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四国河川ニュース
《10/14(土)〜10/20(金)》266号
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【2006.10.23発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.63○
○ アウトドアスポーツと体験交流のまち・本山
〜吉野川と支流汗見川〜 高知県 本山町長 今西 芳彦 町長
○今週のニュース○
○ 第7回 川での福祉と教育の全国大会(水のくに熊本大会)について(全国 熊本県)
○ 筑後川・吉野川交流写真展を開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 平成18年度 直轄ダム管理担当者会議を開催 (四国地方整備局)
○ 仁淀川渇水調整協議会を開催 (仁淀川水系 高知県)
○ 吉野川流域講座「吉野川の概要について」を開催 (吉野川水系 徳島県)
1.四国・水こぼれ話談話室Vol.63
アウトドアスポーツと体験交流のまち・本山 〜吉野川と支流汗見川〜 (高知県 本山町長 今西 芳彦 町長)
○ 本山町は、高知県の中央北部、四国山脈の中央部に位置し、全町の約90%を森林が占める山間の町です。
○ 町の中央部を西から東へと日本3大河川のひとつ四国三郎「吉野川」が貫流しています。高知県の主要な河川は、土佐湾へ流れ込んでいますが、吉野川は東流し、徳島県を経て紀伊水道へ流れています。
○ 本山町には、「四国の水がめ」と称される「早明浦ダム」があり、水力発電や洪水調整、生活用水、農業・工業用水を供給するなど、四国の産業基盤の強化と生活環境の整備に大きく貢献しています。その反面、ダム周辺の住民は、洪水時の濁水放流等の環境悪化に悩まされています。
○ 江戸時代には、土佐藩の土佐十宝山のひとつであった白髪山から大量に伐採したヒノキ材を、吉野川を利用(流送)して大阪市場に出荷、膨れあがった借金を返済し、土佐藩の窮地を救ったこともありました。
○ 本山町では吉野川や支流を利用したイベント開催や体験交流活動が展開されており、高知県内で最も古い歴史を持つ「吉野川いかだ祭り」を始め、昨今水に親しむアウトドアスポーツが盛んに楽しまれています。
○ 中でもダム下流域には、カヌー競技施設が整備され、安定した水量に恵まれて初級者から上級者まで楽しむことができ、公式カヌー競技大会が開催される「カヌーのメッカ」として多くのカヌー愛好者に親しまれています。
○ また、清流として名高い支流「汗見川」沿いの地域では、地域が主体となり体験交流事業を実施しており、春には川岸を彩る岸ツツジ見学と、地域の女性グループが腕を振るう田舎料理を味わう「岸ツツジほのぼの体験ツアー」には町内外の汗見川ファンが集います。
○ また、河川周辺の景観を良くしようと道路と川の間に植えられたスギやヒノキを伐採し、広葉樹に植え替える活動がすすめられています。
○ この取り組みは、流域の若者主体で平成13年から始められ、現在植栽地(樹種転換)面積が2haを超えています。
○ この交流の活動グループが中心となり、間伐や植栽地整備を通して地元水源地域と、香川県などの利水地域や森林環境に関心を持つ方との交流も広がっています。
○ なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
2.第7回 川での福祉と教育の全国大会(水のくに熊本大会)について (全国 熊本県)
○ 平成18年10月6日〜7日、「川での福祉と教育の全国大会」が、昨年の四万十大会に続き、熊本県熊本市で開催されました。
○ 本大会は、川でのユニバーサルデザインを基本に、全国の事例を検証し「つながり」による新たな川づくり、地域づくり、これからの福祉と教育のあり方等を学識経験者、関係省庁、地元実践者が一堂に会して意見交換するもので、今年で7回目となりました。
○ 熊本大会は、社会福祉協議会、婦人会等を実行委員会としたこれまでにない参加団体の広がりがある実行委員会により開催されました。
また、その延長上で塩谷義子熊本県知事も参加されました。
○ 次回は、平成19年9月7日〜9日頃、北海道の恵庭市で開催の予定となりました。
北海道恵庭市における、町づくりの取り組みは、その結果のみならず、自治体の主体的な関与、市民参加といった面で先進的な事例の紹介などがなされると思います。
ぜひ多くの方が、来年の北海道大会に参加頂ければと思います。
