四国河川ニュース《3/6(土)〜3/12(金)》No.132


○今週のニュース○
    ○猛禽類の「ミサゴ」人工巣での繁殖を確認 (渡川水系 高知県)
    ○第3回砂防講習会を開催 (吉野川水系 徳島県)
    ○東豊永小学校児童が砂防事業地周辺に桜を植樹 (吉野川水系 高知県)
    ○ミニコミ誌で「えひめのみずべ」を紹介 (「四国のみずべ八十八箇所実行委員会」愛媛部会)
    ○「四国のみずべ八十八箇所70〜72」のご紹介
   


1.猛禽類の「ミサゴ」人工巣での繁殖を確認
                    (渡川水系 高知県)


○四国地方整備局中筋川総合開発工事事務所は、「ミサゴ」の人工巣による繁殖等の観察結果を発表しました。
○中筋川上流は、多くの魚が生息し、広葉樹と針葉樹が続く低山地帯でミサゴの生息に良好な場ともなっており、中筋川ダム湖周辺では、これまでにも
  ミサゴの繁殖が確認されていました。
○数年前、ミサゴの営巣場所となっていた松の木が枯れたため、営巣ができなくなっていましたが、その場所に執着が見られたため、この木の近くに木の柱を立て
  先端部に鉄線の巣台を載せた人工の営巣場所を設置し観察調査していたものです。調査にあたっては、野生生物環境研究センターの澤田佳長所長の指導を
  受けて実施してきました。
○平成15年春になって、ミサゴは人工巣に巣材を運び、盛んに繁殖行動を見せ始め、人工巣で抱卵が行われ、5月には雛の姿を見るまでになりました。
○しかし、6月下旬に強風を伴う台風が通過し巣が飛ばされました。引き続き観察を続けたところミサゴが人工巣のあった所の近くに居ることが確認され、
  人工巣を改良(高さを低く、巣台を深めのお椀型に)して設置し直しました。
○その後、新たに設置した人工の巣台に営巣してしており、今春の繁殖期には、人工巣から雛の巣立ちが見られるのではないかと期待しています。
  このように、人工巣でのミサゴの繁殖を確認することができ、ミサゴの繁殖に人工巣が有効な手法として活用できるのではないかと考えています。

     ※ミサゴ:クマタカやオオタカなどの絶滅が危惧されていると言われている猛禽類の中で魚類だけを餌とするのが「ミサゴ」で、環境省では「準絶滅危惧種」
             に、高知県レッドデータブックでは「絶滅危惧種」に指定されています。

2.第3回砂防講習会を開催
           (吉野川水系 徳島県)

○平成16年3月10日(水)四国山地砂防事務所で、平成15年度第3回砂防講習会を開催しました。この講習会は、若手職員及び関係機関の職員を対象に
  砂防技術向上等を目的に平成14年度より実施しているものです。
○今回は、徳島市にある立木写真館の立木さとみ氏を迎え「感謝と自立がポイント、かな」と題して講習して頂きました。
○参加者は、四国山地砂防事務所、吉野川ダム統合管理事務所、徳島河川国道事務所職員に加え、池田警察署からも6名参加して頂きました。
○講習では、アイデアを出す方法であるマインド・マッピング等の実習に続き、メディアは批判的でなく批評が大事、市民は行政だけに頼らずに依存から
  自立が必要、行政も企業も地元から愛され必要とされることが今後重要等のお話を頂きました。今後の事業執行において非常に勉強になりました。
○立木さんは、徳島青年会議所理事長として阪神淡路大震災・高知水害での復興ボランティアとして活動されてきました。6月に松山で開催される
  土砂災害防止推進の集い(全国大会)のシンポジウムのパネラーとしても参加頂く予定です。
  
     ※立木さんの祖母・香都子さんは、1980年のNHK朝の連続ドラマ「なっちゃんの写真館」のモデルとなった方。

3.東豊永小学校児童が砂防事業地周辺に桜を植樹
                         (吉野川水系 高知県)

