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 四国河川ニュース

1/14(土)〜1/20(金)》227号

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2006.1.23発行】

 

 ○四国・水こぼれ話談話室Vol.25○

   ○日本一の清流へ 〜広見川に夢を繋ぐ〜(愛媛県 鬼北町 松浦 甚一町長)

 ○今週のニュース○

  ○那賀川渇水調整協議会の設立について(那賀川水系 徳島県)

  ○四国東南海・南海地震対策連絡調整会議 第二回情報共有、広域連携合同部会の開催について(四国管内)

  ○ 「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介(徳島県内)〜11番 土釜・鳴滝〜

              

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.25 〜 日本一の清流へ〜広見川に夢を繋ぐ〜(愛媛県 鬼北町 松浦 甚一町長)

 

○鬼北町は、平成17年1月1日、旧広見町と旧日吉村が合併して新しく生まれた町で、人口13,000人弱、面積は24,000ヘクタール強で、森林が85パーセント強を占める中山間地域そのものの町です。周囲を1,000メートル級の山々に囲まれ、四万十川の最大級の支流である広見川を主流に三間川、奈良川、大宿川等大小の河川の中洲にできた盆地に開けた自然豊かで気候温暖な災害の少ない住みやすい町です。

 

○昔から人と川との関わりは深く、広見川沿いにある縄文後期の遺跡(岩谷遺跡)がそれを証明しており、広見川と流域住民との関わりは、即、生活用水や農業用水として利活用をされ、また、豊富な「アユ」「ウナギ」「カニ」等は食糧であり、子供達の遊び場であり、人々の癒しの場でもありました。

 

○しかし、戦前戦後の山林の乱伐、乱開発、人工林の増加等により流量の減少、生活様式の変化に伴う生活雑排水による水質の悪化、乱獲による魚類の減少は川と人との関わりが遠くなり、住民の広見川に対する思いも希薄になり河川環境は悪くなるばかりでした。

 

○15年くらい前から、住民から四万十川の源流である広見川を守ろうという会が発足し、以後積極的に生活雑排水処理や河川工事の工法等に提言を頂 くようになりました。町もこれに呼応して森林整備の促進、土木工法の見直し、農業集落排水、合併処理浄化槽事業の推進に取り組んできました。

 

○一方で、四万十川流域の河川をきれいにする条例を制定し、町、住民、企業の責任を明確にして河川環境の浄化に努めておりますし、住民組織の方は「広見川夢の会」と名称を改め、日本一の清流を目指して、河川環境を守り発展させる運動に(草刈、鯉の放流、ホタルの生息環境整備、講演会の開催等)努めて頂いており感謝の他ありません。

 

○今後、行政と住民が一体となって自然を守り親しみ、広見川を守り、大きな財産を確かに後世に残したいと考えております。

 

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.那賀川渇水調整協議会の設立について(那賀川水系 徳島県)

 

○1月18日(水)、那賀川河川事務所と徳島県では、阿南市内のロイヤルガーデンホテルにおいて近年頻繁に発生する那賀川の渇水に対処するため、渇水時における関係利水者間の水利使用の調整を円滑に行い、合理的な水利使用の推進を図る事を目的として「那賀川渇水調整協議会」を設立しました。

 

○那賀川では、近年、頻繁に渇水が発生し、その都度、利水者間において水利使用の調整を行って来ました。特に今年度は、長安口ダム完成以来、最大の渇水となった平成17年春〜夏渇水をはじめ、3度の渇水が発生し、利水者間で約20回におよぶ利水者会議を開催し、水利使用の調整を実施したところです。

 

○また、最近では、平成7年、平成13年、平成17年と長安口ダムからの補給が困難となる事態が生じており、平成17年春〜夏渇水では、長安口ダムからの利水補給停止後、緊急措置として過去に例のない川口ダムの最低水位以下の貯留水の活用や維持流量の削減による取水という事態となり、農作物や工場の操業などに過去最大の影響を及ぼしたところです。

 

