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Episode2 お堀の水はどこから?
~国道30号 玉藻放水路~

ボラド博士じゃ。
今回もみんなが使っている国道に潜むナゾをお見せしよう!

ボラド博士!今回はどんな謎でしょう?

今回のナゾは、高松市民にはお馴染み、『玉藻公園』じゃ。

なにを言っているんですか博士!
玉藻公園は国道ではありませんよ?

まあ待て。
玉藻公園にかつてあった『高松城』は日本三大水城に数えられ、
この城のお堀は海から海水を引き込んでおる。
では、どこから海水が出入りしておるのかな?

それはどこかにお城と海をつなぐ水路があるんですよ!



・・・あれ?どこにも海とつながる水路がないぞ!

ふぉふぉふぉ、不思議じゃろう。
今回はそこからじゃ。

ここが玉藻公園内の北側にある水門じゃ。
潮の干満によって変わるお堀の水位はここで調節もできるんじゃ。

水が公園の外へ流れていっていますよ!



この流れを追えば、どこから水が出入りしているのか分かりますね!
早く行きましょう!

ここが玉藻公園の外にある海側の石垣じゃ。



さて、水門があったあたりは・・・

あ!博士!
石垣に穴があいていますよ?


おお、ここじゃな。
ここからお堀全体に海水が取り込まれておるのじゃ。
その影響で、お堀の中を鯛が泳ぐ珍しい城らしいぞ。

では行くぞ!

穴の中をのぞいてみなさい。



ここが石垣の下じゃ。
轟々と音をたて海水が海へ戻っておるじゃろう。
さっきみた水路も見えておるのう。
ということは・・・。

水路が地下に隠されているってことですか!?

正解じゃ!
国道の下には海に通じる水路トンネルがあるんじゃ。
勿論危険じゃから人は入れないぞ。



ほれっ、こっちが海に向かう国道下じゃ。
向こうに見える光が、海への出口じゃ!

あ!さっきの海水はここから海に出入りするんですね。

 

干潮の時には、はっきりと出口がみえますよ!

それにしてもなぜ地下に水路が?
危険が迫ったときにここから脱出していたとか!?

不正解じゃ!
昔お堀は海に面しておったが、後から国道が作られたのじゃ。
その時、海水を引き込む構造を残したのじゃ。
昔の技術者はよく考えて作ったもんじゃのう。

ですがボラド博士。。。
この水路、とても古そうに見えるのですが。。。



このままだとこの水路はいつか崩れちゃいませんか?

心配ないぞ。
この水路トンネルは、実は橋なのじゃ。
そのため、5年毎の点検で老朽化対策を行うのじゃ。

なるほど!それは安心しました!
土木遺産を後世へ引き継ぐために見えない所まで、しっかり気に掛けているんですね!

その通りじゃな。
みんなもぜひ、『玉藻公園』付近を通るときは水路にも注目しておくれ。
だが、水路に入ろうとしちゃダメじゃぞ!

今回はここまでじゃ。
次回も楽しみにしておいてくれ。