○高知県大豊町落合地区の砂防事業実施地区の周辺で近くの東豊永小学校の児童が桜の植樹を行いました。
○これは、落合地区(南大王川)の砂防工事が平成15年度でほぼ完成することと、砂防学習会等で交流のあった東豊永小学校の皆さんに、
  在校中の思い出にと周辺の町有地に植樹をしてもらったものです。
○全校児童25名が5班に分かれて、砂防工事関係者の協力を得て、樹木の植え込み、盛土、肥料、水やりを行い、最後に参加者全員で記念撮影を行いました。
○今春には早速何本かに花が咲くと思われる若木を植樹しましたが、在校生が成人になる10数年後には、立派な桜の木に成長していることと思います。
  是非、桜を見にきていただきたいと思います。
○東豊永小学校は、四国山地砂防事務所が砂防・地滑り対策工事を行っている怒田・八畝・落合地区などの子どもたちが通っていますが、
  高齢化・過疎化の影響で平成15年度の児童数は全校で25名、来年は児童数が減少し休校になる予定となっています。

4.ミニコミ誌で「えひめのみずべ」を紹介
                 (「四国のみずべ八十八箇所実行委員会」愛媛部会)

○「四国のみずべ八十八箇所実行委員会愛媛部会」では、四国のみずべ八十八箇所について、ミニコミ誌「チョ〜さんの釣れる本」で平成16年1月号より
  紹介を行っています。
○愛媛部会の委員でもある長島幸男さん(釣り番組キャスター「通称チョ〜さん」)が発行しているもので、媒体特性を有効に活用し、住民に親しみやすい形で
  「四国のみずべ八十八箇所」の魅力や地域との関わり等を広く紹介して頂いています。
○愛媛県内で「四国みずべ八十八箇所」として選定された箇所は、23ヵ所ですが、愛媛県内で応募のあった全ての箇所(122ヵ所)を22のルートで
  コース分けし、随時紹介していく予定になっています。
○今後も、積極的に広報を行っていきたいと考えています。

5.「四国のみずべ八十八箇所70〜72」の紹介
                (四国地方整備局)

【香川県】
70番 有明浜(香川県観音寺市)
     ポイント:燧灘に面した白砂青松の広大な干潟で、西日本有数の海浜植物の群生地である。松林の中に観音寺のシンボルとして有名な
          「寛永通宝」の銭形砂絵がある。外周345メートル。その全貌は琴弾山山頂の展望台から眺めることができる。

71番 父母ヶ浜(香川県三豊郡仁尾町)
    ポイント:干潮時にはきめ細かく美しい砂が一面に広がる。海水浴や潮干狩りに訪れる人も多く、美しい砂は地元のボランティアによって守られている。
          目の前には燧灘や蔦島などが広がり、背後には七宝山が展望できる景観も素晴らしい。

72番 紫雲出山から見た瀬戸内海(香川県三豊郡詫間町)
     ポイント:山の名前は、浦島太郎が玉手箱を開いたとき、紫の煙が立ち昇り、この山にかかったという伝説に由来する。山頂からは
          浦島伝説の村々「うらしまの里」はもちろん、芸予諸島から塩飽諸島まで見渡せる。燧灘に沈む夕陽は「夕陽百選」にも選定されている。


※写真等詳細は四国地方整備局ホームページhttp://www.skr.mlit.go.jp/または「四国のみずべ八十八カ所 MAP」でご覧いただけます。
  MAPについては「四国のみずべ八十八カ所」実行委員会事務局(国土交通省四国地方整備局河川部河川計画課内TEL087-851-8061)
  までお問い合わせ下さい。



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      四国地方整備局 河川部 防災対策官 則 勢
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      TEL 087-851-8061(代) マイクロ88-3125(則)
      FAX 087-851-8474(河川計画課)
      

四国地方整備局 ホームページURL(河川)
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