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四国河川ニュース

11/25(土)〜12/1(金)》272号

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2006.12. 4発行】

 

            ○四国・水こぼれ話談話室Vol.68○

 

    ○ 水と町づくり                徳島県 美波町長 藤井 格 町長

 

 

                          ○今週のニュース○

 

    ○ 四国地方整備局管内の渇水状況について(続報4)       (四国地方整備局)

 

    ○ 第13回「四国のみずべ八十八ヵ所実行委員会」開催される   (四国地方整備局)

 

    ○ 土器川生物公園でホタル幼虫の放流            (土器川水系 香川県)

 

    ○ 那賀川学識者会議を開催                 (那賀川水系 徳島県)

 

    ○ カブトムシの里づくりについて               (渡川水系 高知県)

 

    ○ 平成18年度河川環境研修の実施について           (四国地方整備局)

 

 

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.68    水と町づくり  (徳島県 美波町長 藤井 格 町長)

 

○はじめに

  美波町は、徳島県の南東部に位置しています。海岸線は、風光明媚なリアス式海岸で千羽海崖やアカウミガメの産卵地大浜海岸などを有し、室戸阿南海岸国定公園の中心に位置しています。温暖な気候に恵まれていますが、その反面、降雨量は多く、昭和47年には時間雨量141ミリを記録している日本の最多雨地域でもあります。

 

○日和佐川

  町の中心部を流れる日和佐川は、延長16,291mでダムもなく、天然のアユが遡上する清流として知られています。日和佐川の下流域は日和佐港 へと繋がっており、シーズンには海・川ともに多くの釣り人達でにぎわいま す。しかし、大雨時には上流からの増水等により、家屋への浸水被害に悩まされていましたが、平成7年に都市下水路事業による雨水ポンプ場の完成に伴い、一部地区においての浸水被害の解消が図られました。現在は、公共下水道事業により事業は引き継がれ、汚水対策も含めた排水対策事業を進めています。

 

○水にまつわる話(瑠璃の水)

  日和佐川の下流にある厄除橋からは、四国霊場八十八カ所第23番札所「醫王山無量寿院薬王寺」が望めます。この薬王寺には本堂前の魚籃観音の水、本堂左側にある肺大師の水などの湧き水があり、女厄坂と男厄坂の石段の中 段にある絵馬堂横にある手水所も同じ水源で、これらを総称して“瑠璃の水”と呼ばれています。これはご本尊である薬師如来(正式=薬師瑠璃光如来) にちなんだもので、特に肺大師横の水は古来より肺の病に効くと伝えられており、寺の名称からも病に効く有り難い水として今も多くのお遍路さんが訪れています。

 

○おわりに

  水は蒸発し、雨となり、河川や地下水の流れとなり再び海へ戻るという大 きな循環を絶えず繰り返しています。この循環の過程では大雨などによる災害も発生しますが、水を浄化し多くの生命を育む大切な役割をも果たしています。

  町づくりの中でも、この水に対する事業は重要な施策であり、治水事業などによる災害に強い安心・安全な町、下水道事業による公共用水域の水質保全と快適な住環境の町の実現に向け、町づくりを進めたいと考えております。

 

 

○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

 

2.四国地方整備局管内の渇水状況について(続報4)  (四国地方整備局)

 

○ 前号で11月27日現在の四国地方整備局管内の渇水状況をお知らせしました。その後、ほとんど降雨が無く、引き続き水不足が続いていますので、12月4日現在の渇水状況をお知らせします。

 

○ また、12月1日(金)に高松地方気象台より向こう1か月の天候について発表がありましたが、当分の間、まとまった降雨は期待できないようです。

 

○【仁淀川水系仁淀川】

   ・施設の状況(12月4日0時現在)

      大渡ダム:貯水率42.2%(平年比56.5%)

                   (先週との差+8.9%)

   ・支部等の設置状況

      高知河川国道事務所渇水対策支部設置:10月19日16時

      大渡ダム管理所渇水対策支部設置  :10月19日16時

   ・取水制限の状況

      一次取水制限 : 10月19日16時〜

         農水40%、上水20%

      二次取水制限 : 10月30日16時〜

         農水50%、上水50%

      三次取水制限 : 11月10日12時〜

         農水60%、上水60%

      四次取水制限(緩和) : 11月28日0時〜

         農水40%、上水40%

 

○【鏡川水系鏡川】

   ・施設の状況(12月4日0時現在)

      鏡ダム:貯水率63.5%(平年比126.0%)

                  (先週との差 +5.2%)

   ・支部等の設置状況

      未設置

   ・取水制限の状況(自主節水)

      自主節水:10月19日10時〜

         農水15.4%、上水29.8%、工水77.4%

 

○【吉野川水系銅山川】

   ・施設の状況(12月4日0時現在)

      銅山川3ダム:貯水率67.0%(平年比84.9%)

                     (先週との差 ー2.5%)

   ・支部等の設置状況

      未設置

   ・取水制限の状況(自主節水)

      自主節水:11月17日0時〜

         工水10.0%

 

○ 上記3水系以外でも、物部川水系の永瀬ダムの貯水率が36.2%(平年比63.4%)と、平年より厳しい状況にありますので、引き続き、節水に御協力をお願いします。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。

 

    http://www.river.or.jp/shikoku/index.html

 

 

 

3.第13回「四国のみずべ八十八ヵ所実行委員会」開催される(四国地方整備局)

 

