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四国河川ニュース

10/29(土)〜11/4(金)》217号

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2005.11.7発行】

○四国・水こぼれ話談話室Vol.15○

   ○ 北海道から届いた「友情の水」(香川県 三木町 石原 收町長)

○今週のニュース○

  ○「那賀川源流モニュメント並びに源流碑竣工」除幕式開催される(那賀川水系、徳島県)

  ○那賀川にアザラシ(ナカちゃん)出現する(那賀川水系、徳島県)

  ○「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介 〜8番 黒沢湿原とたびの尻滝〜(徳島県内)

            

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.15 北海道から届いた「友情の水」(香川県 三木町石原 收町長)

 

○1994年以来、11年ぶりに早明浦ダムの貯水率がゼロとなった今夏の香川県の大渇水は、台風14号のもたらした降雨であっさりとけりがついた。

 

○吉野川水系水利用協議会が6月15日に第1次取水制限を実施して以来、厳しい給水制限はほとんどの市町で断行され、公営のプールや温泉施設は軒並み休業し、風評被害によって観光客が減少するなど、県下に様々な悪影響を及ぼしました。

 

○三木町は、県都高松市の東に沿うように75.78平方キロを画し、人口29000人の県下最大の町であり、中央部を東西に高松自動車道、国道11号線、県道高松長尾大内バイパスなど香川県を代表する3路線が横断する東西交通網の要衝であります。また、香川大学医学部、農学部、県立三木高校などの教育施設が充実し、広い町域には今もなお青々たる田園地帯が広がり、南部の山地では自然豊かで文化の薫り高い名勝が数多くあります。

 

○今夏の大渇水は、このような風光穏やかな本町に置いても極めて深刻な影響をもたらし、その後の状況の悪化によっては夜間断水もやむなしという危機的な状況にまで追い込まれました。

 

○そのような中、姉妹都市として交流を深めております北海道七飯町(ななえちょう)七飯町(町長、水嶋 清)がこの窮状を憂望され、北海道の名水「夢水氣(ゆめみずき)」2gペットボトル15,000本を贈呈したいとの温かい申し出をいただきました。厚顔を恥じつつも水嶋町長のご厚意を快くお受けすることにいたし、ほどなく届けられたこの慈雨のごとき水は、早速に報委員のご協力を得て町内1万余の全世帯に配付させていただきました。渇水に疲弊していた住民は、七飯町の篤い気配りにどなたもたいへん感動され、恩返しに当地を訪問したいとのコメントを寄せられたり、直接、七飯町にお礼を言われたりなど大きな反響を呼び、これらの話題は彼地の新聞や当町のホームページなどを通じ、美談として広く紹介されたと聞いております。

 

○北海道の大地に湧くこの水は、本町と七飯町の両町住民の心に、まさに「友情の水」として深く染みいるものとなったのです。

 

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。またこのメールは、各市町村長様にもご担当より転送して下さいますよう、お願い致します。

 

        http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

 

 

2.「那賀川源流モニュメント並びに源流碑竣工」除幕式開催される(那賀川水系、徳島県)

 

○10月29日(土)9時30分から、那賀川源流碑建立地点(徳島県那賀郡那賀町木頭北川)において「那賀川流域フォーラム2030」元委員で結成された「那賀川アフターフォーラム」により「那賀川源流モニュメント並びに源流碑竣工除幕式」が行われました。

 

○除幕式にはアフターフォーラム委員や流域住民ら約110名が出席し、小学生5名による源流碑の除幕、源流碑遊歩道入口でのテープカットを行いました。

 

○源流モニュメントや源流碑は、流域住民の一体感を育むとともに上下流域の交流をはじめとした流域内の交流促進を図ることを目的に、流域のシンボルとして設置されたものです。

 

○源流碑は、スーパー林道剣山トンネル西側広場にあり、那賀川上流から採取された約4tの玄武岩を二つに割って、大きい方は剣山、小さい方はジロウギュウに見立てて設置されています。

 

○また源流モニュメントは、「何もしないゼロからの一滴の水が生まれる」源流のイメージをコンセプトに四国大学の井下教授がデザインを行い、源流地点にある岩の上に設置されています。

