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四国河川ニュース
《11/26(土)〜12/2(金)》221号
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【2005.12.5発行】
○四国・水こぼれ話談話室Vol.19○
○ 勝浦川を町の宝に(徳島県
勝浦町 川口 幸一町長)
○今週のニュース○
○第1回 アゴヒゲアザラシに関する検討会を開催(那賀川水系 徳島県)
○「既設ダム有効活用アドバイザー会議」開催される(那賀川水系 徳島県)
○石手川ダム公園ネーミングの募集について(重信川水系 愛媛県)
○ 「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介〜46番 薬師谷渓谷〜(愛媛県内)
1.四国・水こぼれ話談話室Vol.19 勝浦川を町の宝に (徳島県 勝浦町 川口 幸一町長)
@はじめに
○勝浦町は、徳島県の東南部に位置し、面積69.80平方キロメートル、人口約6,600人の町です。町の中央を勝浦川が東西に流れ盆地を形成しています。緑なす四方の山々は山裾をみかん園に拓かれ、平野部には田園地帯が広がり、気候温暖、人心穏和なのどかで住みよい町です。
○勝浦川は剣山山系西端山地を源に、本町ほか2市1町を経て紀伊水道に流れ出る全長49.6キロメートルの県内4番目に長い2級河川です。昭和52年に上流部に多目的な正木ダムができ、洪水に悩まされてきた郷土は愁眉を開きました。また、県営潅漑排水事業により、正木ダムで取水した水を533ヘクタールのみかん園に配水し、本町の基幹産業であるみかん栽培を力強く支えています。
A水に関する話題
○ふるさと創生事業が創設され、全国の市町村に1億円交付されることになった。勝浦町では、この財源を有効に使うため町民から、提言を募り、その結果をもとに、勝浦川の水質浄化、環境美化、河川敷の利活用を総合的に実施し、「勝浦川を町の宝に」していくことを決めました。
○勝浦町の貴重な財産である勝浦川の清流を守り、町民が勝浦川に親しめる環境整備を行うものであり、町民の町づくりに対する熱意と自覚に支えられたものであったわけです。
○この事業によって取り組んだのは、生活雑排水浄化対策のための合併浄化槽設置補助金、河川環境美化対策としての不法投棄のゴミ処理及び一斉清掃費、星谷総合運動公園及び前川キャンプ場整備費などです。ふるさと創生事業終了後も「勝浦川を町の宝に」は、本町の町是となっています。徳島県当局のご理解を賜り、河川敷の草刈りも続けられています。
○流域住民が組織し、勝浦川の美化保全に努力されている団体、勝浦川の水をきれいにする会・勝浦川をきれいにする会及び勝浦川流域ネットワークや町民各位と協力しながら、生命の源ともいえる清らかな水の確保に向けて、なお一層の努力を傾注していきたいと思っています。
○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。
http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html
2.第1回 アゴヒゲアザラシに関する検討会を開催 (那賀川水系 徳島県)
○11月24日(木)、那賀川河川事務所では、阿南市内のロイヤルガーデンホテルにて、アゴヒゲアザラシ「ナカちゃん」と今後の災害復旧工事等のあり方について、「第1回アゴヒゲアザラシに関する検討会」を委員4名のご出席により開催致しました。
「アゴヒゲアザラシに関する検討会」の委員は次の方々です。(五十音順)
徳島大学工学部 鎌田 麿人 助教授
徳島県立博物館 佐藤 陽一 専門学芸員
海遊館 飼育展示部 地本 和史 課長代理
阿南工業高等専門学校 湯城 豊勝 教授
○当検討会は、アザラシが度々上陸している中州の両岸で実施している災害復旧工事を発見日より一時中止としている現状で、専門家の方々にご意見を頂き、アザラシに配慮しつつ、今後の災害復旧工事等のあり方を検討していくため設置したものです。
○会議に先立ち、委員の方々には災害工事箇所とアザラシ出現箇所を確認してもらいました。会議では、事務局からアザラシ発見から現在までの経緯、アザラシに関する有識者の見解、災害復旧工事の概要等を説明し、それを踏まえ委員の方々には今後の災害復旧工事のあり方について議論して頂きました。
○議論のまとめは、以下の通りです。
