光町、半田町、一宇村の3町村が合併し誕生しました。徳島県西部、名峰剣山の北側に位置する人口1万2千人弱の小さな町ですが、豊かな自然と人情味あふれる人々が自慢の町です。
○ 町内を南北に流れる半田川と貞光川流域には源流近くまで集落や田畑が形成され、その清流は、上水道や農業用水はもちろん町の特産品である「半田 そうめん」の製造に欠くことのできない貴重な水源として利用されています。 また流域には県指定天然記念物の「土釜」や「鳴滝」、「土々呂の滝」などの名瀑も数多くあり、町を代表する観光資源として活用されています。「土釜」手前の国道438号線沿いには「土釜の岩清水」が岩盤の割れ目からしみだしています。ミネラルを多く含んだ名水として最近評判を呼び、毎日多くの人が採水に訪れています。
○ 町の北側を流れる清流吉野川沿いには、河川敷運動公園「貞光ゆうゆうパーク」を整備し、公園内のパークゴルフ場やサッカーグラウンドは住民の憩いの場、健康づくりの場として、もはやなくてはならない施設となっています。今後はその周辺をさらに整備拡張し、じかに水と親しむことのできる公園づくりを進めています。町では、その少し下流の吉野川北岸に工業団地を造成し、その豊富な伏流水を活用して企業誘致を積極的に行ってきました。現在、製造業を中心に7つの企業が操業中であり、町の大きな雇用の場として地域の活性化に貢献しています。
○ このように私たちがふだん何気なく接している河川は、はかり知れない恩恵を与えてくれますが、ひとたび増水すれば、それは大きな脅威となり私たちの生活を脅かします。平成16年と17年に発生した台風では、記録的な豪雨による河川の氾濫で多数の民家や工場、町営住宅などが浸水し甚大な被害を受けました。その復旧工事は現在も続いています。
○ 今後も本町の活かすべき特性である豊かな自然を守るため、町ぐるみで河川環境の保全に努めるとともに、自然災害への備えを怠らないよう治水対策を一層推進し、誰もが「将来にわたって住み続けたいまち」と思えるような町づくりを進めていきます。
○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
2.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報2) (四国地方整備局)
○ 昨年秋から四国地方は少雨傾向にあり、平成19年1月16日より高知県の物部川で取水制限をしています。その後もまとまった降雨が無いため、自主節水を継続していた銅山川でも2月2日0時より取水制限が開始されまし た。
○ 銅山川の取水制限の開始にあたり、2月1日に吉野川ダム統合管理事務所に渇水対策支部が設置され、それを受けて同日、四国地方整備局に渇水対策 本部を設置しました。2月5日現在における四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。
○【物部川水系物部川】
・施設の状況(2月5日0時現在)
永瀬ダム:貯水率17.4%(平年比43.1%)
(先週との差ー3.6%)
・支部等の設置状況
高知河川国道事務所渇水対策支部設置:1月16日16時
・取水制限の状況
一次取水制限:平成19年1月16日16時〜
農水20%
二次取水制限:平成19年2月 5日10時〜
農水30%
○【吉野川水系銅山川】
・施設の状況(2月5日0時現在)
銅山川3ダム:貯水率57.7%(平年比72.6%)
(先週との差ー5.7%)
・支部等の設置状況
吉野川ダム統合管理事務所渇水対策支部設置:2月1日13時
・取水制限の状況
一次取水制限:平成19年2月 1日13時〜
工水20.0%
○【鏡川水系鏡川】
・施設の状況(2月5日0時現在)
鏡ダム:貯水率25.3%(平年比53.9%)
(先週との差ー9.9%)
・支部等の設置状況
未設置
・取水制限の状況(自主節水)
自主節水T:18年10月19日10時〜
農水36.6%、上水29.8%、工水77.4%
自主節水U:18年11月 1日 0時〜
農水15.4%、上水29.8%、工水77.4%
自主節水V:19年 1月19日13時〜
農水24.0%、上水50.0%、工水78.2%
自主節水W:19年 2月 2日15時〜
農水29.4%、上水50.8%、工水79.5%
○【重信川水系石手川】
・施設の状況(2月5日0時現在)
石手川ダム:貯水率85.4%(平年比111.2%)
(先週との差ー1.0%)
・支部等の設置状況
未設置
・取水制限の状況(自主節水)
自主節水T:19年 1月25日12時〜
上水 5.0%
自主節水U:19年 1月29日9時〜
農水33.3%、上水 5.0%
○【那賀川水系那賀川】
・施設の状況(2月5日0時現在)
長安口・小見野々ダム:貯水率64.7%(平年比121.2%)
(先週との差ー4.7%)
・支部等の設置状況
未設置
・取水制限の状況(自主節水)
自主節水:19年2月2日9時〜
工水13.3%
○ 上記5地域以外でも、吉野川水系の早明浦ダムが貯水率62.4%(平年 比77.1%、先週との差ー9.0%)と平年よりも厳しい状況にあります。今後の気象状況によっては、さらなる取水制限の強化も予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。
○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。