 

○遊歩道は源流碑建立地点(スーパー林道剣山トンネル西側広場)の南側から下って源流地点まで散策できます。来年度以降には下流側から夫婦滝を通過し源流地点まで上って散策できる遊歩道も、整備していく予定としています。

 

 

3.那賀川にアザラシ(ナカちゃん)出現する(那賀川水系、徳島県)

 

○11月2日(水)早朝、徳島県那賀郡那賀川町赤池地先(那賀川左岸距離標3k/4+100m付近)の中州上にて、アザラシが出現しました。このアザラシは、体長約1.5〜2メートル程度で、毛は茶色く白いひげが生えており、その特徴から北極圏などに生息するアゴヒゲアザラシの可能性が高いようです。

 

○11月4日(金)9時頃、再びアザラシが姿を現しましたが、今回は2日に現れた中州より約100mほど下流の河川内で、時折、水面から顔を出してゆっくりと泳いでいました。

 

○一連の出来事は、既にご承知のとおり全国紙の新聞、テレビでも紹介され、連日連夜、噂を聞いた報道陣、住民や見物客が大勢詰めかけ、「ナカちゃんじゃ」、「かわいい」などと、人気者になっているようです。

 

○当面、那賀川河川事務所では、アザラシの動向をしばらく見守る予定です。那賀川のアザラシに関する情報は、那賀川河川事務所のホームページにも掲載していますので、そちらをご覧下さい。

 

       http://www.skr.mlit.go.jp/nakagawa/index.html

 

 

4.「四国のみずべ八十八カ所」隠れた秘境紹介 〜8番 黒沢湿原とたびの尻滝〜(徳島県内)

      

○阿波池田から車で出発し、池田町漆川にある黒沢湿原に向かいます。途中、中間点付近の町道沿いで、日光浴でもしていると思われる十数頭の野生猿の群れに遭遇し、自然の豊かさに感動する。海抜500m程に設置された町道からは池田町内、祖谷の秘境を眼下に望みながら約30分ほどの行程で、海抜550mの黒沢湿原(くろぞうしつげん)に到着しました。

 

○到着後間もなく、湿原周辺の松の梢に小動物の動きを発見する。目を凝らして観察すると、野リスが住み家らしき松の枝を行き来し、身を隠す様子も見られない。なんと、人慣れしていると言うか、無警戒さに驚かされる。また、付近をよくよく観察すれば、道路の沿道には、野生のイノシシが獲物(ヤマイモ)を物色したらしいフィールドサインをあちこちで見かける。ここでは、人も野生動物もまさしく自然界の生き物であることを、改めて痛感させられる。

 

○南北約2km、幅200〜300m程の細長く入り組んだ形の沼沢盆地には、四季折々の珍しい湿原植物や食虫植物が数多く群生し、昭和40年「黒沢湿原植物群落」として県の天然記念物に指定されました。山々に囲まれた清流がわき出す湿原には、自然とのふれあいを求めて、年間約3万人の行楽客が訪れているようです。

 

○主な草花を挙げると、トキソウ(6〜7月)、ヒツジグサ(6〜9月)、エゾミソハギ(8月)、ミヤコアザミ(8〜9月)、キセルアザミ(9〜10月)、食虫植物のモウセンゴケ(6〜8月)が自生しており、中でも、可憐な花を咲かせるサギソウ(7〜8月)は愛好者も多く、町の花にも指定されています。

 

○この湿原は、かつては水田として利用されていたもので、現在ではアシが一面に茂り、湿原が失われつつある中で、なんとかサギソウを守ろうと、町内の愛好者約100名の方が集まり、昭和52年「サギソウを守る会」が発足しました。また、町でも散策のための桟道や休憩所、林内広場、野生生物の観察小屋などを設け、湿原の保護と整備に積極的に力を入れています。

 

○是非皆さんも余暇を利用して、自然とのふれあいを求め、珍しい未知の植物に出会ってみては、如何でしょう。

 

 

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760-8554高松市福岡町4丁目26−32

TEL 087-851-8061(代)マイクロ88-3753(大谷)

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