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Episode5 橋の中って?
~国道11号 原田高架橋~

ボラド博士じゃ。
今回もみんなが使っている国道に潜むナゾをお見せしよう!

ボラド博士!今回はどんなナゾでしょう?

今回のナゾは、橋の中じゃ!
丸亀市にある、国道11号 原田高架橋に潜入するぞ!

博士、、、橋の中って入れるんですか!?

実は入れるのじゃ。
2m以上の橋は5年に1度点検を行い、不具合があれば早めに修理を行っておる。人間と同じで、建設した道路構造物を長く使うために早めの診断と治療が必要なんじゃ。
外だけでなく、中にも入って不具合が無いか、しっかりと点検しておるぞ。

では、まず入口マンホールを開けておくぞ。

さぁさぁ博士!さっそく入りましょう!!

コラっ、馬鹿もん!焦るでない!
橋の中は、普段締め切っているから、酸素が薄くなっている場合があるんじゃ。入口マンホールを先に開けておくことで、酸欠などの危険な目に遭わないよう、換気をしているのじゃ。

えぇ!?早く言ってくださいよぉ!危なかった・・・

すまん、すまん。
さぁ、もういい頃じゃな。
入るぞー!

狭いし暗いし・・・怖いなあ。

うわっ!なんですか、これは!!

落橋防止装置じゃな。
橋と橋台(橋を乗せている土台)を強力なケーブルで繋いで、橋が土台から落ちないようにしているのじゃ。 かつて、阪神大震災で落橋が多く発生して交通が通れず、復旧作業に大きな支障があったのじゃ。
それからは落橋を防ぐような手立てを行うようしているぞ。

それにしても、外側は薄い緑色だったのに、中は白色なんですね。

よく気がついたのう。
さっき言っていたように、橋の中は真っ暗じゃ。
そのため、内壁を白く塗り、懐中電灯を当てた際に少しでも内部が明るくなるようにしているのだ。
点検をし易くするためにな。

あっ!!!
博士!不具合を見つけましたよ!!



下に穴開いてます!早く埋めないと!!

こらこら!
それは最初から開けておるのじゃ。
冬に橋の中で結露がおこり、水が溜まることがある。
その水を逃がすものじゃ。
水は錆を作る原因となるから、鉄の橋にとって水分は敵だからのう。
勾配に合わせて隙間もあけて、水が集まるようにしておるじゃろ。

ホントだ・・・すごく考えて設計されているんですね。

ふぅ、やっと出てきた。
あれっ?



橋と橋台の間になんかゴム座布団みたいなものがありますよ。

助手Kよ、目の付け所が良くなってきたのう。
実は、橋は車が通る重さや温度変化で細かく動いておる。
これは支承(ししょう)といって、その動きを吸収するものじゃ。
材質もゴムや金属のものがあり、地震の揺れを吸収する免震構造のものもある。橋の下の力持ちじゃな。

橋も色々な工夫が詰まっているのですね。
あんなに狭くて暗い中で、1つ1つ点検しているなんて、、、
初めて知りました。
ここでも安全を守るために、陰ながら頑張っている人がいるんですね。

その通りじゃ!
みんなもぜひ、この場所を通ることがあれば、注目しておくれ。

橋やトンネルの他、照明や標識なども点検しておる。作業のために交通規制することもあるが、少し優しい眼で見ておくれ。

今回はここまでじゃ。
次回も楽しみにしておいてくれ。