***********************************

 四国河川ニュース

2/25(土)〜3/3(金)》233号

***********************************

2006.3.6発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.31○

  ○吉野川市における水に関する話題(徳島県 吉野川市 川真田 哲哉市長)

 

○今週のニュース○

  ○「第2回美しい四国づくり委員会」の開催について(四国管内)

  ○波介川(はげがわ)河口導流事業について(仁淀川水系 高知県)

 

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.31 吉野川市における水に関する話題 (徳島県 吉野川市 川真田 哲哉市長)

 

1.はじめに

○吉野川市美郷は、徳島県の中央に位置し、清流と緑豊かな自然環境に恵まれた山間地帯です。川田川と東山谷川の流れに寄り添うように集落が点在し、急峻な斜面に階段状に耕地が拓けており、ゲンジボタルの生息地としても有名です。5月中旬から6月中旬にかけて、川沿いでは、ゲンジボタルの幻想的な光が見られ、多くの観光客で賑わいます。

 

2.みんなで守る豊かな自然(水)とホタル

○美郷地区では、現在5種類のホタルが確認されています。ホタルの種類は日本産だけでも約40種類あるといわれておりそのほとんどが陸生なのに、ゲンジボタルは幼虫時代を水生で過ごす珍しい種類です。ホタルの生息条件は、ホタルの幼虫の餌となる巻き貝の一種の「川蜷」が多く生息していると ころで、そのためには、きれいで豊かな水量が必要だといわれております。また、ホタルの成虫は平均3日間の寿命だともいわれており、その間、水しか口にしないという、まさに“清流の精”とも呼べるのではないでしょうか。

 

○昭和45年に美郷地区全域が「美郷のホタルおよびその発生地」として、国の天然記念物に指定されました。その背景には、地元小学校生徒による「ホタル研究クラブ」や住民による「ホタル愛護の会」などの地道な活動がありましたが、人々の生活形態や社会の変化によりホタルの生息環境も変わりつつあります。美郷のホタルも昔に比べると数は減りましたが、今もなお、ほたるの生息環境が失われていないことは、私たちにとっての誇りでもあります。いつまでもきれいな水を残して、この幻想的な自然の姿を子供たちに見せてやれるのは我々の役目ではないでしょうか。

 

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.「第2回美しい四国づくり委員会」の開催について(四国管内)

 

○2月28日(火)、四国地方整備局では「第2回美しい四国づくり委員会」を松山市子規記念博物館において開催しました。

 

○四国内外の委員8名(欠席4名)に3名のゲストスピーカーが加わり、四国内外の景観づくり、地域づくりの具体的な取り組み事例(河川に関しては多自然型護岸の事例等)に基づき、四国の課題を分析するとともに取り組み方針について意見交換が行われました。

 

○木村委員(静岡文化芸術大学長)からは、“現代人には歴史との調和が大事である。”“各地域が個性を活かして協調的競合を目指すべき。”、立木委員(立木写真館常務取締役)からは、“いろいろな人がそれぞれ楽しめるようにたくさんの切り口・ストーリーを用意すればよい。”、北橋委員(局長)からは、“これからは住民が主役で、行政は支援する方向が望ましい。”との意見が出されました。

 

○今後6〜7月にシンポジウムを開催し、四国内外にメッセージを発信するとともに、施策の実施に向けて第3回委員会を秋頃開催する予定としています。

    [問合せ:四国地方整備局企画部企画課]

 

 

3.波介川(はげがわ)河口導流事業について(仁淀川水系 高知県)

 

○高知河川国道事務所において取り組んでいる波介川河口導流事業は、仁淀川本川の逆流により波介川からの自然排水ができなくなることを抜本的に解消する方法として、現在の合流点を仁淀川の河口まで導流し、仁淀川の影響を排除するものです。

 

○本事業では新居地区内の約1/4の優良農地を失うことから、これまで住民の強力な反対がありましたが、新居地区住民と調整を行う中、昭和60年の事業着手発表から約20年を経過した平成16年3月に工事着手となりました。

 

○平成17年度時点は、事業に必要な措置として、波介川河口導流事業環境調査委員会を開催し、本事業による環境影響軽減の検討や共有地等の事業用地買収を行うため、土地収用法の手続きとして本事業に関する事前説明会を平成18年2月7日に開催しました。

 

○また、平成17年4月には、新居排水機場を直轄管理とし、新居樋門と一元管理を開始したほか、平成17年12月には波介川河口導流事業の対岸にあたる春野町仁ノ、西畑地区住民の方々に対しても事業の工程や影響対策について説明を行いました。

 

○なお事業等の進捗状況等を地元の方々に広く知っていただくため「波介川新聞」を2ヶ月に1回発行し、地区への配付及び当事務所のホームページに掲載しています。

 

○一方工事関係では、鎌田用水路付け替えで用水路トンネルが3月に完成するほか、これに接続される用水路の工事も平成18年度完了を目指し施工中です。同時に県道新居中島線の付け替えのための「山掘削、築堤」の工事を実 施中です。

 

○今後は、平成24年度の完了にむけ、新居地区及び関係機関等との調整を十分行い、スムーズな事業進捗を図っていく所存です。  

 

                                                

 

────────────────────────────────────

「四国河川ニュース」に関するご意見、ご要望や四国の河川についての資料の要求、

また河川に関するニュースなどがありましたら、以下までご連絡をお願いいたします。

 

■連絡先■

四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐 大谷忠夫

760-8554高松市福岡町4丁目26−32

TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)

FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html

───────────────────────────────────