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四国河川ニュース

12/16(土)〜12/22 (金)》275号

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                                                                          【2006.12.25発行】

 

            ○四国・水こぼれ話談話室Vol.71○

 

    ○ 美しい水と緑と風に包まれ元気で豊かに光るまち 高知県 香南市長 仙頭 義寛 市長

 

 

                          ○今週のニュース○

 

    ○ 四国地方整備局管内の渇水状況について(続報7)       (四国地方整備局)

 

    ○ 第13回「四国のみずべ八十八カ所」香川部会を開催          (香川県)

 

    ○ 「絶滅危惧種 マイヅルテンナンショウ」の移植〜第15回四万十川自然観察会〜 (渡川水系 高知県)

 

    ○ 「肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価準備書」説明会を開催(肱川水系 愛媛県)

 

    ○ 「情報集約訓練」及び「四国東南海・南海地震対策連絡調整会議」の実施(四国地方整備局)

 

    ○ 那賀川水系河川整備計画の「那賀川流域市町長の意見を聴く会」を開催 (那賀川水系 徳島県)

 

    ○ 財務省原案内示 長安口ダムが国直轄管理へ        (那賀川水系 徳島県)

 

 

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.71

 

  美しい水と緑と風に包まれ元気で豊かに光るまち  (高知県 香南市長 仙頭 義寛 町長)

 

○ 香南市は、豊かな自然環境に恵まれた地域です。

 

○ 南部地域は、太平洋に面する自然豊かな景観の海岸部と肥沃な平野部が東西に広がり、中部地域は、低山が連なる中に里山環境が広がっています。ま た、北部地域は標高300〜600mの四国山地の一部を構成しており、これらの山々を源流とする物部川など、水と緑が豊かな地域です。

 

○ 特に、物部川の恩恵を受け、市民は「母なる物部川」として親しみ感謝し、季節になると釣り人が鮎漁を楽しむ姿は当市の風物詩となっています。大地を潤す水は地下水としても利用され、飲料水はもとより農業用水、工業用水等として多方面で利活用されております。

 

○ 当市には、「四国の水辺八十八カ所」にも選ばれました3カ所の水の名所が あります。

 

○ まず、物部川と太平洋の荒波が出会う空間「物部川河口」は、開放感あふれるダイナミックな景観が広がりアオサギなどの水鳥が飛来し、小動物も多く住む自然観察や癒しの場となっています。そして、江戸時代に土佐藩の家老、野中兼山が施工した港で、当時の石積みの護岸がほぼ完全な形で残る日本初の「掘込み港」として歴史的価値の高い漁港「手結港」。また、同じく兼山が新田開発のために開いた用水路「兼山三又の水辺」は、昔ながらの石積みを残しながら現在も地域の農業用水として使われ、川べりの散策路では四季折々の散歩やハイキングが楽しめます。特に「三又」は、物部川統合堰からの幹線用水路より、南国市や野市町、吉川町への分水地点であり、香長平野の田畑を潤す水量豊かな水が、とうとうと流れる景観は素晴らしいものがあります。

 

○ このほかにも、当市には香宗川、山北川、烏川、夜須川が流れており、これらの河川から農業用水路が市内の至る所を流れています。旧野市町では、この水路の管理道を利用して手軽な健康法としてのウオーキングを進めるため、ウオーキングコースを造るなど「みずみちからの町づくり」を進めてきました。今後は、これを自然豊かな香南市全域に広げて健康づくりにも役立て、そこから広がる潤いのあるまちづくりを進めて行きたいと考えております。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

2.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報7)  (四国地方整備局)

 

○ 前号で12月18日現在の四国地方整備局管内の渇水状況をお知らせしました。その後、週の前半を中心に降雨があり、仁淀川水系の大渡ダムの貯水率が80%を超えるまで回復したことから、本日(12月25日)、仁淀川渇水調整協議会は「取水制限を解除する」ことを決定しました。そのため、参考までに12月25日現在の貯水状況をお知らせします。

 

○ また、12月22日(金)に高松地方気象台より向こう1か月の天候について発表があり、「平年に比べ曇りや雨の日が多い見込み」とのことです。

 

○【仁淀川水系仁淀川】

   ・施設の状況(12月25日0時現在)

      大渡ダム:貯水率82.4%(平年比108.9%)

                   (先週との差+11.0%)

