四国河川ニュース《8/20(土)〜8/26(金)》 No.207

○四国・水こぼれ話談話室Vol.5○
     ○ 「水とこころ」         (四国地方整備局河川部長 菊池 良介)

 ○今週のニュース○
     ○ 山鳥坂ダム建設事業環境影響評価方法書の公告・縦覧について
                                 (肱川水系 愛媛県)
     ○ 石手川ダム放流警報設備等を用いた災害情報等の周知について
                                 (重信川水系 愛媛県)
     ○「重信川まるごと探検隊」〜生き物さがし〜の実施   (重信川水系 愛媛県)

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.5
     「水とこころ」      (四国地方整備局河川部長 菊池 良介)

○.こんにちは。四国地方整備局の河川部長の菊池です。

○.昨年のこの時期は、相次ぐ台風で毎週毎週、洪水対応に追われておりましたが、今年は打って変わって、早明浦ダムの利水容量が枯渇してしまうという早明浦ダム完成後最大の渇水に見舞われてしまいました。何とか電源開発鰍フご協力により、発電専用容量から水道用水へ緊急放流し当面の断水回避 は出来ましたが、まだまだ渇水は続きそうで暫くは夏期休暇は取れそうにありません。改めて四国の治水・利水安全度の低さと治水対策、水資源開発の重要性を痛感したところです。

○.四国の人情を知るには先ず「お遍路さん」ではないかと思い、私は昨年7月から一番札所、鳴門の霊山寺から順番に回り始めこれまでに77ヶ所を終わりました。「嘘をついてはいけない。おべっかついてはいけない。怒ってはいけない。など」お遍路心得というべき十善、早く回ればよいのではなく「人に微笑みかけなさい(和顔施)。人に優しい言葉をかけなさい(言施)。人の幸せを心から願いなさい(心施)。など」お金ではない施し(功徳)を沢山行いなさいという無財七施、お遍路さんに対する地元の人の「おもてなしの心」(実際に私も何回も「おもてなし」を受けました。)の話を聞くと、これが「四国のこころ」の基盤の一つになっているのではないかと感じています。

○.お寺に入ると先ず手水鉢で左手、右手の順に洗い、左手に水を受けて口を漱ぎ体を清めるのが作法であることを教えて貰いました。無心にその作法を続けていた時、あるお寺で手水鉢に「こころを洗う」との名盤を見つけ、心打たれました。これからも「こころ」と「水」を大切にしたいと思う今日この頃です。

○.なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

2.山鳥坂ダム建設事業環境影響評価方法書の公告・縦覧について
                         (肱川水系 愛媛県)

○山鳥坂ダム工事事務所では、事業の実施に先立って環境影響評価の手続を進 めていますが、その一環として、環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法等を記載した「山鳥坂ダム建設事業環境影響評価方法書」の縦覧を開始しました。

○この方法書は、8月23日(火)から9月22日(木)までの1ヶ月間、四国地方整備局、山鳥坂ダム工事事務所、愛媛県庁、大洲市役所(本庁と各支所)、西予市役所(本庁、野村総合支所、城川総合支所)において縦覧することができます。

○この方法書に対して、環境の保全の見地からの意見を広く多くの方々から集め、ダム事業に地域の方々のご意見を反映しながら環境に配慮した適切な環境保全対策を講じていきたいと考えています。

○ 環境調査情報の公開
  当事務所では、方法書に対する意見提出の際の参考にして頂くために、これまでに 実施してきた環境調査の内容を「山鳥坂ダム周辺の環境」としてまとめ、事務所ホームページに掲載していますので、詳しくは下記のホームページをご覧ください。
        http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/

○ 環境影響評価窓口の設置
  方法書の縦覧に合わせ、一般の方から質問等があった場合の受け皿として、事務所内に「環境影響評価窓口」を設置しました。
  また、方法書の内容を十分にご覧いただくため、当窓口では方法書の貸出しを行っています。

3.石手川ダム放流警報設備等を用いた災害情報等の周知について
                         (重信川水系 愛媛県)

○8月22日(月)、松山河川国道事務所は、管内では初となる「石手川ダム放流警報設備等による災害情報等の伝達に関する協定」を松山市と締結しました。これにより松山市が発表する石手川に係る災害情報等を、石手川ダム放 流警報設備等を利用し、石手川沿川の住民の方々に対して周知することとしました。
  ※対象放流警報設備:放流警報設備(サイレン、音声情報) 24箇所
放流情報表示設備(文字情報) 7箇所
情報表示装置(文字情報) 1箇所

○これは、平成17年12月の国土交通省が公表した「豪雨災害対策緊急アク ションプラン」を受けて締結したもので、このアクションプランの中で、ダム放流警報設備や河川情報表示装置等の既存の施設を有効活用し、市町村等が実施する災害情報や避難勧告の情報伝達ツールとしての利用を推進することが、決定されています。

○本協定の締結にあたっては、事前(8月19日)に松山市と共同で記者発表を行うと共に、8月23日(火)に、中央公園放流情報設備(松山中央公園付近)を使って、現地デモンストレーションを行いました。

○最後に、本格的な台風シーズンを前に今回の協定締結が、石手川沿川住民の方々の迅速な避難行動等に役立ち、生命や財産を守る一助になればと考えています。

4.「重信川まるごと探検隊」〜生き物さがし〜の実施 (重信川水系 愛媛県)

○8月23日(火)、「重信川の自然をはぐくむ会」(会長:愛媛大学工学部教授矢田部 龍一)は、市内の小学生高学年約15名を対象に「重信川まるごと探検隊」〜生き物さがし〜を実施しました。

○本イベントは、重信川特有の泉と霞堤付近に生息する生物を採集し、身近にいる生物を観察することから、手軽にできる自然度調査の方法を学んでもらうものです。

○重信川流域にある「森之木泉」で東雲女子大学石川和男教授のもと、水生生物や昆虫を採集し、水生動物による水質判定や土壌動物群による自然度の判定を行いました。

○霞堤内にある「かすみの森公園」では、土壌をざるでこし微生物を採取したり、トンボやアゲハの種類を調べたり、生態系ピラミッドのしくみと水辺の生き物の食物連鎖を勉強しました。

○参加した子供たちからは、「おもしろかった」「次回も参加したい」と好評でした。


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    ■連絡先■
      四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 大谷 忠夫
      〒760-8554高松市福岡町4丁目26−32
      TEL 087-851-8061(代) マイクロ88-3753(大谷)
       FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)
 http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html
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    http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/news/news.html



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