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津波(つなみ)と高潮(たかしお)はどう違うの?
 みなさんは「津波」を見たことがありますか?津波は、みなさんが見なれている台風などによる波浪(高波やうねり)の波とは全く異なっています。
「高潮」とは、台風や発達した低気圧により波浪(高波やうねり)が発生して、海面の高さがいつもより異常に高くなる現象
「津波」とは、海底の急激な地形の変化により海面が盛り上がる現象
を言います。
 それでは、津波と波浪の違いについて見てみましょう。
 波浪は海面の表面だけの動きですが、津波は海底から海面までの海水全体の動きとなります。そのため、津波が来ると、「波が来た」と言うよりも海面全体が盛り上がった(あるいは下がった)ように見えるため異常潮位のように感じます。また、波の山を目で確認することはできません。
 例えば2004年(平成16年)12月に発生したスマトラ島西方沖の地震を、テレビ等でご覧になった方が多いと思いますが、まさに津波の恐ろしさをリアルに映し出していました。台風などで発生する高潮とは全く違うことに気づかれたことでしょう。
       津波と波浪の違い
 また、津波が押し寄せて来ると、陸上に入った津波は陸地の奥深くまで浸水(陸上を遡上)していきます。また、川では数kmも逆流して津波が上流へ昇って行く(河川を遡上する)ことがあります。逆に、津波が引き返して行くと、引き波が長く続くため、津波にさらわれると数kmも沖合いへ流されることになります。
陸へ浸水する津波(陸への遡上)
川を逆流する津波(河川への遡上)
例) 2003年(平成15年)の十勝沖地震で十勝川を遡上する津波
(出典:「北海道開発土木研究所河川研究室」(陸上自衛隊撮影))
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