   ・支部等の設置状況

      高知河川国道事務所渇水対策支部設置:10月19日16時

      大渡ダム管理所渇水対策支部設置  :10月19日16時

      高知河川国道事務所渇水対策支部解散:12月25日17時

      大渡ダム管理所渇水対策支部解散  :12月25日17時

 

   ・取水制限の状況

      一次取水制限 : 10月19日16時〜

         農水40%、上水20%

      二次取水制限 : 10月30日16時〜

         農水50%、上水50%

      三次取水制限 : 11月10日12時〜

         農水60%、上水60%

      四次取水制限(緩和) : 11月28日0時〜

         農水40%、上水40%

      取水制限解除 : 12月25日17時〜

 

○【鏡川水系鏡川】

   ・施設の状況(12月25日0時現在)

      鏡ダム:貯水率78.7%(平年比161.6%)

                  (先週との差 ー2.7%)

   ・支部等の設置状況

      未設置

   ・取水制限の状況(自主節水)

      自主節水:10月19日10時〜

         農水15.4%、上水29.8%、工水77.4%

 

○【吉野川水系銅山川】

   ・施設の状況(12月25日0時現在)

      銅山川3ダム:貯水率67.6%(平年比85.1%)

                     (先週との差 +0.3%)

   ・支部等の設置状況

      未設置

   ・取水制限の状況(自主節水)

      自主節水:11月17日0時〜

         工水10.0%

 

○ 物部川水系の永瀬ダムは貯水率が37.7%(平年比73.9%)と、平年より厳しい状況にあります。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。

 

    http://www.river.or.jp/shikoku/index.html

 

○ 仁淀川水系仁淀川の渇水調整が解散しましたので、この渇水状況の報告は終了しますが、自主節水を継続している水系もありますので、日頃から節水 にご協力をお願いします。

 

 

 

3.第13回「四国のみずべ八十八カ所」香川部会を開催 (香川県)

 

○ 香川河川国道事務所(「四国のみずべ八十八カ所」香川部会事務局)では、平成18年12月15日(金)、KKR高松さぬき荘において、選定されたみずべ(21カ所)に対して、部会の今後における実践的な取り組みについての方針を決めるため、香川部会を開催しました。

 

○ 今回は13回目となり、部会委員8名全員、事務局13名の21名が参加 し、先月末に行われた実行委員会の報告、バスツアーやパネル展示等の香川部会の活動報告、今後の実践的な取り組みとして実行委員会・部会等推進主体の役割分担、これまでの課題、部会の今後における実践的な取り組み、などについて討議を行いました。

 

○ 討議の結果、地域活性化に繋がる地域の担い手との連携等が重要であり、地域で活動して頂いている方などへの協力、支援のあり方、学校教育へのサポートの大切などが課題として取り上げられ、次回の部会で討議することになりました。

 

 

 

4.「絶滅危惧種 マイヅルテンナンショウ」の移植〜第15回四万十川自然観察会〜(渡川水系 高知県)

 

○ 四万十川河川敷で今年6月、「マイヅルテンナンショウ(環境庁レッドデータブック絶滅危惧種U類)」の全国最大級の群生地が見つかりました。

 

○ 群生地では、約2ヘクタールの範囲に8,000を超える個体が見つかりましたが、覆われた雑木で日光が当たりにくく、草原を好む生態に好ましくないため、12月17日(日)に第15回四万十川自然観察会で、マイヅルテンナンショウの保護を目的に、移植作業(実験)を実施しました。

 

○ 今後の管理作業を含めて参加募集をしたところ、四万十川自然再生協議会のメンバーや住民約50名の参加を得て、休耕田を耕し、約1.5平方メー トルの移植コーナーを11カ所設け、直径1−5cmほどの球根約150個を上下の向きに気を付けながら移植しました。

 

○ 専門家の指導の元、地域住民の方々との連携協力により観察・管理を続けて行き、四万十川のシンボルとして守っていきたいと思います。

 

 

 

5.「肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価準備書」説明会を開催(肱川水系 愛媛県)

 

○ 四国地方整備局は、肱川水系山鳥坂ダム建設事業環境影響評価準備書の内容を周知するための説明会を、12月17日(日)に大洲市内の肱川公民館と19日(火)に大洲市内のリジェール大洲において開催しました。

 

○ 事務局より環境影響評価準備書を説明後、参加者の方々からの様々なご質問にお答えしました。

  17日の一般参加者は40名で、19日は148名でした。

 

