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四国河川ニュース
《3/11(土)〜3/17(金)》235号
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【2006.3.20発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.33○
○母なる川・肱川とともに(愛媛県
大洲市 大森 隆雄市長)
○今週のニュース○
○『四国テーマ設定技術募集方式のテーマ決定』について(四国管内)
○平成17年度 第2回四国地方整備局水文観測品質管理検討会の開催報告(四国管内)
1.四国・水こぼれ話談話室Vol.33 母なる川・肱川とともに(愛媛県 大洲市 大森 隆雄市長)
○平成17年1月11日、4市町村(大洲市・長浜町・肱川町・河辺村)が合併し、新「大洲市」が誕生した。人口は約5万2千人、面積は約432kuである。市街地の中央を県下最大の一級河川「肱川」が流れ、その川面に平成の大普請で誕生した四層四階の天守閣が聳え立つ。往時、司馬遼太郎も絶賛した六万石の城下町である。母なる川「肱川」の恩恵をうけ、「渇水」にはあまり縁がなく、反面、残念ながら「水害」は、数多く経験している。近年では、平成7年に1,000戸以上が浸水するという大惨事となった。同年、直轄河川激甚災害対策特別緊急事業(激特事業)の採択を受け、5ヵ年事業で、平成7年洪水規模の災害を防止するための対策が行われた。しかし、一昨年の8月には、台風16号の襲来により、平成7年の水害時よりも肱川の水位が約1mも高いという災害となった。もしも、激特事業がなければ・・・
○私が、市長に就任したのは、新市になった昨年2月である。選挙公約である「災害に強いまちづくり」を推進するため、ハード面では、山鳥坂ダムの建設推進を訴え、また、ソフト面では、大洲市洪水避難地図の作成に着手。同年7月には市内全戸にマップを配布した。2ヵ月後、再び台風14号の被害を蒙った。1年前の台風よりも水位では、36p低い程度で、2年連続の台風災害となった。改めて「水害対策の重要性」を身をもって経験した。今年に入り、防災スタッフセミナーが市町村のレベルでは日本で初めて当市で開催されたが、この貴重な体験を財産に、自主防災組織の整備を計って「自らがやれることは自らの手で」を合言葉に、地域が一丸となって積極的に防災行政を推進して参りたい。
○まず、手始めとして、肱川の水位を基に「避難準備情報」「避難勧告」及び「避難指示」が適切に発令できるよう、「水位による数値基準化」の準備を進めている。
○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
2.『四国テーマ設定技術募集方式のテーマ決定』について(四国管内)
○平成18年3月8日(水)、平成17年度第4回四国地方整備局新技術活用評価委員会(委員長:室達朗愛媛大学名誉教授)が、高松市内で開催されました。
○今回、四国独自のテーマ設定による技術の募集を行う「四国テーマ設定技術募集方式」のテーマについて審議し、次の4つを募集テーマに決定しました。
○「無人化施工技術」
○「情報収集技術」
○「避難誘導技術」
○「災害トイレ技術」
○今後、四国地域全体の防災力の向上に早期に貢献することを目的に、平成18年度中の技術募集・選定・試行・事後評価を行っていく予定です。
○また、「道路用プレキャストL型擁壁」((中)全国コンクリート製品協会四国支部)について審議(事前評価)を行い、直轄現場において試行することに問題がない(試行可である)ことが確認され、事前評価結果として決定されました。
○参考までに、平成17年度内において審議された内容を以下に示します。
【平成17年度四国地方整備局新技術活用評価委員会まとめ】
○平成17年度は合計4回の委員会を開催し、次の7つの技術の審議(事前評価)を実施し、全てにおいて直轄現場において試行することに問題がない(試行可である)ことが確認されました。今後は、直轄現場において試行等を行い、「経済性、安全性、耐久性」等の評価(事後評価)を実施していく予定です。
技術1:W2R工法(既設側溝リニューアル)
(潟Xカイ・アーク、SK-050002)
技術2:ハット形鋼矢板900(新断面鋼矢板)
(鋼管杭協会、KT-050017)
技術3:汚泥改良工法(建設汚泥の有効利用)
(轄総ロ環境技研、SK-990021)
技術4:ドリームブロック(大型ブロック積擁壁)
(ランデックス工業梶ASK-050005)
技術5:Eウォール(大型ブロック積擁壁)
(日本興業梶ASK-030002)
技術6:粉塵低減材ファイナッシュ(石炭灰を活用し吹付コンクリート施工時の粉塵低減)
(四国電力梶ASK-010009)
技術7:道路用プレキャストL型擁壁(道路用のプレキャストコンクリート製L型の擁壁)
((中)全国コンクリート製品協会四国支部、SK-000016)
○平成17年度再編しました「公共工事等における技術活用システム」(NETIS)は、平成18年度本格運用の予定です。技術開発が促進され、優れた技術が産み出されるために有用な新技術を公共事業等に積極的かつ円滑に導入していくことが重要です。平成18年度も引き続き、ご協力の程よろしくお願いいたします。
3.平成17年度 第2回四国地方整備局水文観測品質管理検討会の開催報告(四国管内)
○3月15日(水)、四国地方整備局では、平成17年度第2回四国地方整備局水文観測品質管理検討会(委員長:村上河川情報管理官)を高松市(サン・イレブン)で開催しました。
○水文観測は、国土管理・危機管理等の根幹を成す重要なものであり、その精度の向上を図るとともに、国民へ正確で迅速な情報提供を行うことが求められています。
○今回の検討会では、以下の項目について、審議が行われました。
1.平成17年後期(7月〜12月)雨量観測データ照査結果について
2.平成17年後期(7月〜12月)水位観測データ照査結果について
3.平成17年流量観測データ照査結果等について
○審議の結果に基づきデータの修正を図り、水文水質データベースにて公表することとなりました。
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四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 大谷忠夫
〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32
TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)
FAX 087-851-8474(河川計画課)
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