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 四国河川ニュース

1/21(土)〜1/27(金)》228号

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                                                                                                                                                           【2006.1.30発行】

○四国・水こぼれ話談話室Vol.26○

   ○清流仁淀川への想い(高知県 越知町 吉岡 珍正町長)

○今週のニュース○

  ○災害技術ヒアリングキャラバンについて(四国管内)

   ○四国東南海・南海地震対策連絡調整会議 第二回情報共有、広域連携合同部会の開催結果(四国管内)

   ○愛媛各圏域総合流域防災協議会の今年度成果について(愛媛県内)

   ○香川の総合的治水対策〈平成17年度アクションプラン〉の公表について(香川県内)

   ○徳島県の総合的な水害・土砂災害対策について(徳島県内)

   ○ 「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介〜84番 湯舟の名水〜(香川県内)

              

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.26 清流仁淀川への想い(高知県 越知町 吉岡 珍正町長)

 

○私のまち越知町は、高知県中西部にあり、一般国道33号が町の中心を走っています。愛媛県境までは車でわずか35分です。昭和50年には人口9,546人でしたが、現在は6,952人となり、過疎化、少子化は中山間の他の町村同様、どんどん進んでいます。面積は111平方キロメートルであり、山と川に囲まれた美しい町です。

 

○町に沿って一級河川「仁淀川」が流れており、清流が住民の心を和ませています。この川は全長124キロメートルあり、石鎚山を源に、面河渓谷や安居渓谷など多くの支流を持ち、流域の市町村に恵みを与え、太平洋に流れこみます。魚族も大変多く、鮎は特に有名で、夏には全国から釣師が集まってきます。又、年間を通じ、カヌーやキャンプで賑わいます。

 

○しかし台風時には、越知町は仁淀川中流域の集水地であり、市街地の周辺は幅が数100メートルから広い所は2キロメートルにわたって一面の水浸しとなります。住民は、昭和20年の枕崎台風以後、この川の恐ろしさを知っています。農業は甚大な被害を受けます。昭和61年に完成した、四国地方整備局管轄の「大渡ダム」によって、近年の異常降雨によるピンチもギリギリのところで乗り切れました。特に昨年の台風14号ではダム所長をはじめ関係者のご努力により、市街地水没を免れたことに心より感謝を申し上げます。

 

○ところで私の子供の頃は、この川の水量は今よりもっと多く、河原もきれいでした。夏休みには一日中泳いだり、魚をとって遊んだものです。大きな瀬があり、鮎や、今は少なくなりましたが、「ゴオシ(カジカの仲間)」をガッチャンで突いてとったものです。水に潜ると、川底の砂が太陽の光の影響でキラキラ輝いていました。その後、この川の上流に次々にダムができ、水量も大幅に少なくなりましたが、それでも昔のおもかげを残し瀬音をたてています。

 

○町の西方には植物学者「牧野富太郎」の植物採集地として有名な「霊峰横倉山」がそびえています。この山は「安徳伝説」の山として、毎年多くの「伝 説好き」の方々が登ります。頂上近くに全国で5つあると云われている宮内庁管轄の「安徳天皇陵墓参考地」があり、頑丈な石垣に周囲を守られた墓が あります。又この山は樹齢400年とも云われている巨大な杉が立ち並んでいます。山中はうす暗く、深閑としていて、思わず霊気を感じる不思議な山です。

 

○こんな越知町が大好きです。住民と力を合わせ自然を守っていきたいと思います。

 

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転 送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.災害技術ヒアリングキャラバンについて(四国管内)

 

○連年、四国は自然災害に見舞われ、また東南海・南海地震の発生確率の高さが話題になっていることから、この度四国地方整備局では災害等に関する技術を四国独自の技術公募のテーマとして、重点的に募集することにしました。

 

○そこで、四国技術事務所を中心として、平成16年度等の災害復旧工事(応急処理含)等を経験した出張所並びに施工業者の現場代理人等の方々に直接ヒアリング調査を行い、災害で苦労した現場の生の声を聞くことにしております。

  (ヒアリング日程)

     H17.1.24(火)西条国道維持出張所、池田国道維持出張所

     H17.1.25(水)徳島国道出張所、吉野川上板出張所

     H17.1.26(木)南国国道維持出張所、吉野川砂防出張所

     [問合せ:新技術活用評価委員会 事務局:

         四国地方整備局 四国技術事務所 技術課(087-845-3135)

                              (企画部 施工企画課(087-851-8061))]

 

 

3.四国東南海・南海地震対策連絡調整会議 第二回情報共有、広域連携合同部会の開催結果(四国管内)

         

○1月24日(火)、四国地方整備局では四国東南海・南海地震対策連絡調整会議第二回情報共有部会、広域連携部会を高松市内で開催いたしました。

 

○部会では、今年度成果として、Webポータルサイトの立上げ、GIS防災基盤情報などの取りまとめ、今後の課題について意見交換などを行い、平成18年度には新たに光ファイバーネットワークを陸上自衛隊善通寺へ拡張、連携本部(仮称)の必要性の検討等について取り組むことが了解されました。

 

○本合同部会の結果については、2月9日開催の連絡調整会議に報告する予定です。

 

   連絡調整会議については、四国地方整備局HP

       http://www.skr.mlit.go.jp/ より

       右上の『防災・災害』 をクリックし、

       右下の『四国東南海・南海地震対策連絡調整会議』をクリック

    [問合せ:四国地方整備局 企画部 防災課(087-851-8061)]

 

 

