四国河川ニュース《7/23(土)〜7/29(金)》 No.203

○四国・水こぼれ話談話室Vol.1○
     ○ 阿南市における水に関する話題  (阿南市 岩浅 嘉仁市長)

 ○今週のニュース○
     ○ 防災シンポジウム「16年災害の記憶(反省と今後の対策)」の開催 (愛媛県)
     ○ 河川愛護図画展優秀作品表彰を実施 (四万十川水系 高知県)

    
○ 「森と湖に親しむ旬間」のイベントを実施 (重信川水系 愛媛県)

1.四国・水こぼれ話談話室Vol.1
     阿南市における水に関する話題 (阿南市 岩浅 嘉仁市長)

○.はじめに
 阿南市は東は紀伊水道、南は太平洋に臨み、北は一級河川那賀川に沿って隣町に接している。西部は四国山系の東端に連なる山地と東部の沖積平野から形成され、県南部の産業、経済、文化の中心都市となっています。
那賀川は剣山山系を源とし、874km2の流域をもち、上水道、農業用水、工業用水に利用されています。上流域は日本有数の多雨地帯であり、海川観測所(四国電力)で1,317mmと言う1日の降雨量としては全国一の値を記録しています。また、流域が急勾配であるため渇水も生じやすい河川で、最近では毎年のように渇水が発生しており、水不足が深刻な問題となっています。

○.水に関する話題
 那賀川は、今年長安口ダム完成以来、最大の渇水となりました。
 今年の取水制限は、4月26日に開始され、6月11日には長安口ダム及び小見野々ダムからの利水補給ができなくなり、渇水による生産調整で工業関係の被害額は約48億円(7月11日現在)と過去最大になっています。
阿南市においても4月28日に渇水対策本部を立ち上げ、市民に節水のPR等を行っています。また、6月24日には阿南市内の各種団体をもって組織する「那賀川渇水対策協議会」を設立し国及び県に対し、渇水に対する抜本的な対策を要望しております。
頻発する渇水への対策を怠れば、雇用の確保、税収の減少など、市民生活はもとより大きな経済的損失を招くことになると危惧しております。
 市民の安全で豊かな暮らしを実現するためにも、那賀川の利水、治水、環境の保全を図ることは極めて重要な課題であります。

○なお、標記内容の詳細は、次の四国地方整備局HPにおいても掲載していますので、ご覧下さい。

http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/topics/mizukobore/index.html

2.防災シンポジウム「16年災害の記憶(反省と今後の対策)」の開催 (愛媛県)

○7月26日(火)、松山市で、愛媛県土木協会の主催(後援:愛媛県)により、県・市町の防災担当者や県建設業協会などの関係者約300名の参加のもと、「防災シンポジウム『16年災害の記憶(反省と今後の対策)』」が、開催されました。

○当シンポジウムでは、伊藤会長(西条市長)の開会の挨拶に続いて、鈴木愛 媛大学工学部長から「四国の川を考える」と題して基調講演が行われました。鈴木部長は四国の瀬戸内側・太平洋側の河川の特徴、治水・利水・環境上のこれまでの取り組み状況と課題及び中国・米国など海外との比較等について分かりやすく講演されました。

○続いて県河川課長・道路維持課長・砂防課長により、昨年の台風災害の状況と対応について説明がありました。

○その後、矢田部愛媛大学教授をコーディネーターに、菊池松山河川国道事務 所長、有光愛媛県建設業協会長、二宮四国山地砂防ボランティア協会長、西条市長、丹下県土木部河川港湾局長によるパネルディスカッションが実施され、防災施設の整備、情報収集・伝達、危険箇所の周知、中山間地の防災対策、土地利用規制、連携等をテーマに、熱心に討論が交わされました。

3.河川愛護図画展優秀作品表彰を実施 (渡川水系 高知県)

○7月28日(木)、中村河川国道事務所では、四万十市右山元町の中村地区建設協同組合会館において、河川愛護図画展優秀作品受賞児童とその父兄ら、約100名の参加のもと、盛大に河川愛護図画展の表彰式を行いました。

○今年の「河川愛護図画展」は、「ぼくたち、わたしたちの川」という画題で、四万十市内の全小学校から募集を行ったところ、15校の児童から合計1262点の応募があり、この中から優秀作品30点、入選作品70点を選び、「サニーマート四万十店」において、7月20日から26日までの間、展示をしてきたものです。

○優秀作品受賞の児童らは、喜びも新たに、今後とも河川愛護の心をもって川に接して頂けることと思います。

4.「森と湖に親しむ旬間」のイベントを実施 (重信川水系 愛媛県)

○7月21日〜31日の「森と湖に親しむ旬間」において、石手川ダムでは、「一日支所長」、「ダム見学会」、「川と遊ぼDAY」及び「親子交歓会」を開催しました。また、今年は「森と湖のある風景画コンクール」の表彰式も合わせて行いました。

○7月25日(月)に行った「川と遊ぼDAY」では、幼稚園児51名・保護者46名の参加があり、石手川ダムで唯一の河川公園(4号地公園)において、「みずのたび」の紙芝居、小舟流しや箱メガネを使っての水中探索、河原の石へのお絵かき等を実施しました。参加者は、川の水の冷たさに驚きながら、川遊びを楽しんでいました。

○7月26日(火)には、松山市、愛媛県、林野庁、国土交通省の共催で「親子交歓会」を実施しました。当日は、小学生80名・保護者52名の参加を頂き、石手川ダムの見学やダム管理所から4号地公園までのダム湖を望める市道を散策しながら、森についてのクイズを行いました。また、4号地公園に到着後は、木工細工教室等を行いました。木工細工教室では、普段使い慣れない“のこぎり”や“かなづち”に悪戦苦闘しながらも、参加者全員が鳥の巣箱を完成させました。

○7月27日、28日の両日では、「ダム見学会」が行われ、二日間で延べ301名の参加がありました。今年は6月の渇水により住民の方々のダムに対する関心も高く、昨年の約1.5倍の参加者となりました。参加者の方々には、監査廊でダム直下まで降りて頂きましたが、坑内の涼しさに驚きながら、ホロージェットバルブからの放水状況を間近で見られて、その迫力に歓声を上げていま した。

○7月27日(水)の「一日支所長」では、水源地域の日浦小学校、五明小学校、ダム直下の湯山小学校の児童7名により、職員への利水補給量の増加指示、水の体験学習(水を使っての実験)、ダム見学会の先導、湖面巡視等を行ってもらいました。また、28日(木)には、「森と湖のある風景画コンクール」の受賞者(松山市道後中学校2年生土屋瑠璃江さん)の表彰式も行いました。今回の土屋さんの作品は、空想の世界を描いたものでしたが、「来年は、想像していたよりも美しい石手川ダムを美術部全員で描き、応募したい」と話していました。

●『お詫び』
 四国河川ニュース202号中の「平成17年度肱川水生生物調査の実施について」の実施機関は、“大洲河川国道事務所”は誤りで“山鳥坂ダム工事事務所”でした。お詫び申し上げます。


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      四国地方整備局 河川部 河川管理課 課長補佐 大谷 忠夫
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      TEL 087-851-8061(代) マイクロ88-3753(大谷)
       FAX 087-851-8474(河川計画課)

四国地方整備局 ホームページURL(河川)
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