3.筑後川・吉野川交流写真展を開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 10月16日より、吉野川市の鴨島公民館にて、吉野川・筑後川の写真展が開かれています。
○ 筑後川は吉野川と同じく、九州4県を流れる大河川であり、吉野川の「四国三郎」と同様に、筑後川も「筑紫次郎」と呼ばれています。こうした縁もあり、昨年から流域のNPO関係者を中心に交流が始まっています。
○ 今回展示している筑後川の写真は、NPO法人筑後川流域連携倶楽部からお借りしたものです。お互いに写真や機関誌を交換しており、以前は九州にて吉野川の写真が展示されていました。
○ 四季折々の自然や、風景にとけ込んだ構造物など、両方の川を見比べることができ、全20枚を展示しています。また、筑後川流域連携倶楽部が発行 している「筑後川新聞」も配付しています。(数に限りがあります)
○ 展示期間は11月10日までの予定です。
4.平成18年度 直轄ダム管理担当者会議を開催 (四国地方整備局)
○ 10月18〜19日の2日間にわたり、直轄ダム管理に係わる係長以下の若手職員25名が吉野川ダム統合管理事務所に集まり、「平成18年度直轄ダム管理担当者会議」が開催されました。
○ 本会議は、ダム管理に関する情報共有とダム管理に携わる若手職員のスキルアップを目的に、今年度初めて開催したものです。
○ 会議では、各ダムからの事例報告の後、今回の討議テーマである「分かり易い洪水調節効果PR資料の作成」及び「ダム下流警報要領の作成」について、各班に分かれワーキング形式にて検討を行いました。また、各班における検討結果についてはパワーポイントで発表後、その内容について全員で活発な意見交換を行いました。
○ 今回の討議テーマについては、この会議における検討結果を踏まえ、今年度中に最終成果をとりまとめ、今後のダム管理に活かしていきたいと考えています。
○ また翌日は、早明浦ダムと柳瀬ダムの現地視察を行い、2日間の全行程を無事終了しました。
○ 本会議の開催にあたり、吉野川ダム統合管理事務所、柳瀬ダム管理支所の担当者におかれましては、いろいろご準備いただき、この場をお借りして御礼申し上げます。
5.仁淀川渇水調整協議会を開催 (仁淀川水系 高知県)
○ 10月19日(木)、仁淀川における今後の水利用が極めて困難となることから、平成18年度第1回仁淀川渇水調整協議会を開催しました。
○ 仁淀川水系の大渡ダム上流域における降水量は、9月中旬より少雨傾向となり、10月19日現在の降水量(10月)は32.2oと平年値の32. 2%と少ない状況になっております。大渡ダムの貯水率も19日0時現在で 36.6%となっており、今後もまとまった降雨が見込めず、回復が期待できない状況となっています。
○ 当会議では、大渡ダムの状況や今後の予測等の説明を行い、各利水者の協力を得て、下記の内容で取水制限を行うことで合意しました。
取水制限の状況 吾南用水:40%
鎌田用水:40%
高知上水:20%
取水制限の実施は19日16時からとなりました。
6.吉野川流域講座「吉野川の概要について」を開催 (吉野川水系 徳島県)
○ 10月19日に、徳島市南常三島の徳島大学総合科学部で海外(韓国、中国、マレーシア)からの留学生8人を対象に、担当者が流域講座を開催しました。
○ 流域講座では吉野川の気象、地理、自然環境の概要について説明をしました。普段聞き慣れない専門用語や、吉野川を日本に来たときに空港からの道中で1度しか見たことがないこともあり、最初は理解するのにとまどっている留学生もいましたが、航空写真などの説明により、吉野川全体の地理感は理解されていたようです。
○ 日本の河川の多くが、洪水時に河川の水位が住宅地より高くなる現象や吉野川の治水の歴史、吉野川特有の竹林については、関心が高く熱心に聞き入っていました。
○ 後日、現地見学を吉野川本川の下流域で、船に乗って実施する予定です。
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■連絡先■ 四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 永原 隆
〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原)
mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp
FAX 087-851-8474(河川計画課)
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