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 四国河川ニュース

1/7(土)〜1/13(金)》226号

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2006.1.16発行】

 

○四国・水こぼれ話談話室Vol.24○

○土器川の自然再生をめざして(香川県 丸亀市 新井 哲二市長)

○今週のニュース○

  ○「四国スカイウォーカー」について(吉野川水系 徳島県)          

  ○ 「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介 〜6番 美濃田の渕〜(徳島県内)        

             

 

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.24  土器川の自然再生をめざして (香川県 丸亀市 新井 哲二市長)

 

○土器川は、香川と徳島との県境にある讃岐山脈の山中(真(ま)真鈴(すず)鈴峠・標高734b)に源を発し、讃岐平野を経て瀬戸内海に注ぐ香川県唯一の一級河川です。全国でも有数の急流河川であり、大雨が降ると雨水は一気に海まで流れ、時には下流地域に洪水被害をもたらすなど暴れ川として名をはせています。

 

○さて、ご承知の方もいらっしゃると思いますが、JR丸亀駅の駅前には、猪熊弦一郎現代美術館があり、多くの方々が訪れています。その猪熊画伯が幼少のころ(明治42年)に起こったといわれる、土器川にまつわる話があり ます。当時、小学校1年生だった画伯は、友だちと土器川へホタル狩りに出かけたのですが、そのとき下駄が脱げ、流され、それを追いかけるうち、ナゲにはまり死にかけたというのです。そのとき、アメ湯売りのおじさんに助けられ、九死に一生を得、それから、丸亀に対する思い入れが強くなったといわれています。

 

○ナゲとは、堰の下流の深みのことで、当時猪熊画伯はお母さんから「土器川に行ってもナゲの近くには絶対近づいてはいけない。ナゲには、ガータロ(河童)が住んでおり、落ちたら最後、ガータロに食べられ、次の日には骨だけになって浮かんでくるのだから」と言い聞かせられていたということです。

 

○本当に遠い昔の話で、画伯にはお気の毒な出来事ではありましたが、当時は土器川の河口近くでもホタルが飛んでいたのだなあと思うと心がなごみます。

 

○現在では、河口より9`bほど上流のところに、自然生態を生かした土器川生物公園があります。この公園は、「四国のみずべ八十八ヶ所」、「のこしたい水環境香川の50選」に選定され、年間を通して多くの市民が訪れています。5月には、ホタル祭りが開催され、子どもたちが水遊びなどで自然にふれ親しんだりする絶好の機会となっています。丸亀を代表する貴重な自然資源である土器川、将来にわたって守り続けたいと思います。

 

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.「四国スカイウォーカー」について(吉野川水系徳島県)

 

○この度、吉野川・那賀川流域の魅力を多くの方々に知っていただくため、吉野川・那賀川流域を紹介する「四国スカイウォーカー」を、吉野川・那賀川を管理する国土交通省の4事務所(徳島河川国道事務所・那賀川河川事務所・四国山地砂防事務所・吉野川ダム統合管理事務所)が共同で作成し、ホームページでの公開を開始しております。

 

○この「四国スカイウォーカー」は、パソコンを操作し、四国の上空を、さながら空中を散歩しながら、吉野川・那賀川流域における景勝地などを紹介するものです。

 

○その他、3D化されてることで急峻な地形や平野、河川などの分かるものとなっています。

 

○「四国スカイウォーカー」をご体験していただき、お友達やご家族で実際に 吉野川・那賀川流域のいろいろな所に足を運んでみてはいかがでしょうか。この「四国スカイウォーカー」が、流域の皆さんにとって「吉野川や那賀川について語り合うきっかけ」となることを期待しております。

 

    ◆「四国スカイウォーカー」URL:

        http://www.toku-mlit.go.jp/river/shiru/yoshino3d/start.htm

 

 

3.「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介〜6番 美濃田の渕〜(徳島県内)

           

 

○徳島市内から車で徳島自動車道の吉野川サービスエリアまで約1時間余り、隣接して整備されている吉野川ハイウェイオアシスの吉野川沿いには、清流きらめく水面に映る奇岩の群れの景勝地、「美濃田の渕」が徳島県の名勝・天然記念物に指定され、長さ約2km、幅約100mに渡り神秘的な装いを見せています。

 

○この渕は、南岸から連なる結晶片岩の地層からなっており、元々は南岸に位 置していた地層が南へ移動した吉野川によって浸食され、河道内の数々の奇岩・怪岩の景観が作られたと考えられています。

 

○山紫水明の河面に浮かぶ個性的な奇岩の数々は、「獅子岩」「鯉釣岩」「与作岩」「千畳敷」「雄釜」「雌釜」「ウナギ巻岩」等と名付けられ、川底から立ち上がり河岸を形作る岩盤や岩には、それぞれ昔から多くの「いわれ」が語り伝えられています。

 

○中でも雄釜・雌釜は川底で繋がっていると言われ、次の伝説が語り継がれています。『その昔、この地方を襲った大干ばつの折り、農民達は雨乞いの儀式を行うことになりました。村の社に祭られる竜王神のご神体を雄釜に沈め、祈願を続けると大雨が降り出し、ご神体は向い側の雌釜に浮かんでくるのです。村人達の願い通り大雨は降りましたが、どうしたことかご神体は雄釜にも雌釜にも浮かんできません。困り果てた村人達は、海女を雇って取り出してもらうことにしました。不気味に静まる雄釜へ潜った海女は、呼吸も限界 を超えた頃、顔面蒼白でご神体を抱えて水面に浮かび上がってきました。色失った海女は「二度と潜る所では有りません。」と、言いしれぬ恐怖にひきつった顔で告げたのです。海女は釜の中で何を見たのでしょう。・・それ以来、現在もこの釜には誰も潜る人は有りません。』

 

○「美濃田の渕」周辺には、春は桜が咲き誇り、夏は深緑の松林など周辺の四季折々の美しい花や木々に囲まれ、水面に写る艶やかさが深い淵の美しさを際立たせ、幻想的な趣をたたえています。

 

○また周辺一帯は、県立自然公園にも指定され、付近にはバンガローやテニスコートも整備され、のんびりと自然を楽しんだり、お風呂でくつろいだりなど、皆さんを優しくお迎えする施設が充実しており、休日を過ごす格好の場 となっています。是非一度、出かけてみては如何でしょうか。

 

 

           

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■連絡先■

四国地方整備局 河川部  河川管理課 課長補佐 大谷忠夫

760-8554高松市福岡町4丁目26−32

TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)

FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)

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http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html

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