アザラシに対し、水中騒音・振動、水質汚濁、急激な環境変化が考えられる。これらの影響予測を行うとともに、その結果を踏まえ、工事手順及び監 視体制の検討を行い、次回検討会に諮るものとする。
3.「既設ダム有効活用アドバイザー会議」開催される (那賀川水系 徳島県)
○那賀川河川事務所では、「既設ダム有効活用アドバイザー会議」の現地視察を11月24日(木)13時00分〜18:00に、またロイヤルガーデンホ テル(徳島県阿南市)において本会議を11月25日(金)9時00分〜11:00頃、実施しました。委員の方々は、現地視察が3名、本会議が5名、ご参加いただきました。
○現地視察では長安口ダム等の既設ダムを視察していただき、会議では既設長安口ダムの治水対策と堆砂対策に対する検討手法、今後の解決していくべき課題等について助言、指導を頂きました。
助言、指導の内容については下記のとおりです。
○既設長安口ダムの治水対策に関する検討について
・オリフィス新設について仮締切設計・施工方法の検討が必要。
・減勢方法については既設減勢工(ダムの放流水を安全に流下させるためのダム施設の一部)も含めた総合的な減勢機能(構造・規模等)の検討が必要。
・オリフィス新設とトンネル洪水吐きの併用も視野に入れた検討が必要。
○既設長安口ダムの堆砂対策に関する検討について
・貯砂ダム(案)の処理能力等を具体的に検討し、その結果に基づいて不足する処理量をその他の堆砂対策案との組み合わせも考慮し、短期的・長期的な視点からの検討が必要。
・排砂トンネルはトンネル洪水吐きとしても兼用できる可能性があるか検討が必要。
・長安口ダム下流河道における土砂管理を踏まえた検討が必要。
・排砂については水質を含め環境面を考慮した検討が必要。
4.石手川ダム公園ネーミングの募集について(重信川水系 愛媛県)
○松山河川国道事務所の管理する石手川ダム湖周辺には、展望所をはじめとして4つの公園があり、それぞれ展望所、1号地公園、2号地公園、4号地公園及び6号地公園という呼び名をこれまで用いていました。しかし、現在のダム湖周辺の公園は、一般の方々への知名度も低く、必ずしも有効に活用されていない状況にあります。
○そこで今回、石手川ダム湖周辺の公園が、地域のみなさんに親しまれ、利用が促進されるよう、新しい公園名を付けることにし、地域のみなさんに公募することとしました。
○募集期間は、平成17年12月15日〜平成18年1月13日です。募集内容の告知は、公園名募集のチラシを松山市のタウン情報誌に挟み込むことにより広く市民への周知を行い、また松山河川国道事務所のホームページにも掲載します。
○それぞれの公園で最多得票の名称を採用することとし、採用された方々には、その記念としてお名前を公園に設置する看板の裏側に記載することにしています。今後とも市民に親しまれ、愛着のある名称となるよう、多くの皆様のご応募を宜しくお願い致します。
5.「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介 〜46番 薬師谷渓谷〜 (愛媛県内)
○宇和町で高速道路を一度降りて国道56号を南下すると、宇和島市街の手前で宇和島道路に入ります。そして宇和島道路の終点を過ぎて10分も走ると薬師谷渓谷への案内看板が見えてきます。
○国道56号を左折後、1車線の道路を約5分程進むと、右に薬師谷温泉が見えてきます。そこを越えてしばらくすると、薬師谷渓谷の入口に到着します。あまり広くはありませんが、駐車場もあります。また道路幅員は1車線ですが、車の行き違いは注意して走れば特に問題のない広さです。ただ、バス路線にもなっているため、油断は禁物です。
○薬師谷渓谷は鬼ケ城山と権現山とにいただかれ、奇岩と清流の間をぬって約900m程の遊歩道が続きます。銭ケ淵、岩戸の滝、万代の滝、雪輪の滝、千畳敷、三段の滝、ひょうたん池の欧穴。澄んだ急勾配の渓流で谷は、小さいながらもダイナミックな景観が見られます。花崗岩の岩肌と黒松、赤松、山びわ、みみずばい等の常緑広葉樹、葛生植物が見られます。また6月下旬から8月末日までの間、渓流の入口では、そーめん流しも行われています。
○2時間ぐらいで散策出来ると思います。渓谷散策が終われば、くる途中にあった薬師谷温泉で旅の疲れを癒し、汗を流しては如何でしょうか?渓流沿いの露天風呂は雰囲気も良くゆっくり出来るので、なかなかお勧めです。
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