○ 準備書及び要約書の縦覧期間は平成18年12月8日〜19年1月15日までで、縦覧場所は四国地方整備局・山鳥坂ダム工事事務所・愛媛県・大洲市・西予市及び両市の各支所となっており、縦覧場所ではパンフレット(準備書のあらまし)についても配布しています。(縦覧内容については、以下の山鳥坂ダムホームページにおいてもご覧いただけます。)

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/

 

○ 準備書に対する意見等は、平成18年12月8日(金)〜平成19年1月29日(月)の期間において受け付けていますので、ご意見のある方は、意見書を山鳥坂ダム工事事務所調査設計課まで提出して下さい。

 

 

 

6.「情報集約訓練」及び「四国東南海・南海地震対策連絡調整会議」を実施 (四国地方整備局)

 

○ 四国地方整備局は、新合同庁舎に移るにあたり、大規模災害に対応できるよう災害対策室の充実を図りました。その効果を確認し、各機関との情報共有の強化を図るため、災害が発生した場合の初動時の被害情報収集・伝達をより効果的に行うための、国、県及び公共機関による情報の収集・集約訓練を行いました。

   続いて、東南海・南海地震対策連絡調整会議において検討中の各プロジェクトの中間報告を行いました。

 

○ 日時 : 12月19日(火) 情報収集・伝達訓練  13:00〜13:30

                           地震対策連絡調整会議 13:30〜14:30

  場所 : 高松サンポート合同庁舎13F四国地整災害対策室

  参加機関 : 国の地方局、四国4県及び公共機関

 

○ 訓練及び会議は、参加者と傍聴者の計170名で行われました。

  訓練については、各組織の部長レベルを中心に、以前(7月30日)に徳島小松島港で行われた、大規模津波防災総合訓練の中の情報集約訓練をベースとして、災害対策室機器の操作訓練となるように時点修正を加えた内容で行いました。

  調整会議では、東南海・南海地震対策についての平成18年度プロジェクトの中間報告を行いました。

   訓練の中で、GPS携帯を用いた映像情報(四国測量部)及び写真情報(四国地整)の電送について注目が集まってました。

 

 

 

7.那賀川水系河川整備計画の「那賀川流域市町長の意見を聴く会」を開催(那賀川水系 徳島県)

 

○ 四国地方整備局、徳島県は、那賀川水系河川整備計画策定のため「那賀川流域市町長の意見を聴く会」を12月19日(火)15時より、阿南市、小松島市、那賀町、美波町の2市2町の首長出席のもと、阿南市内(阿南市文化会館)で開催しました。住民の傍聴者は、37名でした。

 

○ 事務局より那賀川水系河川整備計画素案の説明後、首長より意見をいただきました。長安口ダム貯水池上流での堆砂除去した砂の下流河道への土砂投入については、川の瀬や淵の復活によい影響を与えることから早急に実施してほしいとの意見や南海地震や洪水時に想定される堤防の漏水や堤防補強のへの重要性など多くの貴重な意見をいただきました。

 

○ この会の開催により、学識経験者、流域住民、流域市町長から意見を聴く会を6回開催し1回目の意見をお聴きする会が終了しました。なお、那賀川水系河川整備計画【素案】に対する意見は12月27日(水)まで郵送、FAX、ホームページ、電子メールで意見募集しております。

 

○この意見を基に素案を修正し、再度意見をお聴きする会を開催いたします。

 

○ なお、会議等の資料は以下の河川部HPにて、ご確認下さい。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/

 

 

 

8.財務省原案内示 長安口ダムが国直轄管理へ (那賀川水系 徳島県)

 

○ 12月20日、平成19年度財務省原案が発表され、那賀川の徳島県管理 の長安口ダム(那賀町)が国の直轄管理と位置付けられ、ダム本体の改造に着 手することになりました。

 

○ 今後、国土交通省は長安口ダムの治水・利水・環境面での機能向上のため、約10年をかけて改造事業に取り組みます。総事業費は約400億円で、平成19年度予算として4億円が認められました。

 

○ 長安口ダムは、徳島県が1956年に建設した洪水調節、発電、かんがいを目的とした多目的ダムで、近年はダム貯水池に流入した計画を上回る大量の土砂等によって洪水調節機能が低下する一方、利水能力の低下により渇水被害も頻発していました。その抜本的な解決のため、徳島県、阿南市、那賀町及び利水者等の団体より国の直轄管理によるダム改造を求める要望がありました。そのため、国土交通省は平成19年度概算要求で国直轄によるダム改造要求をあげていました。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆 

          〒760-8554高松市サンポート3番33号

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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