http://www.river.or.jp/shikoku/index.html
3.平成18年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会(課題検討会)の実施について(四国地方整備局)
○ 平成19年1月29、30日に、高松市内において平成18年度四国地方ダム等管理フォローアップ委員会(
委員長:三井宏徳島大学名誉教授 )の『課題検討会』を開催しました。
○ 「ダム等管理フォローアップ委員会」は、公共事業の効率性並びにその実施過程の透明性の向上を図る観点から、国土交通省と水資源機構が管理を行っているダム及び河口堰の洪水調節、利水補給の実績や、環境への影響を客観的、科学的に調査・分析・評価を実施し、その結果(定期報告書)についてご審議いただき、今後の適切な管理に活かしていくと共に、必要に応じて改善措置を講じることを目的に実施しているものです。
○ また、今回開催した『課題検討会』は3月に開催予定の「本委員会」に先立って行われる中間報告的な会議であり、『定期報告書』のとりまとめ方(分析方法、評価方法)についてご意見等を頂くものです。
○ 今年度審議して頂いたダムは、国土交通省の管理ダムが「野村ダム」で、水資源機構の管理ダムが「早明浦ダム」です。
○ 課題検討会は、3つの部会(ダム管理課題検討会、水質課題検討会、生物課題検討会)に分けて行われ、昨年の11月に実施した両ダムの現地検討会 での意見・質問等に対する回答・検討方針についてご確認頂いた後に、部会毎に両ダムの『定期報告書(案)』の説明を行い、ご審議頂きました。
○ 今回の各課題検討会で頂いた意見、助言を基に、本委員会に向けて定期報告書の取りまとめを行っていきます。
4.四国防災トップセミナーを開催 (四国地方整備局)
○ 国土交通省四国地方整備局主催、徳島県・香川県・愛媛県・高知県の共催により四国の市町村長と四国東南海・南海地震対策連絡調整会議のメンバー が参加して「四国防災トップセミナー」を開催し、地震対策の意見交換を行いました。
開催日時:平成19年2月2日(金)14:00〜16:30
場 所:高松市サンポート3番33号 高松サンポート合同庁舎13階
四国地方整備局 災害対策室
主な内容:1)プロローグ 徳島大学大学院 村上教授
防災・減災対策の基本として、「敵を知る」「弱点を知る」「問題点を知る」、「対策を知る」が大事。
2)意見交換会 第一部 被害想定の共有について
各機関から被害想定を紹介
・四国全体で35%、高知県で67%が停電。
・室戸岬で1.9mの隆起、高知市で90cmの沈降。 等々
3)意見交換会 第二部 情報の収集伝達、共有について
被害想定を基に、意見交換を実施。
・自衛隊が災害時にどう動くのか。
・ヘリの情報について、早期に提供を。 等々
出 席 者:四国東南海・南海地震対策連絡調整会議委員及びオブザーバー
四国4県下 46市町村長(代理含む)
詳細については、各市町村、関係機関へ冊子に取りまとめて配布予定です。
[問合せ先:四国地方整備局企画部 防災課(087-811-8310 ダイヤルイン)]
5.山鳥坂ダム環境検討委員会「動植物の保全措置に関する専門部会」を設置 (肱川水系 愛媛県)
○ 四国地方整備局山鳥坂ダム工事事務所では、山鳥坂ダム環境影響評価の動植物に関する保全措置等について技術的な助言を得ることを目的として、山 鳥坂ダム環境検討委員会に「動植物の保全措置に関する専門部会」を設置し、保全措置等に関するより具体的な検討を行っていくこととしました。
○ 議論の内容については、山鳥坂ダム環境検討委員会において報告していきます。
6.肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価準備書に対する意見書の提出状況について (肱川水系 愛媛県)
○ 四国地方整備局山鳥坂ダム工事事務所では、環境影響評価法第18条に基づき、平成18年12月8日から平成19年1月29日まで「肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境評価準備書」について、住民の皆さんから環境の保全の見地等からの意見(以下「意見書」という。)の提出を受けました。
○ 提出された意見書数は53通で、その内大洲市内からは34通でした。(方法書での提出意見数は20通でした。)
○ 今後、法第19条に基づき、提出された意見の概要及び当該意見についての事業者の見解を記載した書類を、愛媛県知事、大洲市長、西予市長に送付していくこととしています。
「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。
■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
〒760-8554高松市サンポート3番33号
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原)
mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-811-8416(河川計画課)
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