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四国河川ニュース

6/17(土)〜6/23(金)》249号

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                                                                                                          【2006.6.26発行】

 

                   ○四国・水こぼれ話談話室Vol.46○

 

          ○ 「人工ダム」と「緑のダム」との協働 (高知県いの町 塩田 始 町長)

 

 

                          ○今週のニュース○

 

          ○ 7月16日は「国土交通Day」です。         (四国地方整備局)

         

          ○ 「美しい四国づくり」シンポジウムの開催について (四国地方整備局)

                  〜美しさの再発見、広げよう地域の魅力〜 

 

          ○ 災害に強いトイレを募集します!          (四国地方整備局)

                  〜平成18年度 第1回四国地方整備局新技術活用評価委員会開催報告〜

 

          ○ 第8回 新宇治川放水路トンネル設計施工検討委員会の開催(H18.6.21)

                                                                  (高知県 仁淀川水系) 

 

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.46    「人工ダム」と「緑のダム」との協働 (高知県いの町 塩田 始 町長)

 

○ いの町は、高知県のほぼ中央部に位置する緑豊かな清流の町です。町の中央部から南部にかけて、全国でも屈指の透明度を誇る清流仁淀川とその支流が流れ、一方北部には四国第一の河川である四国三郎吉野川の源流があり、四国を代表する二本の大河川を抱えています。

 仁淀川流域には、「加田キャンプ場」や「波川親水公園」などの良好な親水空間が広がっています。また、5月には土佐和紙で作った「紙のこいのぼり」を川に泳がせるイベントを毎年開催し、訪れる多くの人々に癒しを与えてきました。

 

○ しかし、それと同時に、台風の常襲地帯に位置する仁淀川は、これまでに幾度となく流域の農地や家屋に深刻な浸水被害をもたらし、人々に恐怖も与え続けてきました。

 

○ こういった被害を軽減させるために、大渡ダムで流入する水を一時的に貯め、放流量を減らすといった洪水調節を行い、大いなる効果を発揮しています。平成16年に四国に上陸した6個の台風のうち多くの被害をもたらした10月21日の台風23号時には、伊野地点で約0.3m、越知地点では約1.0mもの水位を低下させております。また、伊野地点で戦後3番目のピーク水位を記録した、平成17年9月6日の台風14号時においても、伊野地点で約0.3m、越知地点で約1.0mの水位を低下させ、常時浸水地域である枝川地区をはじめ、町内の浸水被害を軽減させました。

 

○ そして、更なる効果を期待して、この「人工ダム」と連携させるように、いの町では「緑のダム」づくりを促進しています。緑のダム構想は、山に降った雨ができるだけ多く地下に浸透し、長い間山にとどまっている状態を保つものです。間伐の遅れている森林の整備を行うことで、降雨のもたらす水は少しずつ山から谷川、そして河川へ流出し、また、豪雨時と渇水時の水量を平準化させ、吉野川や仁淀川へ水資源を安定的に供給できると考えています。

 

○ いの町としては、今後も、この2つのダムの協働に努めていきたいと考えております。

 

○.なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載してい

 ますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転

 送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.7月16日は「国土交通Day」です。 (四国地方整備局)

 

○ 国土交通省では、人々の生き生きとした暮らしとこれを支える活力ある経済社会、日々の安全、美しく良好な環境、多様性ある地域を実現するためのハード・ソフトの基盤の形成を推進するため、広く国民の理解と協力を得ることを目的とし、国土交通省設置法の公布日である7月16日を「国土交通Day」と定め、各種広報活動を行っています。

 

○ 四国地方整備局では、今年も次のとおり広報活動等を行います。

      @ポスターやホームページ等で紹介

      A国営讃岐まんのう公園の無料開園(実施日7月16日(日)予定)

      B郵便物等にPRシール貼付

      C建設事業関係功労者等表彰式(実施日7月20日(木))

      D四国地方整備局ポスター・パネル展(実施日7月26日(水)、27日(木))

 

○ 問合せ:四国地方整備局 総務課(087−851−8061)

 

 

