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四国河川ニュース

8/29(金)》  号外 <渇水特集号>

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2008.8.29発行】

 

 

四国地方整備局管内の渇水情報         (8月29日0時現在)

 

 

 

1.早明浦ダムの利水容量がゼロに

 

○ 徳島県・香川県の主な水源である早明浦ダムでは、四国地方の梅雨明けが平年よりも13日も早い7月4日であったこともあり、早明浦ダム上流域における降雨量が7月以降少雨となり、7月が平年の19%(平年の454mmに対して88mmしか降雨が無く)、8月も昨日28日までで平年の23%(平年の513mmに対して118mmしか降雨が無く)、記録的な少雨傾向となっています。

 

○ 本日29日(金)0時現在における早明浦ダムの貯水率は2.6%となっており、今後、降雨がなければ、明日30日(土)午前8時頃には利水容量がゼロとなる見込みです。

 

○ 利水容量がゼロとなった場合には、以下の通り、発電専用容量から水道用水のみを対象として緊急放流することとしています。

 

 

 

2.発電専用容量の緊急的放流を実施して夜間断水を回避

 

○ 8月12日に開催された、第3回吉野川水系水利用連絡協議会において、本協議会の会長である木村昌司四国地方整備局長より、電源開発(株)及び四国電力(株)に対して、早明浦ダムの利水容量がゼロになった時点より、発電専用容量から水道用水のみを対象として緊急放流していただくよう、協力要請し、了解されました。

 

○ 8月18日に、真鍋武紀香川県知事及び徳島県の武市修市政策監が木村昌司四国地方整備局長の元を訪れ、利水容量がゼロになった後、県民生活への影響が最小限にとどまるよう、水道用水の取水のために早明浦ダムに残る発電専用容量の緊急放流についての要望が出されました。

 

○ 8月20日に開催された、第4回吉野川水系水利用連絡協議会において、現在の上水道の供給状況をこれ以上に悪化させないための必要な水量として、徳島用水に1.95m3/s、香川用水に1.90m3/sを水道用水として発電専用容量から緊急放流することが決定されました。

 

○ この措置は平成6年、平成17年に次いで、3度目の措置となります。

 

 

 

3.吉野川自然流量からの取水に関する緊急避難的措置

 

○ 8月18日に、徳島県から要望されていた早明浦ダムの利水容量がゼロとなった時点で吉野川からの緊急取水については、渇水による農業及び工業被害の軽減を図るため、一時的緊急避難措置として「異常渇水時の保持流量」を吉野川本川で8m3/s、派川旧吉野川で5m3/sと設定し、当面の間、この量を上回る自然流量の部分について取水が可能とする措置をとることとしました。

 

 

 

4.四国管内における、その他の水系の渇水状況

 

○ 今週に入り、徳島県東部、高知県南西部を中心にまとまった降雨があり、那賀川で取水制限が解除され、仁淀川及び鏡川で取水制限が緩和されましたが、一方で、重信川水系石手川で9月1日(月)より第3次取水制限に強化されることが27日(水)に決定されるとともに、自主節水を継続していた吉野川水系銅山川で29日(金)0時より第1次取水制限が開始されました。

 

○ 8月29日(金)現在における、吉野川水系吉野川(早明浦ダム)を除く四国地方整備局管内の渇水状況は以下の通りです。

 

○【那賀川水系那賀川】

   ・施設の状況(8月29日0時現在)

      長安口ダム:貯水率87.7%(平年値74.1%)

   ・取水制限の状況

      26日の降雨により、27日9時より取水制限を一時解除

      27日からの降雨により、28日7時より取水制限解除

 

○【鏡川水系鏡川】

   ・施設の状況(8月29日0時現在)

      鏡ダム:貯水率91.4%(平年値99.5%)

   ・取水制限の状況

      自主節水Tに緩和:8月27日17時〜

         農水10.0%、上水10.0%、工水76.6%

 

○【重信川水系石手川】

   ・施設の状況(8月29日0時現在)

      石手川ダム:貯水率50.0%(平年値80.1%)

   ・取水制限の状況

      二次取水制限:8月19日14時〜

         農水38.9%、上水17.0%、かんがい35.0%

      三次取水制限:9月 1日 0時〜(27日に強化決定)

         農水33.3%、上水10.0%、かんがい35.0%

           *農水、上水については、9月より通常取水量が減少しているため、取水量は削減(強化)されている。

 

○【吉野川水系銅山川】

   ・施設の状況(8月29日0時現在)

      銅山川3ダム:貯水率60.2%(平年値88.3%)

   ・取水制限の状況

      一次取水制限:8月29日0時〜

         工水20.0%

 

○【仁淀川水系仁淀川】

   ・施設の状況(8月29日0時現在)

      大渡ダム:貯水率73.4%(平年値89.7%)

   ・取水制限の状況

      一次取水制限に緩和:8月27日13時〜

         農水30.0%、上水30.0% 

 

○ 吉野川水系、鏡川水系、重信川水系、仁淀川水系の4水系以外でも、現在平年よりも厳しい状況にある河川があります。今後の気象状況によっては、さらに取水制限が開始される地域が増えることも予想されますので、日頃からの節水に御協力をお願いします。

 

○ なお、管内の主要河川における渇水状況の詳細については、下記のホームページをご覧ください。

 

     http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/damu/index.htm

 

 

 

5.四国地方整備局の支援体制

 

○ 四国地方整備局では7月24日に「四国地方整備局渇水対策本部」を設置しました。取水制限により影響のある地域に対して整備局保有の、散水車を配水車に転用し、いつでも出動できる体制をとることなど、この異常渇水に対する地方自治体の給水活動の支援活動等に取り組むこととしています。

 

○ また、他水系のダムからの緊急導水などの方策について、所要の調整を行うこととしています。

 

 

 

 

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           http://www.skr.mlit.go.jp/kasen/index.html

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