4.愛媛各圏域総合流域防災協議会の今年度成果について(愛媛県内)

 

○豪雨災害等の総合的な水害・土砂災害対策を進めるにあたり国土交通省四国地方整備局と愛媛県が連携し、河川の上下流や左右岸のバランスを確保しながら、流域全体の安全度の確保・向上を図ることを目的として、愛媛県を5圏域に分けて、平成17年4月に総合流域防災協議会を設置しました。

 

○協議会では、治水安全度、整備状況等に関して情報共有・意見交換等を行い、各流域の治水対策の方針を作成するとともに、直轄事業、県等の具体の事業の進度調整及び危機管理対応の向上を図っています。

 

○つきまして、今年度、協議した結果について公表いたします。

  【今回協議した内容】

    ・各圏域毎の水害・土砂災害の現状の課題について

    ・各圏域毎の水害・土砂災害の当面の進め方について

    ・各圏域の平成17年度実施事業

 

 

5.香川の総合的治水対策〈平成17年度アクションプラン〉の公表について(香川県内)

 

○四国地方整備局と香川県は、平成17年度から豪雨災害等の総合的な水害・土砂災害対策を進めるにあたり、国及び県が連携し、上下流や左右岸のバランスを確保しながら、流域全体の安全度の向上を図る目的で平成17年4月26日に「香川東部・土器川・香川西部圏域総合流域防災協議会」を設立しました。

 

○この協議会において香川の総合的治水対策〈平成17年度アクションプラン〉を取りまとめました。内容は[香川県下の治水対策の現状と課題][香川県下の治水対策の当面の進め方]が8ページの冊子に記載されており、香川河川国道事務所及び香川県のホームページに掲載して公表を行っております。

 

 

6.徳島県の総合的な水害・土砂災害対策について(徳島県内)

 

○四国地方整備局と徳島県は、河川や地域の特性を踏まえ徳島県内に吉野川圏域、那賀川圏域、海部圏域を設定し、平成17年4月22日に各圏域毎の総合流域防災協議会を設置しました。

 

○総合流域防災協議会の目的は、圏域毎の水害・土砂災害の現状と課題、当面の事業の進め方について情報共有・調整をはかり、効果的・効率的な水害・土砂災害対策を進めようとするものです。

 

○その結果を、「徳島県の総合的な水害・土砂災害対策」として取りまとめ、記者資料提供や四国地方整備局の県内各事務所及び徳島県のホームページを通じて、1月26日、一般に公表しました。

 

 

7.「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介〜84番 湯舟の名水〜(香川県内)

           

○高松港から四国フェリーで出航後、丁度1時間程で小豆島土庄港に到着します。その後、車で約20分の道のりを小豆島中心部の池田町にある湯舟山(標高400m)に向かいます。小豆島南岸を連結している国道436号を途中、殿川ダムの案内を目標に左折し、車1台がやっと通れる急勾配の山道を登ること10分余り、殿川ダムを左手に望みながらしばらく過ぎて進むと、湯舟山の中腹に車が数台駐車できる広場に到着します。ここは「小豆島八十八ヶ所 札所44番湯舟山」の駐車場で、そこから細い階段を登ると、途中に「鐘つき堂」があり、そこを先に進むと小さなお寺の境内の一角に、“こんこん”と涌き出 る「湯舟の名水」に到着します。

 

○この「湯舟の名水」は、昭和60年に環境庁の「日本の名水百選」に選ばれ、また平成4年には「さぬきの名水」に認定された涌水で、水源の湯船山は、自然性の高い樹林を有しており、その全域が県と町の天然記念物に指定されています。

 

○「湯舟の名水」は、南北朝時代に、南朝方として戦った佐々木信胤(のぶたね)が、干ばつによる飢饉を救った霊水として仏堂を建立し、この「湯舟の水」を奉り、現世及び後世の冥福を祈ったと言い伝えられています。

 

○ここの水は、地元の簡易水道、共同洗い場、急斜面に作られた「千枚田」などに利用されており、また水源の量は日量約400m3と、水不足が多い小豆島で雨が降らない日が続こうともけっして絶えることがないため、「千枚田」でとれるお米は、小豆島だけでなく讃岐(香川)の中でも、一二の美味しさだと言うことです。

 

○「千枚田」とは、湯舟山の南側急斜面に、平安〜室町時代にかけて開かれた棚田が一千数ほどに上ることから「千枚田」と呼ばれており、標高150m〜250mの急峻な山腹に約8.8ha、733枚の大小さまざまな棚田が等高線のように広がる美しい田園風景を見ることができます。棚田の一枚の大きさは、小さいもので1坪ほどで、大きいものでも5a程度しかなく農作業をするにはとっても大変過酷な地形です。またここの棚田は平成11年7月に環境庁から「日本の棚田百選」にも選定されたものです。

 

○小豆島は、夏には関西方面からの海水浴客で賑わい、オリーブ公園や寒霞渓など見所も多く、日本のエーゲ海に相応しく温暖な気候と穏やかな風光の美しい島です。またこの「湯舟の銘水」で作られた自然のミネラル分豊富な麺も、独特の風味があり大変美味です。是非一度、瀬戸内海に沈む美しい夕陽を眺めながら、名水で練り上げた麺を堪能してみては如何でしょう。

「湯舟の銘水」

                                              

「千枚田」

 

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■連絡先■

四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐 大谷忠夫

760-8554高松市福岡町4丁目26−32

TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)

FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

四国地方整備局 ホームページURL(四国河川ニュース)

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