3.「美しい四国づくり」シンポジュウムの開催について (四国地方整備局)

                  〜美しさの再発見、広げよう地域の魅力〜 

 

○ 四国には心に残るふるさとの美しさがたくさん残っています。また、自分たちの地域は自分たちで造り、守るといった普請の精神、訪れる人々を温かい気持ちでもてなすお接待の精神など、人の心の美しさが残っています。

  「美しい四国づくり委員会」は、こういった四国の魅力、地域特性を踏まえた美しい四国づくりを提唱しており、その実現のための取り組みを皆様とともに進めようと考えております。

  このシンポジウムでは、地域のみなさんと意見交換しながら、これからの「美しい四国づくり」に向けた今後の取り組みを考えていきます。  

 

○ 日時  平成18年7月1日(土) 13:00〜16:00  入場無料

 

○ 場所  大塚ヴェガホール <駐車場有>

       徳島市川内町平石夷野224-15

 

○ 主催 美しい四国づくり委員会

 

○ 協賛 (社)四国建設弘済会

 

○ 基調講演

  <講師> 西 村 幸 夫 東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授

  <演題> 「心に残る風景づくりと四国」

 

○ パネルディスカッション

  <コーディネーター>

  梅原 利之(四国観光立県推進協議会会長)

  <パネリスト>

  木村 尚三郎(静岡文化芸術大学学長)

  西村 幸夫(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授)

  立木 さとみ(立木写真館常務取締役、四国のみずべ八十八カ所委員)

  亀井 俊明(鳴門市長)

  中村 英雄(NPO法人 新町川を守る会会長)

  大南 信也(NPO法人 グリーンバレー理事長)

 

○ 参加申し込みについて

  FAXによりお申し込みください。

   送付紙の頭に『シンポジウム参加申し込み 』とお書きのうえ、以下内容の記入をお願い致します。

  @氏名 A年齢 B団体名・会社名 C住所・電話・E−mail等の連絡先

  (D団体・会社でお申し込みの方は参加人数をご記入下さい)

 FAX番号:087−851−8044

 平成18年6月29日迄にお願いします。

 

○ お問い合わせ先

  事務局/国土交通省 四国地方整備局 企画部 企画課

       TEL 087−851−8061 内線3153

 

 

4.災害に強いトイレを募集します!  (四国地方整備局)

    〜平成18年度 第1回四国地方整備局新技術活用評価委員会開催報告〜

 

【四国テーマ設定技術募集の開始について】

           平成18年度第1回四国地方整備局新技術活用評価委員会(委員長:室 達郎 愛媛大学名誉教授)が、平成18年6月20日(火)高松市内で開催されました。

 

           四国地方整備局では、委員会で審議・承認された応募要領に基づき、「大規模災害に備えた災害対応技術」を募集します。

 

           募集する「災害対応技術」は以下の4テーマ。

  @【災害トイレ技術】・・・インフラの供給断絶に伴い上下水道が利用できない場合でも、連続して使用できる災害トイレ技術

  A【平面画像処理技術】・・・航空機などから撮影した広範囲にわたる地上の画像(動画又は写真)から、一枚の平面静止画像(写真)を、短時間・低コストで作製できる平面画像処理技術

  B【無人化施工技術】・・・操作信号及びカメラ画像の無線通信により、離れた位置からバックホウを操作する無人化施工技術

  C【避難誘導技術】・・・夜間・停電時においても作動する自己電源型の照明及び誘導標識

 

           応募頂いた技術のうち、活用効果の高いと思われる技術については、平成18年度の四国地方整備局管内の事業・実現場(フィールド)において、実際に使用(試行)し、その機能・性能などを確認・評価します。また、評価結果は、新技術情報提供システム(NETIS: http://www.kangi.ktr.mlit.go.jp/RenewNetis/Index.asp )に掲載します。

 

           応募の方法・様式等については、下記の受付・問い合わせ先に連絡、または四国技術事務所のホームページ(http://www.skr.mlit.go.jp/yongi/)をご覧ください。

 

           技術募集期間:平成18年7月3日(月)〜平成18年7月31日(月)