○これまで渇水時における水利使用の調整は、水利使用者で構成された「那賀川利水者会議」を開催し、利水者間で水利使用の調整を実施していましたが、今後の頻繁に発生する水利使用の調整に対し、維持流量の削減など河川管理行為を含めた総合的な渇水調整を実施し、渇水時における合理的な水利使用の推進を図るため、河川法第53条3項に基き組織したものです。

 

○本協議会では、利水者間での水利使用の調整を尊重しつつ、那賀川における渇水時の合理的な水利使用の推進を図るとともに、今後の渇水事態に対し、万全な体制づくりに向けて取り組んでまいります。

 

 

3.四国東南海・南海地震対策連絡調整会議 第二回情報共有、広域連携合同部会の開催について(四国管内)

 

○四国東南海・南海地震対策連絡調整会議 第二回情報共有部会、広域連携部会を平成18年1月24日(火)午後2時からウェルシティ高松において開催いたします。

 

○今回は今年度の実施内容報告、現時点での課題、来年度の検討項目、今後のスケジュールを情報共有と広域連携の合同専門部会において、連絡調整を行います。

 

連絡調整会議については、四国地方整備局HP http://www.skr.mlit.go.jp/ より右上の『防災・災害』をクリックし、右下の『四国東南海・南海地震対策連絡調整会議』をクリック

      [問合せ:四国地方整備局 企画部 防災課(087-851-8061)]

 

 

4.「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介〜11番 土釜・鳴滝〜(徳島県内)

           

○徳島市内から車で徳島自動車道の美馬インターチェンジを経由し「貞光ゆうゆう館」まで約1時間余り、その後、貞光から国道438号を剣山方面に南下すること約30分、旧一宇村に入ってしばらく進むと、『土釜』の所在を示す看板と駐車場に遭遇します。駐車場は、普通車が5台程やっと駐車出来る規模のもの。また『鳴滝』は、そこから一車線の町道(国道対岸)を旧貞光町へ5分程引き返した箇所に、まず収容台数20台程度の鳴滝駐車場に到着します。その後、徒歩で200m程進み、前方を見上げた位置に『鳴滝』が、水しぶきとともに現れます。この『鳴滝』は、国道438号を来る途中の旧貞光町と旧一宇村の旧の町村界付近からも、対岸の山腹に一瞬確認出来ます。

 

○県指定天然記念物の『土釜』は、現在のつるぎ町の中心部に位置し、吉野川の支流、貞光川の峡谷に出来た直径6〜10mの釜状の甌穴です。形状が釜に似ている事からこの名がついたもので、岩盤の間から落下する滝は落差7mほど、また滝壺は下流に向かって一の釜、二の釜、三の釜が連なり、すばらしい景観をつくり出しています。

 

○この渓谷は、堅硬な緑色片岩の岩層を河川が横断することにより浸食形成されたもので、渓流は幅2mばかりにせかれて滝となり、3段に落ちることで岩盤の底を深くえぐった深渕が形成され、狭い滝壺が釜状となったものです。

 

○岩盤に挟まれた滝からは、清流が轟音をたてて滝壺に激しく落下し、真っ白に泡立った渦流は、やがて鮮やかなエメラルドグリーンへと変わっていく。また、周りは豊かな緑に囲まれ、新緑やモミジなどの紅葉が特に美しい景勝地として見るものを圧倒します。

 

○また『鳴滝』は、旧貞光町の鳴滝谷から貞光川に流れ込む県下最大の総落差85mの三段瀑で、上から一段目が40m、二段目が25m、三段目が20mと水量はあまり多くありませんが、いくつもの段を刻みながら落ちる滝で、最下段には小さく浅い滝壺があります。

 

○『鳴滝』とは、七滝が転訛して今の名称になったと言われており、昔は剣山に登る修行者がこの滝で身を清めたとも言い伝えられています。

 

○『土釜』と『鳴滝』には、共に遊歩道も整備されており、周辺の四季折々の水面に写る新緑や紅葉と渓谷美が織りなす艶やかさが、多くの来訪者を和ませてくれます。是非一度、のんびりと出かけてみては如何でしょう。

 

 

『土 釜』

 

 

『鳴 滝』

 

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■連絡先■

四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐 大谷忠夫

760-8554高松市福岡町4丁目26−32

TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)

FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)

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