○ 平成18年12月27日(月)、第13回「四国のみずべ八十八ヵ所実行委 員会」(委員長:北九州大学井原健雄教授)が高松市内で開催されました。当日はあいにくの空模様にもかかわらず、11名の委員と4名の各県部会の代表の方々にご出席いただきました。

 

○ 「四国のみずべ八十八ヵ所実行委員会」は平成12年度に活動を開始し、平成14年度に八十八ヵ所を選定し、平成16年度から17年度にかけてフォトコンテストを開催するなど、「歴史、文化、風土に潜む魅力創出」、「情あ る人間交流の再形成」、「地域の特徴を活かした活性化」、「四季折々に魅力あふれるみずべ」を視点に、息の長い活動を続けています。

 

○ 今回は、これまで取り組んできた様々な活動に加え、認知度向上あるいは地域活性化に資するべく、みずべを活用した「実践的な取り組み」を立ち上げようという提案をさせていただきました。

 

○ 委員の方々には活発なご討議をいただき、「実践的な取り組み」の方向性や枠組みについては、次回に引き続いて議論することとなりました。次回に向け、各県部会のご意見などもいただきながら検討を進め、「四国のみずべ八十 八ヵ所」を活用した取り組みにつなげていきたいと思っています。

 

 

 

4.土器川生物公園でホタル幼虫の放流 (土器川水系 香川県)

 

○ 土器川ホタル同好会では、土器川の美化の一環として、昔は数多くみられたホタルを復活させようと、平成8年からホタル幼虫の放流などの活動を続けています。

 

○ 11月27日(月)に、土器川生物公園のホタル水路、ふれあい水路にて丸亀市の飯山北小、飯山南小、岡田小の4年生総勢240名の参加協力のもとホタル幼虫の放流を実施しました。

 

○ まず、土器川や生物公園の概要説明をし、ホタルの生態説明、川魚の展示説明を行った後、ホタル幼虫約200匹、ホタルの餌になるカワニナを竹筒にいれ、又、丸亀市淡水漁業組合の協力により和金やフナの稚魚5,000匹を放流しました。

 

○ 今年は気温の関係でホタルの数が例年に比べ少なかったですが、来年5月末には土器川でホタルが乱舞することを期待しています。

 

 

 

5.那賀川学識者会議を開催  (那賀川水系 徳島県)

 

○ 四国地方整備局、徳島県は、那賀川水系河川整備計画を策定するため「那賀川学識者会議」を11月28日(火)に那賀川市内において公開で開催しました。

 

○ 委員11名のうち10名の出席のもと、事務局より那賀川水系河川整備計画素案を説明後、委員から那賀川の治水・利水・環境に関する貴重なご意見をいただきました。

 

○ 今後、12月中に那賀川流域住民(4箇所)および那賀川流域市町長の意見を聴く会を開催し、学識者会議や各会でいただいた意見を基に素案を修正し、那賀川水系河川整備計画を策定していきます。

 

○ なお、会議等の資料は以下の河川部HPにて、ご確認下さい。

 

    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/

 

○ 当面の予定は以下の通りです。

 

  第1回 那賀川流域住民の意見を聴く会

    12月 2日(土) PM 1:30 〜 4:30 開催場所:阿南市市民会館

    12月 3日(日) PM 1:30 〜 4:30 開催場所:鷲敷中央公民館

    12月 9日(土) PM 1:30 〜 4:30 開催場所:那賀町開発センター

    12月10日(日) PM 1:30 〜 4:30 開催場所:阿南市羽ノ浦地域交流センター

 

  第1回 那賀川流域市町長の意見を聴く会

    12月19日(火) PM 3:00 〜 5:30 開催場所:阿南市文化会館

 

 

 

6.カブトムシの里づくりについて  (渡川水系 高知県)

 

○ 中筋川ダムの流木を使った「カブトムシの里づくり」が11月30日(木)、三原村で行われました。

 

○ 里づくりは、中筋川ダムの流木から作られるチップを山などに返し、昆虫たちの住み家とするもので、三原小学校3年生の校外授業の一環として実施されました。

 

○ 場所として東分校跡地(村有地)が選ばれ、校庭隅に掘られた2カ所の穴にチップを敷き詰める計画で行われました。

 

○ 当日は天候にも恵まれ、久々の野外活動に子供たちも大喜びでした。「カブトムシの生態」や「人と自然との共存の大切さ」などを学んだあと、チップを敷き均し、カブトムシの寝床づくりを行いました。

 

○ 今回の「カブトムシの里づくり」は、高知県幡多土木事務所、三原村役場、教育委員会、NPOいきいきみはら会、高知県環境カウンセラー協会の方々の協力のもとで行われました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

 

7.平成18年度河川環境研修の実施について (四国地方整備局)

 

○ 平成18年11月27日〜12月1日の一週間、四国技術事務所において事務所係長クラスを対象とした河川環境研修が実施され、自治体からの聴講生3名を含む14名が受講しました。

 

○ 研修内容については、外来種、自然再生事業等、河川環境行政における旬な話題はもとより、近年特にその重要性が認識された、「地域連携」についてNPOの方よりお話いただくなど、多岐にわたるものとなりました。また、事例研究においても、活発な討議が行われました。

 

○ 今後、河川環境に対する取り組みはますますその重要性がましていきますが、そういった意味でも、今回の研修内容を今後の業務に活かしていただければと思います。

 

 

 

 

 「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆 

          〒760-8554高松市サンポート3番33号 

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-811-8416(河川計画課)

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       四国地方整備局 ホームページURL(河川)

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