 

           受付・問い合わせ先:四国地方整備局 四国技術事務所 技術情報課(七條)又は機械課(石崎)[TEL:087-845-3135 FAX:087-845-3998]

 

【石炭灰を使用した新技術2件他の事前評価について】

           委員会では、下記3技術について審議(事前評価)を行い、直轄現場において試行することに問題がない(試行可である)ことが確認され、事前評価結果として決定されました。

  1.       石炭灰気泡混合軽量土(石炭灰を活用した気泡混合軽量盛土工法)【SK-020003、四国電力(株)】『事前評価結果:現場での試行可』

  2.       灰テックビーズ(石炭灰(フライアッシュ)を主原料とした人工地盤材料)【SK-050013、四国電力(株)】『事前評価結果:現場での試行可』

  3.       SCUT工法(スカット工法:低摩擦材による開削トンネル(ボックスカルバート)免震化工法)【KT-040087、前田建設工業(株)】『事前評価結果:条件付試行可(構造性能要件を満たすこと。)』

 

           今後は、直轄現場において試行等を行い、「経済性、安全性、耐久性」等の評価(事後評価)を実施していく予定です。

 

※ 新技術活用評価委員会とは・・・四国地方整備局では、公共工事等への有効な新技術の活用促進を図る事を目的として、新技術に係る情報の収集・技術公募・事前評価・現場での試行及び事後評価を実施するための、産学官の有識者により構成される「四国地方整備局 新技術活用評価委員会」を平成17年度より開催しております。

 

    [問合せ:四国地方整備局 企画部 施工企画課(087−851−8061)]

 

 

 

5.第8回 新宇治川放水路トンネル設計施工検討委員会の開催(H18.6.21) (高知県 仁淀川水系)

 

○ 事業の概要

    一級河川仁淀川の左支川宇治川は、いの町市街地を東西に流れる河床勾配が緩く、両側を山に挟まれた低奥型地形を有する典型的な内水河川である。このため水はけが悪く、仁淀川の洪水位の影響を受け毎年のように浸水被害に見舞われて来ました。

    これを軽減、解消するため平成7年度より「床上浸水対策特別緊急事業」の採択を受け、他の改修と合わせ宇治川中流から、仁淀川本川に直径約7.0m、延長2,587m、最大55m3/sの排水能力を有する放水路を計画、施工しております。

 

○ 委員会の経緯

    本施工箇所は、地下水利用の多い山体であることから、環境及び地下水への影響を避ける必要があり、ウォータータイト(完全止水構造)を採用し、地下水に出来るだけ影響を与えない構造としています。

    ウォータータイト型のトンネルは施工事例が少なく技術的にも未知な部分が多いため、設計段階から施工にかけて、専門家の意見や指導を受けるため、平成13年7月に本委員会を設立したものです。是まで、様々な技術的検討内容についての議論、審議を重ねながら、8回の開催を数えて来ました。

 

○ 主な審議内容

  ・止水構造の設計、施工に関する事

 ・掘削方法、補助工法の施工に関する事

  ・湧水に対する設計、施工に関する事

  ・施工後の動態観測や維持管理に関する事

   以上の他にも色々な部分で意見、指導を受けながらトンネル工事の施工を進めて来ました。

 

○ 最後に

    本放水路トンネルも平成17年7月に貫通し、現在トンネル本体は完成した状況を向かえています。今後は、平成19年3月の放水路事業完成に向けて、トンネルと河川との取付部の施工、付属のゲート・除塵機設備の据え付け、周辺整備などを進めている状況です。

    本委員会は、約5カ年に渡り専門委員の先生方に参加頂き貴重な意見・指導を受けて進めて来ました。この度、無事にトンネル完成を向かえる事が出来ましたこと、この場を借りて、委員会に参加・協力を頂いた皆様に御礼を申し上げます。

   

   

 

 

「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

  ■連絡先■  四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐  永原 隆 

          〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32

          TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(永原) mailto:rivers-news@skr.mlit.go.jp

          FAX 087-851-8474(河川計画課)

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