四国河川ニュース《6/4(土)〜6/10(金)》 No.196

○今週のニュース○
    ○平成17年度 四万十川水防演習の実施     (渡川水系 高知県)   
    ○平成17年度 第2回吉野川現地(フィールド)講座開催
           〜コアジサシを見に行こう〜      (吉野川水系 徳島県)
    ○「肱川水防工法訓練」を実施    (肱川水系 愛媛県)
    ○高知県総合防災訓練に高知河川国道事務所が参加 (物部川水系 高知県)

1.平成17年度 四万十川水防演習の実施 (渡川水系 高知県)

○平成17年5月29日(日)高知県四万十市鍋島の四万十川高水敷で「平成17年度四万十川水防演習」が晴天の中で開催されました。

○水防演習は、水防技術や防災意識の向上のため毎年行うもので、地元水防団のほか、自衛隊、日本赤十字、関係市町村、高知県、国などが参加して行うものです。

○今年の水防演習の参加者は、一般見学者も含めて総勢約2,600名もの参加があり盛大に行われました。

○今年の特徴は、住民参加による水防演習を目標に参加者全員によるロープワークや応急手当講習、また、一般公募者による水防工法の実体験などがあり、住民と一緒になった演習が実施されました。

○この他にも、水防団による水防工法の競技方式を取り入れたり、日本赤十字による実践対応型の医療訓練など、熱のこもった訓練が展開され見学者からも盛大な拍手を浴びていました。

2.平成17年度 第2回吉野川現地(フィールド)講座開催
     〜コアジサシを見に行こう〜    (吉野川水系 徳島県)

○平成17年6月4日(土)、「コアジサシを見に行こう」と題して今年度2回目のフィールド講座が吉野町西条の河原(西条大橋の上下流)において、国土交通省、徳島県、吉野川交流推進会議および日本野鳥の会徳島県支部の共催で実施されました。

○観察場所には平成17年3月に行われたフィールド講座にてコアジサシを呼び戻すために作成したデコイ(模型)約50体を設置していました。今回のフィールド講座はデコイの作成・設置に参加いただいた方々を対象に参加者を募り、約20人の皆さんと一緒にデコイ設置の効果を確認しました。

○当日は抜けるような青空となり、朝から汗ばむような日差しの中で参加者はデコイ設置箇所を熱心に観察していました。4月・5月の事務所の調査では当該箇所で6個体のコアジサシを確認しています。しかし残念ながら当日はコアジサシを確認することは出来ませんでした。河原でのコチドリ、ヒバリ等の観察の後、高水敷での野鳥観察を行った結果、ヒバリ、ホオジロ、カワラヒワ、オオヨシキリなど全部で24種の野鳥が観察されました。また、鳥のさえずりは縄張りを主張しているという事や、ホオジロの「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」などのさえずり方も日本野鳥の会徳島県支部の方に教えていただきました。参加者の方々には吉野川の豊かな自然に親しんでもらうとともに、環境保全の大切さについて考えていただけたと思います。

○今回の講座では、コアジサシの繁殖を確認することは出来ませんでしたが、事務局では引き続きコアジサシの調査等を行い、コアジサシが安心してタマゴを産みヒナを育てていける環境作りに積極的に取り組んでいきたいと思っています。

○以下、当日確認された鳥類24種を示しています。
ヒバリ キジバト ホオジロ ハシブトガラス
セッカ トビ ウグイス オオヨシキリ
カルガモ ツバメ スズメ ゴイサギ
カワウ ミサゴ ドバト アオサギ
コチドリ ホトトギス ムクドリ コサギ
カワラヒワ バン ダイサギ ハシボソガラス

3.「肱川水防工法訓練」を実施   (肱川水系 愛媛県)

○6月5日(日)、大洲市若宮の肱川河川敷で、本格的な梅雨や台風シーズンを 前に、水害に備え、「肱川水防工法訓練」が行われました。

○当訓練は、毎年、梅雨を迎えるこの時期に行っているものですが、例年の、国交省・県・大洲市・消防署の職員に加え、今年は、消防団大洲方面隊の200名、また、自主防災組織等の一般市民の方々50名が初めて参加し、総勢350名で訓練を実施しました。

○参加者は、国交省OBの方4名の指導により、水防活動の基本となる土のう作りやロープワーク、また、月の輪工、木流し工等の工法訓練に取り組みました。また、訓練会場では、排水ポンプ車、照明車の展示を行ったり、土のう造成機による、土のう作成の実演も行いました。訓練の最後には、消防署職員による、三角巾を使用した応急手当の講習も行いました。

○肱川では去年の台風16号により、多くの家屋が浸水被害を受けており、参加者の方は、万が一の場合に備え、真剣な表情で取り組んでいました。

4.高知県総合防災訓練に高知河川国道事務所が参加 (物部川水系 高知県)

○南海地震、風水害、林野火災を想定した高知県総合防災訓練が6月5日(日)に室戸市浮津の室津港ブロックヤ−ドで実施されました。この防災訓練に、高知河川国道事務所の職員の応援のもと、昨年に続き物部川出張所が参加しました。

○訓練は、県が毎年実施しているもので、今年で30回目となり、今年の主催 者は室戸市を主体とする県東部9市町村、国、高知県、自衛隊、消防団などの50機関と地元住民が参加しました。なお、本年からは地域防災フェスティバルも開かれ、参加人数は約1,250人でした。

○高知河川国道事務所からは、物部川出張所のメンバーが中心となり「国土交 通省水防班」として12人で水マット工法を実施しました。設置途中に見学 している消防団からは、高さはどの程度か?設置時間は?などいろいろな質 問があり好評でした。また、初めて開かれた地域フェスティバルには、事務所から「降雨体験車」と「土石流3D体感シアタ−」を出展し、降雨強度と土石流が体験できるコーナーも設けました。地元の方々も非常に関心が高く、一時は待ち時間が30分となるなど、多くの人達が体験されました。


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