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これまでの大きな地震は?
 地震計による観測が開始されてから起きた世界最大級の地震は、1960年(昭和35年)5月に南米のチリ沖で発生したチリ地震です(モーメントマグニチュードMw9.5)。チリ地震では、長さ約800km、幅約200kmにもわたる非常に広い範囲の地下の岩石が壊れ大地震を起こしました。東南海・南海地震とチリ地震の震源域を比べると、チリ地震がいかに大きな地震であったかお分かりい頂けたでしょう。
 さらに、チリ沖の海底が大きく動き、大津波も引き起こしました。この大津波は、はるか遠い日本の太平洋岸に約22時間もかかって到達し、多くの死者・行方不明者を出しました。「チリ津波」としてご記憶の方も多いでしょう。
東南海・南海地震とチリ地震の震源域の比較
 一方、日本における最大級の地震は、プレート境界で起きた1707年の宝永地震(気象庁マグニチュードMj8.6)です。
 また、内陸で起きた最大級の地震は、1891年の濃尾地震(Mj8.0)です。
 そのほか、明治以降わが国において大きな被害(100人以上の死者・行方不明者)をもたらした地震は、右図のとおりです。
明治以降の主な被害地震
(100人以上の死者等を出した地震・津波)
(出典:「気象庁」加筆修正)
 次に、平成8年〜15年までの8年間に被害をもたらした地震を見てみましょう(右図)。
 全国で見てみると、近年に限っても被害地震が多いことが分かります。なお、四国に影響を及ぼした地震は、1995年(平成7年)の兵庫県南部地震(Mj7.3 阪神・淡路大震災)、2000年(平成12年)の鳥取県西部地震(Mj7.3)、2001年(平成13年)の芸予地震(Mj6.7)です。
近年の主な被害(平成8年〜15年)
(出典:「気象庁」)
 ちょっと変わった図をお見せしましょう。平成16年8月1日〜7日までの1週間に四国周辺で起こった地震です。1週間でこんなに地震が発生しているなんて驚きですね。
 この図には、微小地震と呼ばれるマグニチュード1〜3クラスの小さな地震まで含まれています。微小地震では、わたしたちはほとんど地震を感じません。この図から、わたしたちが住んでいる地面の下では、圧力を受けた岩石が絶えずビリビリと壊れているということが分かります。

四国地方における地震活動
(微小地震を含む)
(出典:「気象庁」)
地震の大きさとマグニチュードの関係
※マグニチュード:「気象庁マグニチュードMj」を示す
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